■これって?登山靴?

登山靴風の靴登山靴風の靴
この靴の詳細はこちらをクリックしてください。
登山靴といっても使用する用途によっていろいろあります。

そして皆様がいつも目にしている登山靴の中には、登山靴風に作られた靴があります。

それが、上の写真の靴です。『GT』と書かれたこの靴は、

靴の量販店やアウトドアショップ
で『トレッキングブーツ』というイメージで1万円〜1万5千円前後か、それ以下で売られている低価格な靴なのです。

この上の写真の靴は、数年前に以前私が勤めていた登山用品専門店でカッターで"まっぷたつ"に割ってみたものです。

外見からでは、判断できませんが、見えない内部や靴底などの材質に粗悪な素材が使われています。
特に、靴底と足裏の間にシャンク(芯)と呼ばれる反発性のある鉄板やプラスチックが入っていません。そのかわりに、厚紙のようなものを代用して使われているようです。また靴底に使われているゴムは、クッション性が乏しく弾力性に欠けていて、芯に反発性がなく、真ん中(土踏まず)で簡単に折り曲がります。
内張りに使われているライナーも生地がはじめから浮き上がっています。
通常の登山靴には、芯「シャンク」が樹脂系の反発力のある物(下の写真の白い部分)が使われていて、歩行時に生じる靴の返りを的確に復元し歩きやすくする働きや、地面からの衝撃を和らげたり、石がゴロゴロしているような所では、ねじれを防ぎ、靴底の剛性を維持する役割があります。靴底も折り曲げようとすると、反発があるため簡単には曲がりません。
登山靴では、ソール(靴底)のクッション性が特に重要で、下り坂でかかとや膝にくる負担を和らげる、非常に大切な機能です。

登山靴登山靴

この低価格な靴は、アップダウンの無い林道や、木道などを歩くには良い靴ですが、登山道や岩場がある縦走路を歩くには、役不足。時として危険を伴うスポーツですから、万全の装備で歩きたいものです。
北アルプスなど、岩場の危険が多い稜線で、このタイプの靴を履いて歩いている方(特に初心者の方に多い)を見かけます。
『たかが山登り、靴なんてこんなもんでいいや』という感じで購入されたのだと思います。山登りを安全に永く続けたい方は、装備選びには正しい知識をもって選ぶ必要があります。まだ初心者でご自身では判断ができない場合は、ベテランの先輩か、信頼のある登山の専門店に相談してください。


靴の構造や、材質は見た目にはわかりにくいものですが、登山靴を購入される場合は、『登山靴』と『登山靴風』があることをご注意下さい。

かなしいかな専門店でも最近『売れるから』?という理由で低価格の靴を置いているお店があります。旧モデルなど値引きしている物は別として、低価格な靴には、必ず安い理由があります。その靴を使うことにより『関節を痛めたり』『滑って転んで怪我をした』のではかえって高くつきます。何よりも歩きづらいと山登りが楽しくありません。
登山靴は、最低でも2万円以上の登山靴をおすすめします。



登山靴の選び方についてもっと詳しく見る⇒⇒⇒





Copyright(C) 2007 BACKCOUNTRY CO.,LTD. All Rights Reserved.