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『 山登りは、つ・ら・い?』健康的な歩き方で、山登りは、爽快で気持いい! |
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![]() とくに、『子供の頃の学校登山』での辛い、しんどい経験をされたという方も多いようです。 山を歩いていると、『心臓はバクバク』 『呼吸は乱れて、ゼーゼー、ハァハァ。』 と身体が悲鳴をあげながら辛そうに歩いている人を、よく見かけることがあります。このような状態で歩き続けると、身体がもたないどころか、せっかくの登山も楽しくありません。 しかし、正しい歩き方のポイントをつかむと、誰にでも健康的に楽しい登山ができるのです。 では、正しい健康的な歩き方とはどういった歩き方なのでしょうか? ●『登山計画』 早め、早め、の行動を! ●『ウオーミングアップ』 歩き始めはゆっくりと! ●『リズム』 呼吸を整え、深呼吸! ●『水分とエネルギー』定期的にたくさんとる! 簡単に言ってしまえば、この点に心がけて歩けば、健康的で、楽しい登山ができるのです。そして、何より疲れない歩き方を身につけることで、より安全に山を歩くことができるのです。 健康的な歩き方のポイントをもう少し詳しくご説明いたしましょう。 『登山計画』 出発時間を早めに、行動時間には余裕をもった計画がポイント! 行動中、時間に追われるようだと、どうしても知らず知らずに身体への負担をかけた歩き方になってしまいます。準備、出発は早めに。時間をゆっくりと使えるように、そして、目的地にも余裕で到着できる時間を設定しましょう。そうすることで、予期せぬトラブルやアクシデントにも対応できたり、夏場の夕立や雷雨への対応もできます。気持ちに余裕ができるということは、楽しく安全に行動することができるのです。 『ウオーミングアップ』 歩き始めはゆっくりと! 山登りも、他のスポーツ同様、ウオーミングアップが大切です。とくにあさ一番の歩き始めは、身体の各部運動器官の準備が整っていません。ウオーミングアップのポイントは、しっかり準備体操・ストレッチをしたあと、はじめの30分から1時間は、歩幅を小さく、半歩で足をゆっくり前に出して歩きます。とにかく(※)心拍数を上げすぎない運動、息切れをしないということが大切です。休憩後の歩き始めも同じように急に身体に負担をかけずに『歩き始めはゆっくりと!』と心に言い聞かせながら、ぶらっと、お散歩するような気持ちで、歩くように心がけてください。ウオーミングアップをしっかりすると、その後の持久力が驚くほど向上します。 ウオーミングアップ後も、『息切れしない』ペースで歩くように心がけてください。とくに、心拍数を上げすぎて『心臓がバクバク』するような状態は、身体に負担が掛かりすぎるため、持久力が失われるばかりか、そのような運動を長時間続けると、足が攣ったり、関節痛や筋肉痛の原因になりかねません。このように、がんばりすぎる運動は、疲労感を蓄えるだけで、集中力が低下し、時には危険を伴うことがあります。 (※)心拍数の計算は、『180−年齢』が目安となり、とにかく『息が切れる一歩手前』歩きながら話しができる限界の運動ということになります。心拍数の目安としては、個人差はありますが、40才であれば1分間に140あたりが、息が切れる一歩手前の運動強度となり、それを 『有酸素運動(エアロビクス)』といいます。身体に取り込まれた酸素で体脂肪を効率よく燃やし、心拍機能が高まり、最大酸素摂取量が上がります。この有酸素運動を続けることで健康な身体がつくられます。 それ以上の心拍数になると、『無酸素運動』となり、短時間瞬発系の運動のため、エネルギーの消費量が多くなり長時間続けることはできません。また、エネルギー消費の増加により、大量の疲労物質(乳酸、活性酸素)が蓄積します。疲労物質の蓄積が、疲労感や筋肉痛などの原因となり、長時間続けてしまうと、疲労による集中力の低下や、筋肉痛、関節痛、酸欠による高山病の発症、などなど、身体に悪影響を及ぼしてしまう原因になります。 『リズム』 呼吸を整え、深呼吸! 持久性の運動を続けるには、いままでご説明させていただいたことに加え、リズムが大切です。一定のリズムを維持することで身体は、そのリズムを記憶します。そして、同じ強度の運動を続けることで身体がその運動に順応し、その運動強度では、しだいに楽に感じるようになります。登山では、登り、下り、平地など、地形により運動強度が変化してしまうため、その地形に合わせて、歩幅や歩くスピードを調節し、一定のリズムを維持するように調整する必要があります。その時の目安になるのが、『呼吸のリズム』です。歩くリズムが崩れると、呼吸のリズムも乱れます。呼吸が乱れてしまったら、歩くスピードを少し緩め、ゆっくりと深呼吸をしながら歩くことで、再び呼吸を整えることが大切です。 『水分とエネルギー』定期的にたくさんとる! 登山者(とくに女性におおい)からよく耳にする言葉のひとつが、『ダイエット』です。皆さまが、健康のためにされていることはよくわかりますが、いちばん身体によくないのは、身体の成分のバランスが崩れることです。たとえば、登山中は絶えず身体から汗となって水分・塩分・ミネラルが失われます。また、エネルギーを燃やすことで脂肪・たんぱく質・糖質が燃焼されます。それらが不足し、身体の成分のバランスが崩れてしまうと、健康状態を維持できなくなってしまいます。とくに標高の高い高山を歩く場合は、予想以上に水分の消費量が多くなり、定期的な水分補給を怠ると、脱水症状が現れ、ひどい時は熱中症・高山病などの原因になる場合があります。登山というスポーツは、時に危険を伴う行動ですから、健康状態を維持するために十分なエネルギーと水分補給を心がけるようにしましょう。ちなみに登山をする場合に、大人が1日に必要となる水分量は、食事のときのお茶や味噌汁なども含めて、2.5Lというのが理想です。 以上のことを注意して歩くことで、山登りは、つ・ら・いどころか、楽しく快適に歩くことができるようになります。そして、身体がどんどん元気になり、余分な体脂肪が燃焼されて、心拍機能が高まり、引き締まった健康的な身体に近づけることができます。とにかく、がんばりすぎないということが大切で、息が切れない運動量というのが、登山を健康的に楽しむコツとなります。 いつもつらい登山をされている方は、もう一度歩き方に注意して、がんばりすぎない歩き方を心がけて、山を歩きまわりましょう。 |
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