登山靴と山岳テント専門店 バックカントリー穂高


6.2019


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6月30日(日)



20年程まえの話である。

ぼくは、当時カモシカスポーツ穂高店(ヘリテイジ内)に勤めていた。

当時は、北アルプスをはじめ高山帯での山岳救助は
東邦航空のヘリコプターが警察からの依頼で行っていた。


その後、東邦の松本営業所所長の篠原さんがトーホーエアーレスキュー
という山岳救助の会社を立ち上げた矢先の救助活動中の事故により
亡くなってしまった。

その後、トーホーエアーレスキューは解散

現在は、東邦航空も山岳救助から撤退して現在に至る。

当時のカモシカスポーツ穂高店の敷地内(ヘリテイジ)の芝生は東邦航空が
レスキューのために使用するヘリポートが併設されていた。

救助は日の出とともに飛んで行きたいが空港からだと時間が遅くなる。

そこで、翌朝早朝に現場に向かうためには、このヘリポートに
夕方ヘリを待機させたほうがいい。

ちょうどぼくがカモシカに勤めていたころは東邦エアレスキューの
真っただ中だった。

あれから20年。

篠原さんが描いた会員制民間救助体制の確立。




ふと、お店の本棚をみると、この本が目に付く。

もう何度も読んだ。





















6月25日(火) ~26日(水)



山の救助のために使わせていただくヘリコプターの発着場である
山小屋さんのヘリポートの調査と測量のため、今回は白馬岳に登った。

ぼくは、10年ぶりの白馬大雪渓から白馬岳山頂に登る。

大雪渓は、春に2号と3号から大規模な土砂崩れが発生し
その土砂と岩は登山道まで覆っている。

その脇を通りまずは頂上宿舎を目指し、ヘリポートの測量をして
白馬山荘まで歩く。


大雪渓の今年の夏山シーズンは落石の危険がかなり危ない。










大雪渓から小雪渓付近は、まだ雪が多く、ピッケルやアイゼンは必修である。

急斜面は。まだ雪渓に不慣れな人はロープでの補助も必要だと思う。











白馬は高山植物がすばらしい!

ツクモグサやウルップソウなど今が見ごろでこれから夏秋にかけて
さらにいろんな草花が咲きはじめる。













測量は航空法に基づき安全にヘリコプターの離着陸ができるか
図面をおこし航空局へ申請を出す。

山のヘリポートは、平地とは違い立地上あまり広々とした
ヘリポートは作れない。

今回測量した山小屋さんのヘリポートは、ほんとうに基準値ギリギリ
のスペースしか確保されていない。

国立公園内なので、できるだけ地形を変えることなく
最低限の地形改良でヘリポートは作られたのだろう。












白馬山荘さんに到着した。

白馬山荘さんは北アルプスで一番大きい山小屋で
その収容人数は800人。

過去最も多かった宿泊者は1日2000人が宿泊された。


近年は登山者の減少に伴い宿泊者も減っているという。

ただ、それは悪いことばかりではなく、それだけ登山者は
山小屋でゆったり過ごすことができるようになった。

ということである。









本日のお仕事はここまで。




翌朝、白馬岳山頂に登頂後、小蓮華から白馬大池へ向かう


今日も最高のお天気。

明日からは下り坂だけど今日一日は晴れるだろう。














白馬岳から小蓮華岳へ向かう途中の稜線上に、焼け焦げた
岩のかたまりが所々点在する。

これらは、落雷の跡で、強烈な雷が飛来し一瞬で岩が焼け焦げた
状態である。

そのかたまりの中心付近は最も高熱で焼かれ、溶岩石のようにただれている。

そう、この辺りは日本海側からの湿った空気が急激に上昇して
積乱雲が発達しやすい場所。

これから夏山シーズンの落雷に注意が必要な稜線なのだ。










このあと、小蓮華から白馬大池経由で栂池へ下山して
今回の調査は完了した。





6月24日(月)



午前中フィッティングのお客さまがご来店されフィッティング後に
白馬のハイランドホテルまで車でやって来た。

安曇野から白馬までは約40kmの道のり。

大阪で40kmというとはるか遠くに感じていたけど
信州では、40kmは隣り町くらいの感覚である。

明日は、航空会社の方と白馬山荘さんのヘリポートの
測量のために登山をする。

今日はその打ち合わせ。

着々と、民間での山岳救助体制の構築に向けた準備が進められている。
















6月23日(日)



ショップスタッフにすすめられ、10分も履かずこういった登山靴を購入され
馴染むどころか、だんだん痛くなってしまう。

という症状で登山靴を買い替えられるお客さまがご来店されました。

登山靴というモノは、馴染むにつれて快適になっていくもの。

イタリアのこういった靴はその逆のパターンが多いようです。














6月22日(土)



うちのお店には、今履いている登山靴や登山靴風の靴で
登山中に足が痛くなんとか快適に歩きたいというお客さまと

これから北アルプスなど高山登山を目指すために登山靴を
新調される方がたくさん来られます。

今日もそんなお客さまが5名。

足が痛い靴をご持参され、ぼくがなぜ痛くなるのかをご説明すると
納得されたようで、次は失敗しないようにフィッテングに集中されます。

お客さまがフィッティングに集中していただける環境を作るのも
ぼくの仕事で重要なこと。

そのために、いろんな取り組みをしています。

2年前にお店を引っ越したのもそのためです。






写真は1月撮影








6月21日(金)



今日は白馬に用事がありお天気も良いので
オートバイで出かけた。


用事を済ませ、このまま帰るのももったいない
お天気なので安曇野とは逆の日本海に向かって走り出した。

小谷の道の駅で水分補給して


久しぶりの北アルプス一周を走ることにした。







日本海に出たところで、まずは腹ごしらえ

東京に住んでいた時によく食べたラーメンショップのネギラーメン

今日はネギチャーシューをいただく。

チャーシューがうまい!ラーメンもうまい!

食べ終わって、このまま帰ろうかな?いっしゅん頭をよぎるくらい満足だった。

いやいや、北アルプス一周いきますよ。








北アルプス一周ということは、各登山口巡りでもある。

まずは、大変ご無沙汰している『栂海新道入口』から

ここは、下山することが目的になるためどちらかというと出口である。

もう何年、この道を歩いていないだろう?

10年以上なるなぁ。

栂海新道といえば、さわがに山岳会の小野建さん。

もう亡くなってしまったけど、お元気な頃は何度かお店にも
ご来店いただき、お買い物していただいた。

山では栂海山荘でもお世話になった。

いやぁ~なつかしいなぁ~。







ちょっと遠回りになるけど、このコースを走るには、ここを外せないため
こちらもご無沙汰している立山駅。

登山で最後に訪れたのは、山岳ガイドをしていた時で、北アルプス大縦走という
登山ツアーで、高瀬ダムより烏帽子に登り、三ツ岳、野口五郎、水晶、鷲羽岳
水俣蓮華岳、黒部五郎、赤木岳、北ノ股岳、太郎山、薬師岳を7日間歩くツアーのガイド

折立に下山後、ツアーのお客さまとさよならして、立山駅からアルペンルートで
大町に戻った時だった。

あのころは、ツアーのお客さんを引き連れて、山をひょいひょい歩いていたけど
遠い昔のように懐かしい。








本当なら次は新穂高登山口となるが、今回は午後スタートで
時間が押している。

なんとか明るいうちに帰りたい。

飛騨の神岡で 17:20.

まだ2時間はかかる。

平湯、上高地、松本経由で北アルプス一周の旅は完走した。

平湯からは雨の走行。

帰宅は19時すぎ。まだそらは薄っすら明るいうちに帰ることができた。






帰宅後は、風呂に入って速攻爆睡。

オートバイより速く眠りについた。
6月19日(水)



お天気が良かったので、午前中にお仕事をすませ
午後はオートバイでひとっ走り。

安曇野インターから岡谷往復で


サービスエリアのスタバでいっぷくする。

あ~明日からお休みだったら
ここまま遠くに行きたいなぁ。


などと、妄想しながらの珈琲タイム。

でもこんな時間が楽しい。












6月18日(火)



安曇野市の中学校は古くから学校登山で北アルプスを登る。

穂高には東と西に2校の中学校があり、ぼくは東の中学校の
学校登山のサポートを4年前から依頼いただいて協力させていただいている。


午前中にお二人のお客さまの登山靴のフィッティングを
させていただき、午後は、中学校の体育館で登山についての講演

いや~講演は苦手だ~。













6月17日(月)




富山空港の航空会社さんにやって来た。


格納庫で約1時間、実機をお借りして救助の手順を確認する。

あっというまの1時間で、そのあとはせっかくなので
富山湾の海の幸を食べに行き、お仕事なのか?趣味の訓練なのか?

わからなくなってしまった
楽しい1日でした。


6月16日(日)




天気予報通りの雨

集合された12名の参加者の方には昨日の段階で
本日の雨対策をご案内していた。

岩場の講習は中止となり、その代わりサービスデー
として、7回の講習には無い内容のロープワーク
講習を開催した。

とは言っても、5回目の懸垂下降講習の予習練習である。















6月15日(土)




登山教室 ロープワーク教室

今日は、登山教室3回目のロープワークの教室日

今日のロープワーク教室は、教室内での開催のため
雨でも関係なくできるのですが、明日の岩場の講習は
岩が濡れていると危険のため雨は中止になってしまう。

どうだろう?

天気予報はほぼ絶望。











6月14日(金)




レザーライニングのクリーニングに良いクリーナーを
見つけた。

TIBETやBANFFなどレザーライニング(革の内張)は
白っぽいベージュなど汚れが目立ちやすい色なので汚れもそうだけど
ブラウンのローションなども付いてしまうと汚れたようになる。

1年ほどご使用されたレザーライニングのLOWAをご持参いただいた
お客さまの靴をお借りして、うちの奥さんのゆかちゃんがアディダスの
白いレザーのスニーカーのクリーニングに使っているクリーニング剤を試してみた。

ケースの先端にブラシとスポンジが付いていてみるみる汚れが落ちて
レザーライニングがきれいになった。














6月13日(木)




白馬のスキー場の最上部にあるスキーパトロール小屋から
ゲレンデ外エリアのパトロールにドローンを導入するかを検討のため
飛行エリアを確認する調査

調査に使用するドローンはMAVIC2 PRO

実際には冬季の寒冷地での使用のため自己発熱バッテリー搭載の
MAVIC2エンタープライズデュオ(FLIAサーモカメラ搭載)の
ドローンを使用する予定になっている。


梅雨の晴れ間で非常に気持ちいいお天気の中

パトロールを含め、よくある林内でのけが人の捜索やゲレンデ外に
迷い込んだスキー客の誘導など事故防止にも役立てることを期待している。

飛行に関しては、ゲレンデオープン時になるため、環境省とスキー場の許可を
もとに航空局へも申請する予定にしている。

今日の調査では、危険個所をほぼ全域飛行可能で確認することができた。













6月10日(月)














6月9日(日)




18年のLOWA サレックを愛用されている
お客様のフィッティング中

先日水漏れかな?という感じがしたために
この靴は日帰り用にして

TAHOEをフィッティングしています。

こういうお客さま好きだなぁ〜。













6月8日(土)
















6月7日(金)




いよいよ、梅雨入りしたようだ。

しばらくは雨の日がつづく。

6月のアルプスは、気圧配置によってまだまだ寒気が
入って、吹雪になることがある。

とくに、登山口は雨で、途中から霙になったら危険である。

身体が濡らされて稜線付近はブリザード。

いくらベテランの登山家でも、こんな状況では登山をあきらめるほど。


5月6月、9月10月は低体温症からの凍死する遭難事故が
発生する季節である。

登山では、雨より、雪より、霙(ミゾレ)のほうが危険です。

6月6日(木)



昨年購入されて7回くらい山に履いて歩かれたけど
右足のくるぶしが痛く、それが改善されない。


バックパッキング用の快適な履き心地の登山靴を求めて
ご来店されたお客さまは、静かにLOWA TAHOEの履き心地を
確認されていた。

ほぼ2時間、試し履きをされ『まったく問題ありません』
とご納得されていた。

この靴は、サイズは間違えていなく、ぼくもお借りして
履いてみたけど、短時間の歩行や岩場の訓練など、使い道は
まだありそうなので、使い分けされるようにおすすめした。

足の痛みでお悩みの方が、まず1足。

快適な登山を楽しめる登山靴に巡り合う。その瞬間が楽しみで
やっています。














6月4日(火)



登山教室平日偏

今回は岩場の講習。

平日なので、ご参加も2名。

ほんとは、午前が岩場講習で午後は懸垂下降の予定だったけど
両方とも午前中で充分できた。

それでも、少し時間があまり、懸垂下降は通常より多めに
練習ができてよかった。















6月2日(日)



ココヘリは入会金3000円、年会費3560円で電波送信器を
使って、もし行方不明になってしまったときに、ヘリコプターで
捜索してくれるサービスである。

そのココヘリサービスをご利用の方へ、保険がアップグレード
されたというお知らせが届いた。

ココヘリを携帯してのアウトドア活動中に、もし、個人賠償責任が
生じてしまった場合の補償制度や登山用品の補償などが追加されたという。

以前、何年か前にLOWAのピカピカ登山靴を穂高の山小屋さんで
盗難にあってしまったお客さまが残念そうに再購入された出来事を
思いだした。

上限は3万円なので全額とはいかないが、そんなときも免責5000円で
購入の足しにはなるサービスである。














6月1日(土)



はじめて登山をはじめられるとき

とりあえず登山靴風のハイキングブーツを購入され
徐々にハードな山に登るようになると足裏や爪が痛くなってしまう。

よくご相談に来られるお客さまが説明される内容である。

今日もそんなお客さまが次のステップのための登山靴を
購入されていった。

ぼくにとっては、そんなお客さまのフィッティングはうれしい。



もう一方で、ステップアップのつもりで購入された靴が
店員さんのおすすめでクライミングブーツで踵や爪先が痛い

というお客さまもご来店される。

せっかく購入された登山靴が目的と違うため足が痛く我慢できない。

そんなお客さまの買い替えの時は、すこし心が痛む。

どちらにしても、これから先快適な登山を楽しんでいただければ
それでいい。

と思う。










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