登山靴WAX加工
登山店の店員さんに
『スプレーだけ掛けていればいいですよ。』
と軽く言われていて、ほんとうに、平気ですか?
せっかく、美しいレザーの登山靴を購入された
にもかかわらず、お手入れが間違えていて・・・
カサカサでボロボロになってしまっている
ヌバックレザーの登山靴をよく見かけます。
ヌバックレザーの登山靴を購入されたら
できるだけ、早めに、WAX仕上げで
レザーの保護をお願いします。

多くの登山店の店員さんは、ヌバックレザーの登山靴を
購入された時、お客さまにお手入れのことを聞かれると・・・
『スプレーだけでいいですよ。』
というアドバイスをされているようです。
写真左側のTAHOEは、店員さんに言われて
スプレーだけかけていたというお客さまの登山靴で
購入後1年ほどスプレーだけ掛けてきた
ヌバックレザーの登山靴です。
写真右側が、新品のヌバックレザーのTAHOEに
WAX仕上げ3回塗り加工を施した登山靴です。
この2足を見比べると、まったく別のレザーのようにも
見えますが、ほんとうは、全く同じヌバックレザーの
登山靴なのです。
この違いはわかるでしょうか???
そうです。ヌバックレザーには、スプレーだけでは
カサカサになって、色も抜けていき、見ていられない
靴になってしまうのです。
ヌバックレザーを良い状態で保つためには
オイル加工が必要なのです。
ヌバックレザーにWAX加工を施すことで、ヌバック本来の
風合いと光沢感がよみがえります。
そして、雨や泥、紫外線、雑菌などから、レザーを守り
岩で擦れる摩耗にも強くなります。
だからこそ、長い間、愛着をもって履ける登山靴になるのです。

この2足の登山靴は、まったく同じヌバックレザーを使用している
LOWAのTAHOEです。
WAX加工を施すと、こんな感じに深みのあるオイルレザーに変身します。
WAXを塗らないで履いていると、約1年ほどでこんな感じに色が抜け
キズが目立つようになります。レザーの表面もだんだん毛羽だってきて
見ていられないような状態になってしまいます。
このまま履いていると、レザーは弾力性を失い、繊維が破壊され
紙のような状態(カサカサ)になって、3年持ちません。

ヌバックレザーは、革の表面を削ってWAXを染み込みやすいように
加工されているため、岩場などの摩擦に弱く、擦れたりするとこのような
深い傷や、穴があくことがあります。
WAX(オイル)を染み込ませることで、革の表面が擦れに強く
摩耗に強く、紫外線や雑菌に強く、撥水性もよくなります。

ヌバックレザーの登山靴を購入したら、出来るだけ早く、WAX加工を施してください。
先日、よその登山靴屋さんで、ヌバックレザーにWAXを塗ると
レザーの通気性が損なわれるため、SRスプレーをかけるだけにしてください。
と言われたというお客さまがご来店された。
さて、そもそも、誰が、レザーに通気性があるなんて事を
言っているのだろうか?

レザーの登山靴は、歩くときに、自然と靴の内部にある空気が足首の
メッシュやレザーの通気口から排出されて、また外の空気が入って来る
空気の流れを繰り返しています。
レザーに空気を吹きかけても、かなりの圧力をかけないと
空気は抜けてはいきません。
登山靴内部は、歩いている時に、絶えず押されたり
膨らんだり(ポンピング作用)を繰り返しています。
内張りのゴアテックスから靴の内部に抜けた湿気を含む
空気は、靴の内部を通り、足首のベンチレーターから抜けたり
新たな外気が吸い込まれたりを、絶えず繰り返しているのです。
LOWA社では、これをポンピング作用という表現で
上の画像のような空気の流れを表しています。
このイラストにも、レザーの表面を空気が抜けていくような
表現はされていません。
しかも、コロニルのWAXは目を埋めて幕を作るような
オイルではなく、もっと柔軟なWAXなので、レザーに
悪い要素はありません。
どうして、登山用具店の店員さんは、レザーや
登山靴の構造についてもっと真剣に教えてくれないのでしょうか?
スプレーだけかけて履いていた1年履いたヌバックの登山靴と
ぼくがWAXを塗って10年履いてきたヌバックの登山靴を
どちらが美しいか、どちらがしなやかで柔軟な革になっているか
見るだけでおわかりいただけると思います。

店員さんに言われたとおり、購入後スプレーだけかけていたという
お客さまのLOWA TAHOE(1年ほどご使用)はこんな姿です。

ぼくが10年ほど履いている同じLOWA TAHOEです。
WAX加工で、適度にお手入れをしていました。
10年間という長い間、ぼくは、この登山靴に愛着をもって履いてきました。
まだまだ現役で活躍してくれています。

これが、ヌバックレザーの風合いというものなのです。
レザー表面の、この艶々が本来のヌバックレザーの姿です。
●ヌバック 登山靴 手入れ WAX仕上げ3回塗り加工 LOWA TAHOE
●登山靴 ヌバックレザー WAX加工について 手入れ方法
◆LOWA TAHOE PRO ローバー タホー 動画◆

新技術を投入した新WAX仕上げ3回塗り加工
シリオ 662 GTX

シリオ 552 GTX

ガルモントのヌバックレザーはかなり上質。
気持ち良いWAX仕上げ3回塗り加工でした。

人気のLOWA PINTOのブラウンカラーにWAX仕上げを施すと
ほれぼれするほどに美しいレザーシューズになります。
今日は、3足のWAX仕上げの3回目の工程を終了し
2足の1回目のWAX塗りが完了した。
中でも、LOWA TIBET PROの
仕上がり具合にうっとり。

LOWA TIBET PRO WAX仕上げ
店内には、修理、ソール張替え、WAX仕上げ加工などで、お客さまからお預かりした登山靴用の棚があります。

ぼくのシリオ太田モデルWAX仕上げバージョンです。

今日、4足の WAX仕上げ3回塗り加工が完了した。
あす、乾いたのを確認して、持ち主さまへ発送させていただきます。
お楽しみに!

神戸のYさんからご依頼いただいたLOWA TAHOE ヌバックレザー登山靴の
WAX仕上げ3回塗り加工が完了しました。
きれいなレザーに生まれかわりました。

ぼくのSIRIO611 WAX仕上げ2回目加工完了の様子でした。
つづいて、先日、新調することになったPINTOは、昨年からブラウンカラーが
どちらかと言うとベージュ系?の薄いカラーに変わった。
そのブラウンカラーに、WAX+ブラウン系のローションで仕上げると、実に美しい革になる。

WAX+ローション(ブラウン)仕上げでより美しいPINTOになった。

手前がぼくのPINTOで、奥は、WAX加工をしていない新品のままのPINTO。

ぼくもLOWAピントを新調した。WAX仕上げ1回目。

一般的に市販されているヌバックレザーのLOWA TAHOE PRO

うちのお店でしか見たことがない、WAX仕上げのスペシャルエディション TAHOE PRO
機能や履き心地は、普通のTAHOE PROと同じですが、レザーの耐久性が優れています。
どちらのTAHOE PROも取り揃えています。
ご購入時に、WAX仕上げでも、普通のTAHOEも
お選びいただけます。

この登山靴は共に同じLOWAのヌバックレザーモデルの登山靴。
左に輝いている靴は、ワックスを新品から3度塗り仕上げされたモノ。
右は、ワックス仕上げ1回目のヌバックレザー。

ぼくのシリオ611.ワックス仕上げ1回目。

店長 太田がこよなく愛するLOWAのヌバックレザー登山靴。いつもピカピカ。