登山靴と山岳テント専門店 バックカントリー穂高


山の道具



山で困らないためにも

道具選びは大切な山の技術です。

Backcountry 穂高 By 太田



体と環境にやさしい スマートウール


ちくちくしません

スマートウールには繊維の細長い高品質のメリノウールを
使用しているためチクチク感をかんじません。


軽くて暖か
繊維の自然な縮れが無数の空間を作るためロフトを
高め、軽いけど保温性に優れています。


体温コントロール
体から発散される余分な水分を一定のスピードで保ち
保温しながら発散するため体温を適度に保ちます。


天然繊維100%
天然のメリノ羊から必要な分(丸裸)に刈り取って生産されています。

いちおう、何度でも再生するらしいのですが、羊さんにとっては迷惑な話です。

毛を刈り取られた丸刈りの羊さんは、しばらく寒いけど・・・

メリノアンダーを着た人は、ぬっくぬく暖かく過ごせます。

天然繊維なので、丸刈りの羊さん以外の地球環境には、
優しい原料と言えるでしょう。






メンズのロングスリーブアンダーです。ほんとにチクチク感がなく快適です。




メリノウール繊維はふわふわで、軽く柔軟性があり暖かく、着心地もばっちりです。
冬の暖かいアンダーをお探しの方におすすめ。 Womensあり。





電波は、ようするに、こんな感じで一定して出ているので
サーチしたら、進むべき方向は決まっているのです。





だから、捜索中に、右へ左へ走り回る必要はないのです。

サーチしたら、この曲線をイメージして、最短でシンプルに・・・




LOWAのトライデントは、軽くて、暖かく、湿雪や豪雪の
地域では、普段の生活に、また、スノーシューや雪の低山など
遊びでも、生活でも、雪のお供に快適なブーツである。

サイズは、普段のLOWAとは違うため
必ず、試し履きをしていただきたい。




LOWA TRIDENT GTX スノーブーツ




厳冬期の八ヶ岳、北アルプスなどの高山を
登る場合、ウエアのレイヤリングも大切ですが・・・

凍傷や、冷たさから手を守るための
グローブは、重要なものです。

先日、燕岳に登った時も、5本指の
オーバーグローブをはめていると
指が冷たくなりました。

仕方がないから、指を抜いて、手をグーパーに
動かして、冷たさを凌ぎながら歩きつづけました。

やはり、冬山では、最強のグローブ
オーバーミトン(ヒマラヤンミット)が
必要です。

手が、冷たさから解放されるだけでも
冬山では、天国と地獄の差があります。




やっぱり、冬の北アやヤツの登山にはこれです。







冬山シーズン真っ只中ですが
皆さまは、雪山でどんなサングラスを
お使いですか?

ぼくは、3年まえから、オークリーの
レイダーを使っています。

オークリーは、価格が2万円くらいから
3万円の間で、ぼくにとっては高価な
サングラスです。

でも、オークリーは、壊れたり、無くしたり
しないから、もう3年使っています。

オークリーには、他のサングラスに無い
特徴がいくつかあります。

まずは、ジャパンフィットという
日本人の顔に合うフレームが採用されている
ことです。

つぎに、レンズには、半永久的なUVカット になっています。

ふつうのUVカットのレンズには
撥水スプレーのような液体がレンズ表面に
塗られているだけなのですぐに取れてしまいます。

オークリーのサングラスは、レンズがまだ
ドロドロに溶けているときに、UVカットの
溶剤を練りこんでいるので永久なのです。

だから、蒸発したり、擦れて効果が落ちることが
ありません。

次に、レンズに全く歪がないことです。

たとえば、プロの一流スポーツ選手が
オークリーを使う理由は、フィット感がよく
レンズに歪がないことがあげられます。

もちろん、イチローのサングラスに
わずかな歪があったとしたら、ミリ単位の
バットコントロールが完成しないし、フライも
キャッチできないのです。

あるべき所に、ボールが見えているから
神業的なプレーが可能なのです。

そして、レンズの強度が重要なのです。

オークリーのサングラスは、至近距離から
ショットガンで撃たれてもレンズを貫通しない
だけの強度を秘めています。

まさか、ショットガンで撃たれることは
ありません。

それは無くても、野球ならデットボール、普段の
生活なら、交通事故で失明するケースも少なくありません。

オークリーなら、そんなアクシデントにも
頼もしいレンズが目を守っているのです。

ぼくはサングラスは、オークリー以外に考えられない
ようになりました。

フィット感が良く、曇りづらく、グローブで拭いても
レンズが傷になりにくい。

フレームは、顔に貼りつくようなフィット感です。

どれだけ、風に煽られてもビクともしません。

山でも目を守ってくれる頼もしいサングラスなのです。


だから、2万円や3万円は、高いけど、目を守ることが
できるなら、安いと思います。




ぼくのオークリーは、レイダーフレームにスレートイリジウムのレンズ。


サングラスは、とても大切な山の装備なのです。





ぼくの冬山用に愛用している登山靴は
LOWAのクリスターロというモデルです。

昨シーズンから履いていて、ようやく
足に馴染んできたようで快適になりました。

先日の燕登山のときも、もちろん履いています。

このクリスターロは、アッパー素材を強度のある
ナイロン素材にすることで、とても軽くて歩きやすい
のが特徴です。

保温材にプリマロフトと、靴底に断熱材が
使われているため、厳冬期の冷たさから足を
守ってくれます。

LOWAには、冬の縦走用の登山靴として
このクリスターロと、アッパー素材にレザーを
使ったシルバーホルンというモデルがあります。

どちらも、コンセプトや足型は同じでレザーか
ナイロンか、アッパー素材が違うだけです。

さすがにLOWAは、履き心地が抜群です。

夏山も冬山も、ぼくの足元はLOWAです。





ぼくのLOWA クリスターロ X PRO




クリスターロX PROは、アッパーをハイテク繊維である
ケプロテックとスプリットレザーを使うことで
軽量で動きやすく、プリマロフトとゴアテックスのライニングが
保温性を強化。店長太田愛用モデル。




LOWA シルバーホルンは、クリスターロの上位モデル
基本構造は同じだが、アッパーにスエードレザーを
あしらい、何とも上品で優雅な冬用の登山靴に仕上がっています。

カラーも主張しすぎない程度に美しい。
より、耐久性を求める方におすすめのモデルです。




LOWAの登山靴はドイツのLOWA自社工場で
製造され世界中に届けられています。

その登山靴は、全モデルがビブラムソールを
リペアすることで、長い間履くことができるのです。

そして、靴のあらゆる部分をリペアでき
金具や縫い糸の解れなどもメーカーさんで
修理してくれるため、安心して愛用できるメーカーです。

いろんなメーカーさんが、コストダウンにしのぎを削り
中国、ベトナム、マレーシアなどで生産されている時代です。
ブーツや靴の本場であるイタリアやドイツ
などヨーロッパの技術や文化が注入された
登山靴は希少になりつつあるようです。

いつまでも、LOWAがドイツのLOWA
であるために、LOWA足の持ち主の方に
しっかり届けていきたい。



快適な登山靴をいつまでも・・・MADE IN GERMANY By LOWA BOOTS




フックの修理が完了して、修理工場から戻ってきたお客さまのLOWA



ここ数日、ようやく、冬らしい
寒さがやって来た。

ぼくは、もうダウンセーターが
手放せない季節へ突入しています。

ぼくは、ベースとして、C1、メリノ2、C3で
ミッドレイヤーに、R1を着てアウターに
ダウンセーターが今のレイヤリングの基本となっています。

タイツはもちろん、R1パンツを履いた上から
ソフトシェルやカーゴパンツを履いています。



ぼくは、山だけでなく、普段着や仕事着も
パタゴニアのスペシャルアイテムを着用しているため
製品テストはばっちりです。

今の時期、何を着れば良いですか?

というお客さまには、自分がいま着ている
ウエアをレイヤーリングの順番で説明する
だけなので、話し出すと止まりません。



登山ショップの店員さんの中には

お客さまから、「何がいいですか?」

と聞かれたとき、自分が使っていて
気に入っているモノを説明する店員さんと

そうでない店員さんがいます。

店員さんがすすめてくれた道具は必ず

「店員さんは、これ使っていますか?」

と聞くといいと思います。

その返事次第で、その店員さんのすべてが
わかるからなのです。

使っていると言ったら、その感想や
使い勝手、良し悪しも教えてもらえます。


使っていない。と言ったら、ただのセールスなので
信用しないほうがいいでしょう。




これらのウエアの良さは、BC店員に聞いてください。




冬山では欠かせないこのゾウ足(8300円)

お家に1人1つがあると便利。

山でも、自宅でも、足元はぽかぽか
心地よく、暖かい。



LOWA 冬の登山靴の定番






LOWAの冬靴の定番
シルバーホルン GTX
スエード、保温材プリマロフト、サーモインソールで
厳冬期の冬山を快適に歩ける。






LOWA クリスターロX PRO GTX スプリットレザー+ケプロテックというナイロン素材に
保温材プリマロフト、サーモインソールで厳冬期仕様。

店長太田が愛用している冬登山靴です。





グリベル社のクライミング用品を
イタリアから日本に輸入されている
マジックマウンテン社さんからメールが届きました。

内容は、下記のリンクの通りです。

グリベルのアイゼンのプラスチックは
今期から、材質が強化されたそうです。

それは、それで、とてもいいことです。

その材質テスト用に作られたパーツが100個ほど
製品に混入してしまったということのようです。

何千、何万個と生産される中での100個なので
すぐには、わからないため、全数を回収して
検査することになってしまいました。

そのテストサンプルは、ひどいモノだと
破断する可能性があるということなので
一刻も早い回収が望まれます。




当店での販売数を調べてみるとグリベルの
アイゼンは対象の2011年10月から
20台ほどが入荷していました。


その中で、対象のモデルは、12台が入荷しています。

在庫を調べると、11台が店頭と倉庫にありました。

12本爪のタイプが1台販売されていることが
わかったのです。

お店に残っているグリベルアイゼンは
検査のために店頭から下げて、輸入元の
マジックマウンテン社さんへお送りました。

すべてが不良品ということではないと
いうことのなで、検査後に良品であることが
わかれば、検査済のシールが貼られて戻って
くるようです。

問題は、当店で10月以降にグリベルのアイゼンを
ご購入いただいたお客さまは、いったいどこに?

心当たりのお客さまは、すぐにご連絡をお願いします。


グリベル アイゼン リコールのお知らせ








秋から春は、こんなベストが重宝します。







男性、女性問わず、人気がメンズ レトロXベスト




ぼくは、このカラーを持っています。




キッズのM~XLは大人の女性が着れるサイズ。

かわいいベストです。しかも、価格もキッズ価格 12600円






大人の女性には、レトロXベストが人気です。







Kさん(左)は、ぼく(右)と同じカラーのパタゴニアダウンセーターを新調されました。





【PIEPS DSP アップデートV8.2】

BC穂高でできるピープスDSPの
アップデートの様子をご覧いただこうと
思い、ビデオを制作しました。



いかがですか?

ピープスDSPを持ちで
まだ、最新バージョンにアップデート
されていない方は、ご来店いただくか

こちらから、お申込みください。

ピープス アップデート






新しく入荷した、PIEPS DSPと
DSP TOUR 雪崩ビーコンです。


DSP TOURは、ボタンが1つになりましたが
基本性能は、DSPとかわらない?





スケルトンのボディから中を覗き込んでも
両者の違いがわからない。

中身は、まったく同じに見えます。



DSPと新機種のDSP ツアーの
受信テストを近くの公園で行いました。

結果は、ビデオをご覧ください。







BC穂高のシアターでは、バックカントリー
セルフレスキューのマニュアルを見れたり。

ときには、映画が見れたり。

ゆっくり、珈琲を飲みながら
楽しめる観賞会などを開催していきます。





2階の店舗工事中




























BC登山部へご入会をお考えの新人さんが
はじめて参加される、お試し山行の美ヶ原
に午前中だけ参加してきました。

いっしょに歩いたのは、1時間弱ほどです。

ぼくは、2才と6才の娘を連れていきました。




あゆみちゃんは、ドイターのキャリーバッグでお姫様登山!







あゆみちゃんは、歩き始めると、
気持ち良さそうに、すぐに寝てしまいました。

実は、このドイターのキャリーは
子供が嫌がらないナンバーワンなのです。

昔から、ぼくがカモシカ社員時代から
このキャリーで子供さんが、乗るのを
嫌がったことが無く、魔法のようなバックなのです。








グレゴリー社より、PACK FITTERに任命されました。







ビデオレター2 【登山用ガスバーナー 】 ・・・






VECTER 定価 32000円





CORE 定価 36000円~44000円






グレゴリーのカタログに載っている
バルトロシリーズの写真を見て、疑問に
思われた方が多いと思います。

バルトロ 75のモスグリーンカラーの
写真が、あまりにも、現物のカラーと
かけ離れていることにびっくりです。


バルトロ75は、見た目に
あまり、新しい感じは無いですが
ニューモデルは細かいところまで
変更されています。

問題のモスグリーンカラーも、前モデル
のバルトロ70のバンブーグリーンと比べても
良い色に仕上がっていると思います。

カタログの写真より、はるかに素敵なカラー
なのです。

◆ニューバルトロ◆ 主な変更点は

● 容量が75Lと65Lの2モデルになった。
● 背面、ショルダー、ウエストベルト
のパッドが熱成形フォームになった。
● 雨蓋が、簡単にリリースできるウエストポーチになった。
● ドリンクチューブが装着しやすくなった。
● ファスナーが改良された。
● レッドカラーが復活した。





~~グレゴリー バルトロ BALTORO~~



現物のバルトロと、カタログのバルトロは別物?





バックパッカーにおすすめモデルは、バルトロ75 容量も十分です。





ニューバルトロは、雨蓋がポーチに変身。肩掛け、ウエストバックになります。



グレゴリーバルトロ75 は、山に到着し、リュックから雨蓋を簡単に取り外すと
こんな風に、サブバックになったりします。







新しい、バルトロも、女子モデルのDEVAも
今期から、ウォームパッド(形状記憶熱成形パッド)
を使用しているため、背負えば背負うほど
あなたの体にぴったりフィット。

山のパートナーに・・・







グレゴリーの大型パックは、ショルダーベルトが取り外せます。
それは、あなたの体型にベストなショルダーやヒップパッドを
選べるように考えられているからなのです。







BC穂高には、すべてのサイズのショルダーベルトと
ウエストパッドが在庫されています。

グレゴリー専用のゲージで計測して
お客さまの体型に合わせて
カスタマイズさせていただきます。

あなただけの、バックパックをお楽しみください。






四国の香川県から、冬の登山靴を
ご購入されることが目的に、男性の
お客さまがご来店されました。

昨年の1月に、香川県の近くの登山店に
冬山用の登山靴を求めて行くと・・・・・・

その登山店には、冬山用登山靴の在庫は全くなく
LOWAを取り寄せると、サイズが合おうが
合うまいが、買い取れと言われたそです。

仕方無く、その登山店では買わず、結局
インターネットでハンワグを購入されました。

この日記をお読みのあなたなら、このお客さまは
どうなってしまったか、おわかりでしょう。

そうです。

登山靴が合わなく、足が痛く、山から帰ると、3日間は
普通に歩くことができなくなってしまうくらい・・・



フィッティングさせていただき、お客さまの足には
LOWAのクリスターロXPROの
UK8.0がぴったりフィットだったのです。

そして、その登山店で、お店に在庫があった
アイゼンを店員さんにすすめられて購入された
そうです。

そのアイゼンを、ご持参されLOWAに合わせようと
バッグから出されたのを見て、目を疑いました。

びっくりです。

そのアイゼンは、昨年購入されたそうです・・・


そのアイゼンは、13年以上前のカジタの
ワンタッチ式アイゼンだったのです。

カジタのアイゼンは、ワンタッチ式の踵のバックルが
長く、プラブーツには問題ないのですが、現代の登山靴には
かかと部分に食い込み、下りで痛くなる場合があるのです。

むかし、これで、かかとを痛められるお客さまからの
ご相談が殺到した記憶があります。

使えないことはありませんが、かかとが痛くなるかも
しれないことをお話しし、調整をはじめると
お客さまは、アイゼンを買い替えられることに決められました。

いままで、ハンワグで足を痛めたご経験があるため
また、アイゼンで足を痛めたくはないということです。

お客さまは、アイゼンを処分してください。
と言って、新しいグリベルの12本爪をお持ちに
なられ、カジタは、置いて行かれました。




13年以上前のカジタのアイゼン。まだ、新品です。

すごい在庫処分に引っかかってしまいました。





アウトドアメーカー展示会2

今回の展示会東京ツアーで1番の
目的は、TDSのブロードウェイ
ミュージックシアターでミッキーの
ビッグバンドビートを鑑賞すること。

2番目は、パタゴニアの来冬製品の
確認をすること。

3番目は、マムートの新しいビーコンを
この目で確認すること。


その3番目のお話し。

マムート社から新発売される新しいビーコンは
今のパルスバリーボックスのベーシックモード
だけ使えるビーコンで、アナログモードはカットされ
距離も短くなり、カラーは、ホワイトとグリーンの
爽やかな色になる予定なのだそうです。

もしかして、山ガール向け?

今のパルスバリーボックスの機能と価格を
ダウンして色を変えただけのモデルと聞いて
ぼくは、少々がっかりしました。


次回は、最強スペックビーコンを作ることに
開発者の力を注いでほしいものです。

販促重点アイテム?

マムート社は、性能の劣るモデルを世に広めたいの
でしょうか?

なんとも、さみしい戦略です。

パルスバリーボックスは、今のところ
現状のV3.0のままのようなので
来期のマムートは現状のまま継続となる予定。

次回は、世界最強のビーコン発表を期待します。
したい。






PIEPS DSPに勝るビーコンは
やはり、PIEPS社から出ることを
期待するしかないようです。

もうじき、PIEPSの最新ビーコンが
発表されると思います。

次世代の雪崩ビーコンとして、GPSを
使用する全く新しいコンセプトのビーコンの
ようです。

価格は8万円を超えるかもしれません。

でも、1分でも早く見つけ出せるのなら・・・
ぼくは、その1分の仲間の命に8万円を出しても
惜しくはないと思います。

現物を試してみないと、性能はまだわからないので
入荷したら、さっそく性能テストを実施します。

現時点ではDSPが最も最強な
スペックのビーコンであることは確かです。





登山靴のフィッテングのご予約をいただいた男性のお客さまが
神奈川からご来店された。

お客さまは4カ月ほど前に、東京神田にあるICIスポーツ登山店で
スカルパのトリオレというクライミングブーツを店員さんに
見てもらい購入された。

お店では、店員さんに小指が当たっていることを伝えたが

"こんなもんですね。"

というだけだったそうだ。

お客さまは、履いていれば馴染んでくるだろう。

と勝手に思い込み思いこみ、購入されたそうだ。

しかし、履いても、履いても、足は痛く
辛いため、ご相談に来られたのだ。


"お客さま、もうこの靴は、やめましょう。"


悲しいけど、お客さまには、この靴では、ない。

登山靴は、1歩が快適でなければ、山歩きは、楽しめないのだ。



お客さまの足と、ICIスポーツで購入されたスカルパトリオレUK8を並べてみた。



どう見ても、お客さまの足型に合っていない。

ICI神田の店員さん、しっかりしてください。




この写真の薄い板は、何だか、わかるだろうか?

これが、BC穂高の登山靴のぴったりフィットの秘密なのです。







欧米人の足型が縦と横の比率が10:3に対し
日本人の足型は、10:4の足型の持ち主が6割以上を締めると言われています。
しかも、欧米の人々より、甲が高く、かかとからつま先にかけてのカーブが緩いのが特徴です。

登山靴のほとんどが、ドイツ、イタリアなどのヨーロッパ各国で製造されています。

欧米人のために作られた足型の登山靴が、日本に輸入され販売されているのです。

ぼくは、今まで、1000人以上のお客さまに、登山靴の販売をさせていただきました。

約10年前、ぼくが登山ショップで働きはじめたころは、登山靴のフィッティングという
言葉も聞いたことがなく、先輩に教えられたとおり、かかとに指1本なんて、てきとう
な接客をしていました。

ぼくが、真剣に登山靴のフィッティングを学びだしたのは
ある出来事がきっかけになったからでした。

登山ショップに働きはじめたころ、今から10年ほど前の話になります。

ぼくが販売した登山靴が足に合わなく、辛い山登りをされ、山登りが
楽しいものではなくなってしまったお客さまを目の前にして
どうすることもできなかった苦い経験からの出発でした。

そのころは、山の店に勤めていました。そのお店では、当然のことながら
ご使用になられた靴は、返品の受け付けができませんでした。

それは、普通一般的なことで、セール品のアフターサービスはしません。
というのも、よく耳にします。

登山靴を購入し、山で足が痛く辛い経験をし、お店は解決してくれない。
靴選びに失敗してしまうと、損をするのは、いつもお客さまでした。

そのお客さまに申し訳ない気持と「一流の山の店は、これではいけない。」という思いから
登山靴のフィッティングを徹底的に研究するようになりました。

まず、自分で、いろいろなメーカーの登山靴を履いて歩くことからはじめました。

展示会でも、新しく入荷した登山靴も必ず足を入れます。お店の暇をみては
何度も、何度も商品の登山靴を試し履きをし、自分にフィッティングしました。

いまでも、履き心地を確かめるため、ときどき登山靴を履いて
一日仕事をしたりもしています。

そうすると、靴によってコンセプトのちがいや、形が全く異なることがわかります。

そして、その靴の内部構造にも興味をもちはじめました。

登山靴の特徴を調べたり、人の足型、日本人の足型のちがいにも興味を持ちました。

そして、自分の足型にぴったりの登山靴を探しました。

そのころ、LOWA社の登山靴は、細い木型の商品しかなく、ほとんどの人の足にぴったり
フィットしませんでした。

シリオ社は、3Eから3E+の登山靴に移行したばかりで、3Eの製造を止め、3E+のみ
製造するようになり、5割の人に合わなくなりました。

シリオ社の営業の方が訪問されると、3Eの復活を要望し続けました。

ちょうど、そのころ、LOWA社がWXL木型を採用した登山靴の製造がはじまり
ぼくがこよなく愛するLOWAサレックWXLモデルが入荷しました。

そして、翌年、シリオ社が、3E+に加え、3Eの再生産がはじまりました。

入社3年目にして、ぼくのぴったりフィット登山靴フィッティングの土台ができたのです。

それからは、フィッテングに磨きがかかりました。

年間200足以上のお客さまに登山靴のフィッテングをさせていただき
今でも、新たな発見や、フィッティング方法に微妙な修正を加えたりしています。

次には、登山靴の履き心地を調整するいい方法がないか、模索し始めたのです。

そのころから、革の登山靴をご購入いただいたお客さまに
いちど履いて後日お持ちいただき、登山靴のお手入れ方法の実演講習も
ぼくの独断ではじめました。

それは、靴のお手入れをご理解いただけることと、実際に山を歩かれて
その登山靴の履き心地が生の声で、お聞きできることが重要な目的なのです。

そのときに、「いや、ちょっと・・・」ということをお聞きすると
すぐに、改善する方法を考えることができます。
その場で再び、フィッテングをし直し、無償で調整ができるのです。

ほとんどの場合は、これで、ベストフィットします。

それらのことは、今も毎日継続しています。今後も永久に続けていくでしょう。

お手入れ講習用のクリームは、当時実費で購入したり、クリームメーカーさんに
ご提供いただいたりしていました。

そうした中で、コロニル秘伝のワックスに出会ったのです。

話をもどして、登山靴の履き心地を調整するためのインソールもいろいろ試しました。

写真の2枚の板は、硬いフエルト厚さ3.5mm(ベージュ)と、樹脂2.5mm(白)の
板状のスペーサーとよばれるインソールです。

なんの変哲もないこの2種類の厚さの板が、登山靴のフィット感を調整してくれます。

単純に、厚さが2.5mmの板を入れると、靴のサイズが2.5mm小さくなります。
いま、靴のサイズが5mm間隔ですが、このスペーサーにより、2.5mm間隔の
フィッティングが可能になるわけです。

そして、3.5mmを入れることで、1サイズ大きい登山靴をぴったりフィットさせることも
可能です。

登山靴は、シリオ社の3E、3E+、LOWA社のWXL木型、ノーマル木型にこのスペーサー
を使うことにより、弊店では、98%の日本人のお客さまに対応することが可能になりました。

でも2%ほどの方は、外反母趾が原因だったり、骨が変形していたりして、どんな登山靴でも
足が痛くなってしまう可能性が多い方です。

履き心地をベストな状態にするために登山靴の履き方も重要です。

登山靴での歩き方もマスターしていただく必要があります。

これらのすべてがマッチしたときに
快適な履き心地の登山靴で、一歩一歩を楽しく、気持よく歩くことができるようになるのです。


ぴったりフィット登山靴をご購入されたお客さまには、1年間のぴたりフィット保証・返品保証
お付けしています。快適な履き心地をお約束するものです。

靴ずれなど不具合があっても、無償で調整し履き心地を改善します。もし万が一、履き心地が悪く
改善できなくても、返品保証で、お客さまが損をすることは一切ありません。



丁寧に作られたシリオ登山靴の内部構造がわかる、カットした登山靴を展示しています。
メーカーさんが新品の商品からカットして提供してくれました。





BC穂高では、足が痛くなる登山靴のご相談が持ち込まれることが多い。

そのほとんどは、他店で購入された靴で、たとえば、アルペンなどの大型スポーツ店で
販売されている登山靴ではないアウトドアシューズであったり、登山靴だけど
足型に合っていない。サイズが大きい。など原因はさまざまである。

しかし、足の痛みは、なにも靴が原因でおこるとは限らない。

最近、足の痛みのなかで、つま先が先端にあたり、爪を傷めてしまうというご相談で
ある共通点が2つあることに驚いている。それは、某M社のソックスをご使用されている場合と
スーパーフィートというインソールを使われている場合が多いのだ。

両方同時に使っているから・・・

というわけではなく、どちらかを、お使いの場合が多い。

さて、どうしてなのだろう?

某M社のソックスは、硬くて厚いわりに弾力性に欠けている。

そして、表面が硬いため、靴の中で滑りやすいのだろう。

また、そのソックスでは、足裏、甲、親指の裏、踵などの靴擦れもよく聞く。

スーパーフィートというインソールは、まず、表面の材質がツルツルしていて滑りやすい。

形状は、踵が高く、つま先へ向かって前下がりになっている。

よくある土踏まずのアーチを作るような形状ではなく、ただ、前傾になり
おまけに滑りやすいツルツルした表面は滑り台のようだ。

こういったインソールが、どうして、足や身体に良いのかは不明だけど
靴の中で足が前に向かって動くことはその形状と材質から想像できる。

おそらく、快適にご使用されている人もたくさんいるだろうから
これだけが原因とも限らないが、弊店で、この夏に持ち込まれたご相談で
目立ったのが、この2社の製品を使っているケースで、そこを改善するだけで
登山靴の履き心地が良くなったということである。

弊店でご購入されたシリオの登山靴がどうしても、つま先が当たるため
つま先を伸ばしてほしい。というご相談が持ち込まれた。

お客さまは、その登山靴をご持参いただいたため、さっそく
サイズと足型を確認する。ぼくの目には、ぴったりのはずである。

そのとき、お持ちいただいた靴下は、例の某M社のソックスと、登山靴には
スーパーフィートのインソールが入っていた。

お客さまによると、いくら靴紐をしっかり締めても、下りで足が前にあたり
爪を3回も剥がしてしまったそうだ。お客さまのお住まいの地域にも
某社の直営店があり、スーパーフィートを取り扱っていて、同時に
その某M社のソックスとインソールを購入されたという。

最近、登山業界でも、むずかしい医療用語を用いて一時だけ大量に
販売されている商品が多いことに戸惑う。

MBTだっけ、靴底が丸くなった変な靴や、いろんなパーツを
組み合わせる高価なインソールなど。

ほんとうに、それがいいのだろうか・・・

お客さまには、スマートウールの試し履き用ソックスに履きかえていただき
登山靴を購入されたときに付いてきた純正のインソールに変えて、履き比べていただいた。

「あれ、これなら、足が動かないわ。」





どう見ても何の変哲も無いただの滑りやすいインソールである。これらの健康系商品に、ご注意ください。





マムートジャパンさんから、パルスバリーボックスという
雪崩ビーコンのアップデートマシーンが届いた。

マムート社のサービスステーションとしてBC穂高は
バリーボックスユーザー様へのアップデートサービスを
開始する。

このボックスは、無線通信で、ビーコンのプログラムを
書き換えるシステムで、まだ、専用ソフトを弊店のパソコンへ
組み込まなくてはならない。

これで、ピープスDSPとマムートビーコンの最上位2機種の
アップデート、バージョンアップが、弊店で行えるようになった。

おそらく、このシステムが両方整っているショップは
日本でBC穂高だけだろう。







山道具で、 一番は、やっぱりこれかな。









《番外編》
バックカントリーオフィシャルカー1号 其の1・・・納車前にステッカーチューン完成

車種/トヨタ ハイエース グランドキャビン10人乗り 4WD

この車はBCマウンテンスクールやガイド登山などの移動手段として
活躍してもらう。

車は、アプローチの手段として
充分に山の道具のひとつである。









中房登山口から合戦尾根を燕岳へ登り表銀座コースを槍ヶ岳まで縦走される
ご予定で入山された男性の登山者の方が予定を変更して下山してこられた。

その男性の左手の小指には、割箸で固定したうえに包帯が巻かれていた。

「みてくださいよ。」

とその男性は、まっ2つに折れたストックを見せてくれた。

「ストックが折れることはありますか?」





その男性が槍ヶ岳へ向かうため歩いていた喜作新道の
槍と常念の分岐点の手前の鎖場の下りで、ストックを突いて下っていたところ
突然ストックが折れて、バランスを崩し、転倒されたそうだ。

幸いにも、2mほど滑落した程度ですんだそうだが、そのときに
左手の小指を痛められたという。たまたま転倒された場所は
それほど険しい鎖場ではなく、幸運にも大事故には至らなかった。

折れたストックをみて、背筋がゾクっとした。

ただし、岩場では通常、ストックはリュックにしまい、両手両足で
3点支持にて移動することが望ましい。岩場でストックを使うことにより
転倒や滑落、また落石を起こしてしまい下の登山者に迷惑をかけることも想定されるのだ。

現実にそんな事故もあり、岩場ではストックの使用を避けるよう指導もされている。

その男性は、数日前に、東京の某有名登山店で、店長のおすすめということで
このストックを新品で購入されたそうだ。このストックには、カーボンとだけ
プリントされているが、実際は、薄いアルミに、薄くカーボンのような黒い繊維質のモノが
巻かれているような構造である。強度面は、見るだけでは判断できない。

普通に体重をストックにかけただけで、ストックが折れるということは考えにくい。

もし、男性の言うことが本当なら、とても危険なストックとしか言いようがない?

でも、山では、すべてが自己責任なので、ストックの責任に
しても、何もはじまらない。

大切な事は、岩場では、ストックをしまい
両手でしっかり岩をつかんで、3点支持で
通過すること。

道具に頼りすぎないこと。














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先日入荷したサーモスの山専ボトルFEK-800を購入した。

500と800を迷ったけど、『余裕の800』という宣伝文句に負けた。

今まで使っていたステンレスボトルは、カモシカで働いている時に
買ったサーモスのFDM500。

軽量構造のため、保温力がいまいち。厳冬期の使用では
朝熱湯だったのが、昼にはぬるま湯になっていた。

FEK山専ボトルは、冬山仕様の保温性重視に
グローブをしたままでも扱いやすいラバーグリップがにくい。

今シーズンの冬山で活躍してくれること期待。


そして、実験をしました。




丸山先生の
『山専ボトルは、ほんとうに保温力に優れているのか・・・。』
の実験。


穂高にある中学校の教師をされているMさんが、ぼくの日記(10/28)を読み
来店された時

「山専ボトルにどれだけ保温力があるのか、実験してみないと納得できない。」

というMさんに、ぼくからもお願いして、理科の実験室の冷凍庫を使って
保温力テストをしていただくことになった。

ぼくも大変興味があるため、楽しみに結果を待つ。

性能を比較するため、今話題の山専ボトルFEK-500mlと
ぼくが使っていたFDM-500ml(従来の軽量ステンレスボトル)と
Mさんが愛用されている高価なチタンの500mlボトルの3種類を用意。

M先生が理科の実験室で熱湯を入れて、約1時間ごとに温度を計るという実験である。

そして実験は、本日行われた。M先生から連絡が入り
実験結果を持って来られる。とのこと。さきほど、学校の帰りに
M先生が、実験結果を持って来店された。

実験方法とその結果をデータを見ながらご説明していただき
このホームページ上で公表させていただくことに同意していただいた。

そして、M先生は、「納得したわ~。」と言い残され、
山専ボトルを購入して帰られたのだ。気になる結果は以下のとおりである。




【 実 験 方 法 】 冷凍室の平均温度は、-15度。熱湯は、+93度からスタート。
約1時間おきに冷凍庫から取り出し、中のお湯の温度を計測する。さて、その結果は?


山専ボトルFEK-500は、ほんとうに保温力に優れているのか・・・。の実験結果。

時間\ 山専ボトル
FEK-500
FDM500 TITAN500
START
(-20℃)
93℃ 93℃ 93℃
1H( * ℃) 88℃ 86℃ 86℃
2H( * ℃) 84.5℃ 80℃ 80℃
3H(-18℃) 80.5℃ 74.5℃ 74℃
4H( * ℃) 77℃ 70℃ 69℃
5H(-15℃) 71℃ 62℃ 60℃
6H(-15℃) 67.5℃ 58℃ 55℃








【実験の結果】

山専ボトル(FEK-500、800)の保温力は、丸山先生の実験により実証されました。

60度前後の温度域での約10度という温度差は、熱いか
ぬるいかを分ける分岐点ともいえます。また、この実験では
-15度の環境下を、むき出し(裸)の状態で約6時間。

そして、約1時間ごとにふたを開けて温度計測を行っている点で
登山中のことを考えると、水筒をバックパックの中にいれ
保温するように衣類でくるんだり、保温ケースなどに入れたりする。

工夫により、さらなる保温力を確保できるため、山専ボトルの保温力は
これからの冬山の必需品となるでしょう。

また、夏場でも、保温・保冷に使えるため
熱中症対策に冷たい飲み物を持ち歩くのに便利です。

ぼくは、「余裕の800ml。」という
宣伝文句に負けて800mlボトルを購入しました。





『N君のテントの破れ修理』

涸沢で、強風に煽られてテントが悲惨な目にあわれた
N君のテントの修理が完了した。

本体の破れた部分は、ナイロン糸で叩いて補強した。

そして、防水のために、ゴアテックスリペアシートを
内側から圧着。折れたポールは、メーカーから部材が
届いたため交換。

ショックコードは、N君が切ってしまった所を結んで
まだ使えそうなのでそのまま使うことにした。

ポールは、1本のみ交換。

ほかに少し曲がったポールがあったけど
程度が低く、まだ使えそうなのでそのまま使うことに。






お店の前で、確認のためテントを張ってみた。

カギ裂き部分は、縦と横目にナイロン糸で
しっかり補強されている。







補修部分は、穴が4つ、大きく2箇所で、それぞれ
防水のためにゴアテックスのリペアシートを内側から圧着した。

これで、水漏れの心配はない。修理代は、交換ポールの部材
ゴアリペアシート、工賃も含めて、2150円。

ポールスリーブは、所々に穴があいているため
ポールを通すときに、途中の穴から何度かポールの先端が抜けてしまう。

とてもポールを通し辛いけど、ポールスリーブを補修するとなると
本体を半分バラさなくてはならないため、かなり大掛かりな作業になり
費用もかさんでしまう。

ここは、N君に我慢していただくことにした。

他に破れてはいないけど、本体のゴアテックス生地を透かしてみると
少し痛んでいる部分も何ヶ所かある。

しかし、今のところ、雨漏りの心配はないため、そのまま放置することにした。