■荷物の量で大きさが決まる!



■ザック(リュックサック)の大きさは Liter (リッター)表示
登山用のザックは、ほとんどのメーカーが、リットルという単位で表示しています。リットルは、文字通りザックの収納容積を意味しています。
しかし、この表示は、メーカーによって多少大きめに表示されていたり、逆に小さめに表示されていたりするため、あまり正確な表示ではないことが多いようです。登山用のザックを購入されるときはメーカーの表示はあくまで参考程度に、実際の大きさをいろいろ見比べてお選び下さい。

■荷物の量と、基本装備
荷物の詰め込む量で、最適なザックのサイズは決まります。同じ山行でも各自持っていく荷物の量はそれぞれ。たとえば、男性と女性でも持ち物は若干違ってきます。
必要な装備品は、山の状況(途中水場が有る無しなど)や日程などにより多少は変動しますが、最低限必要な基本装備は、決まっています。季節によっても若干変わりますが、夏山中心で無積雪期の基本装備を表にしました。

●夏山基本装備表

※1 軽登山靴 レインウエアー ※1 半袖・長袖シャツ(速乾素材) ※1 長ズボン(速乾素材)
防寒着(フリースなど) 帽子(日よけ用) ※1 登山用靴下 サングラス
水筒 1L〜2L ヘッドランプ(予備電池) コンパス 地図:5万分の1、2万5千分の1
食料・行動食日程分 非常食 着替え(シャツ、ズボン、靴下、下着) ザック用レインカバー
トイレットペーパー(水溶性) 保険証 常備薬 時計
ナイフ ホイッスル ライター 細引き(ひも)
洗面用具・タオル ※2 携帯電話 ※2 筆記用具・手帳 ※2 コンロ・コッヘル
※2 ストック1〜2本 ※2 ツエルト ※2 マグカップ ※2 手袋、スパッツなど
※1は、着用するためザックには入れない装備です。
※2印は、必ず必要というわけではありませんが、携帯すると便利な装備です。


この表に書かれている装備が最低限必要な装備品のベースになります。これに山の特性や、その時期の気候、宿泊日数と、山小屋泊又はテントキャンプ、自炊などの計画により必要な装備品を追加していくわけです。

■基本装備で、20リッター
上記の基本装備は、登山に最低限必要な装備品です。この基本装備を携帯するのに必要なザックの大きさは、20リッターもあれば十分収まります。



■計画にあった大きさの目安
基本装備品30リッターを基準に適正なザックの大きさご説明していきます。
山登りも季節や地域、日程により荷物の量は変わってきます。たとえば、夏の低山で日帰りの予定だと、基本装備品も20リッターもあれば十分です。 次に、山小屋1泊の予定でしたら、30〜40リッターで収まります。山小屋2〜3泊程度の縦走には、40〜50リッターくらい必要です。テントでキャンプの予定でしたら、50リッター以上。という具合に荷物の量が増えるとそれだけ大きいザックを用意する必要があります。
いろいろなパターンの山登りをするには、いくつかの違う大きさのザックを使い分けるというのが理想です。ザックの大きさは、荷物の量に対して腹八分目が使いやすくなります。『大は小を兼ねる』という意味ではなく、小さいザックに"ぎゅうぎゅう"詰込んでパンパンにしてしまうと、中の荷物を出し入れするときに苦労するばかりか、ザック全体が膨らんで特に背中のフィット感も悪くなり背負いづらくなってしまいます。
ザックは、荷物を詰込むときに形作られるため、バランスよく詰込む(パッキング)ためには、若干の余裕が必要になるわけです。
山登りをはじめるためにまず1つ目のザックを選ばれる場合は、30リッターから40リッターの範囲内で購入されることをお勧めします。日帰りには少し大きいけれど、山小屋2泊くらいの荷物は十分収まる大きさです。また、続けていく中で、"テント泊で行きたい" "沢登り" "冬山を目指したい" などなど、自分の山登りスタイルが見えてきたら、それに合った大きさのザックをお選びいただければと思います。
『私は、日帰りだけ!』という方は、20リッターもあれば十分です。

■ちなみに、ガイドの太田は?
日帰りでは 20リッター
山小屋泊まりでは 35リッター
ガイド登山中は 60リッターor70リッター
テント山行では 70リッター

を使い分けています。リュックサックのブランドは、背面サイズが女性用XSから男性 Lサイズまで豊富に選べるグレゴリー社のリュックサックがお気に入りです。大型タイプの背負い心地は抜群で、巷では、リュックサック界のロールスロイスと呼ばれています。





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