登山靴と山岳テント専門店 バックカントリー穂高


Jan.2008
1月31日 ()
来冬の展示会のため、お店はお休みにして、あさ7時56分の白馬から新宿行きの高速バスに乗るため、7時30分に、松川村の道の駅バス停でノリと合流した。 すぐにバスに乗り込み、一路東京へ。

東京新宿に到着すると、山手線で浜松町へ移動。東京都立産業貿易センターで開催されているモンベル社の展示会場に向かう。その後、池袋サンシャインのマムート、キャラバン、カリマーの展示会に顔をだし、19:00発の白馬行き高速バスで帰ってきた。展示会の様子は、後日、書くことにします。





1月30日 ()
Hさんが、5年ほど履いたスカルパのテレマークブーツが割れたということで、ガルモントのテレマークブーツに買い換えられた。G-FITサーモインナーをブーツ用オーブンで温めてHさんの足にあわせて成形。そして、そのままHさんは、さのさかスキー場に滑りに行かれた。スカルパがこわれてからしばらく、革のブーツで滑られていたというHさん。「やっぱり、プラだわね~。」とご満足そうだった。


明日の31日は、ノリといっしょに、モンベル、マムートスポーツグループ、キャバンなどの来冬の展示会に出かけます。誠に勝手ながらお店はお休みとさせていただきます。また、展示会のご報告をさせていただきますので、お楽しみに。



1月29日 ()
今日は、臨時休業日。お店はお休みして、午後から飛騨の神岡へ出張する。


1月28日 ()
午前中のひまな時間に、レンタル装備の料金表をパソコンで作ってお店の掲示板に張り出した。常連さんが来店されたとき、今日はりだしたばかりのレンタル装備表に気が付かれると「おっ、レンタルエアボードか・・・楽しそうだね。」「えっ、ビーコンも貸してもらえるの。」「スノーシュー800円はありがいね~。」とそれぞれの感想をお聞きすることができて楽しい。さっそく、スノーシューなど、数件のご予約もいただいた。当店のレンタル装備は、冬の遊び道具は、高額なものが多いだけに、購入をお考えの方でも、そうでない方でも、お気軽に試しいただけるようにと思いご用意した。レンタルは当店にとってもメリットがある。貸し出したお客さんが、実際のフィールドで使用してみてご返却される。そのご返却の時に、いろいろ感想をお聞きすることで、お客さんにフィールドテストをしていただいていることにもなる。また、一度ご使用いただき、気に入ってご購入いただければ、それも良い。とにかく、最新モデルをどしどし、お試しいただける登山道具のレンタル屋さんが理想である。


1月27日 ()
●第1回 エアボード試乗会 爺ヶ岳スキー場 10:00~12:00 参加者 多数

今日は、BC穂高 第1回のエアボード試乗会のため、6時に車で出勤し、トランクルームに、試乗用エアボードと販売用エアボードを積んだあと、いったん自宅に戻り、奥さんと茜空(あかね)を乗せて、爺ヶ岳スキー場に出発。途中、マック(大阪ではマクドという)で朝食を食べ、爺ヶ岳スキー場には9時に到着した。試乗用エアボード4台に空気を入れてパンパンに膨らまし、準備万端。エアボードはぼくも今日が初めての体験である。お客さんたちを待つあいだ、フライングして練習をはじめた。モデルはフリーライドというバックカントリー用モデルと、薄型圧雪向きのスタンダードモデルの2種類。滑り味がともに違う。フリーライドは、厚さがあり、面積もひとまわり大きいため、ターンのときの反応が鈍いようだ。しかし、安定感は抜群。面積が大きいため、子供を乗せて遊ぶ時も便利。スタンダードモデルは、フリーライドより薄くてシャープなフォルム。コントロールしやすく、操作が軽い。スピードに乗るのも早いのが特徴だろうか、ターンや操縦が楽に感じた。

10:00からぼつぼつお客さんが現地にこられた。初めての方ばかりなので、どんなものか・・・。という感じで試乗されていた。しかし、しだいに盛り上がってきた。エアボードは、全面滑走可能なため、そのうち、リフトに乗ってゲレンデを滑走されていた。娘の茜空は、エアボードに、すっかりはまってしまったようだ。ぼくも奥さんも何度もゲレンデを登らされた。途中から、1人で滑りはじめ、スピードに乗ってくると、はしゃいでいた。エアボードは、スピードコントロールやターンができるので、ストレス無く楽しくライディングできるのが気持ちいい。子供も大人も楽しめる点も、とてもいい。それと、いがいに乗り心地がいいのだ・・・。ぼくは、茜空が暴走しないため、持っていた紐で連結して後ろでコントロールしながら滑ったり。
・・・もう少し高速ターンをうまくなりたいな。

ゲレンデに忘れ物などをして、取りに帰ったりしていると、お店に戻れたのが14:00をまわっていた。開店準備をしていると、次々にお客さんがご来店され、営業時間5時間という短時間をフル稼動で働いた。

次回、第2回エアボード試乗会は、2/11(祝月) 9:30~12:00 参加費無料 3才より参加OK

■日曜日と祝日の営業時間を改定しました。冬期期間中は、午後 13:30から営業します。
■レンタル装備の料金を改定しました。レンタルMSRスノーシュー1日\800、レンタルビーコン1日\600~、レンタル エアボード1日\600 ※BC CLUB











1月26日 ()
明日の試乗会用にモンベル社からエアボード試乗機が4台届いた。さっそく膨らませてお店の玄関に並べていると、道行く人が、ちらちら見ていかれる。時々立ち止まってエアボードに触っている人に、声をかけて、明日の試乗会のことを宣伝してみる。今回の試乗会は、申し込み無しの自由参加のため何人くらい来てくださるかわからない。でも、たぶん、あまり集まらないと思う。とりあえず、茜空ちゃんも参加して・・・あと、2人くらい来ていただければ、いいのかな・・・。

この日記をご覧いただいてる方で、明日お暇な方がいらっしゃいましたら、どうぞ、参加してください。
by おおた





1月25日 ()
あさ一番の仕事は、ご注文いただいたスキーのビンディングの取り付け作業。作業場は、エレベーターホールで、空気は冷えきっていた。今朝の気温は-13度。薄い皮のグローブをはめて作業をはじめるが、どうしても手がかじかんでくる。絞ったタオルはすぐに凍ってきてカチカチになってくるし・・・。作業場用には、Uさんから寄付していただいたアラジンのストーブが置いてあるけど、芯を交換しなければならなく、注文しているけど、まだ使えないのである。しかし、ビンディングの取り付け加工は、失敗が許されない作業のため、加工をはじめると、気持ちを集中させる。ビスを閉めるとき、ナメないようにドライバーに全神経を集中し、腕に体重をかけながら、クイックイッと、ねじ込んでいく。これが、いがいと、体と力を使う作業である。1本のビンディングを取り付けたころには、不思議と体はポカポカあたたまっていた。


1月24日 ()
昨日の雪は、今朝の冷え込みで、お店の前の歩道がカチカチに凍り、アイススケートリンクのようになった。BC穂高は北向きのため、歩道にはほとんど日が射さない。はじめは、靴のままダッシュして氷の上を滑って遊んでいたけど、このまま放置していたら歩道を歩く人が転倒しかねない。お店に置いてあった、ぼくの私物のブラックダイヤモンドのアルミショベルでガリガリの氷を割るようにやってみたが、さすがに歯が立たなかった。このままでは・・・危険である。しかたがないので、信号を渡った隣の金物店に駆け込み「塩カルください。」
塩カルの袋を開けアルミショベルでパラパラと歩道にまくと、みるみる解けてしまった。



1月23日 ()
朝から雪が降りはじめた。夕方の6時30分ごろお客さんが帰られて外を見ると、まだ雪は降り続いていた。安曇野の穂高駅周辺の積雪は、約10cmくらいだろうか。雪は軽く、歩道の雪かきは、けっこう楽だった。





1月22日 ()
Jさんのシリオの登山靴(PF421GTX)がゴアテックスブーティーにもかかわらず、水漏れがするということでお預かりし、弊店にて検査したところ、水漏れが確認された。以前も水漏れが出た同じカラー(アンスラサイト)のサイズ違いの25.0cmである。今日、交換のための新品登山靴が届いた。その登山靴には、ジャパンゴアテックス社の検査済みの書類だけが同封されていた。登山靴の不良品は、持ち込まれて、ただ交換するだけで良いのだろうか。輸入元であるシリオとしても、今後の対策やコメントがほしいものである。雨の日に、買ったばかりの新品の登山靴に防水性が全く無く、靴の中がグジョグジョに濡れて歩くユーザーのことを考えると・・・。

当店では、お客様の事故にもつながる重大なことと考え、お客様が安心して登山靴をご購入いただけるよう、販売するシリオ製品を弊店にて、全数水漏れ検査を実施することにしました。



1月21日 ()
M先生が夕方来店されたとき「栂池の雪どうだった?」とご質問された。ぼくが「ガリガリの最悪。」と答えると「やっぱり、白馬もだめなのね。」とM先生。週末、乗鞍をバックカントリーに行かれたそうだが、アイスバーンで歯が立たず林道をエスケープして帰ってこられたそうだ。数週間前の雨が原因のようで、積雪も少ない。「降らないかね~。」とM先生。


1月20日 ()
●バックカントリーマウンテンスクール 第一回雪崩講習会
白馬栂池高原スキー場 参加者5名 講師:ACT元村、BC太田 アシスタント:アンドラッシュ(ケイビングガイド・ハンガリー) 天候:曇り

朝6時に、アンドラッシュとお店で集合し、ぼくのステーションワゴンのトランクスペースに、バックカントリースキー用具を一式ずつトランクスペー積み込み、白馬に向かう。天候は、曇り空だけど、空はアルプスよりはるかに高い。白馬に到着し、コンビニで購入した朝飯を食べ、ACT事務所でもある元村さんの自宅を訪れる。簡単に打ち合わせ後、雪崩講習会の会場としてセッティングした栂池高原スキー場のゴンドラ乗り場前に移動。集合時間を待つ・・・。

雪崩講習内容については、別コーナーでご紹介します。









今日の雪崩講習会で、ぼくには、ひとつ試したかったことがあった。それは、ピープス FREERIDEの性能である。お店の周りでは、いろいろテストはしていたけど、実際に雪に埋めて、第三者、しかもビーコンを初めて触った初心者の方に、簡単な取り扱い説明で、どこまで探せるか?ということを試してみたかった。今日の雪崩講習会は、ぼくにとって絶好のチャンス。ひそかな実験は、参加者の中からぼくが勝手に人選した。まず初めてビーコンをさわったボーダーのOちゃん。次に、山岳会に所属されていて、別機種をお持ちで、一通り雪崩ビーコンを使いこなせているIさん。本人たちには、とくにプレッシャーをかけずに、ないしょで何気なく「つぎ、これで捜してみて。」といって手渡した。じっと観察してみる。方向は、電波の強弱をさがさなければならないタイプだが、2人とも、なんなく埋めているビーコンを捜すことができた。そして、最後にぼくが試してみる。方向は、示さないものの、距離表示を頼りに歩けば、容易に埋没者へ近づいていける。「ああ、これなら十分使えるなぁ。」と率直に感じた。この小さくてシンプルな雪崩ビーコン(FREERIDE)は、やはりDSPなどの上位機種には及ばないものの、初めて雪崩ビーコンを手にする初心者の方でも、使いこなせるギアであることを、ぼくはこの場で確認した。





1月19日 ()
雪崩ビーコンのPIEPSには、現在2機種がラインナップされている。上位機種となるDSPは、世界初の3本アンテナが3Dサーチを実現した。その捜索能力は、世界ナンバーワンの性能を誇る。今シーズン2007-2008モデルより、コンピューターがバージョンアップされ、解析スピードがさらに速くなった。DSPはバックカントリースキーヤーやボーダー、登山者でも、最後の命綱として、雪山に入るすべての人に携帯していただきたい最も優れたビーコンである。
もういっぽうのFREERIDEは、今シーズンのニューモデルとして注目を集めている。現在発売されている雪崩ビーコンで最も低価格(\23100)。しかも携帯電話サイズの超軽量コンパクトで、操作性も簡単で扱いやすい。FREERIDEは、デジタル送受信機ではあるが、1本アンテナのため複数アンテナを使用したビーコンのように方角を示す機能はない。捜索時は、電波の強い方角を探し、距離表示を見ながら近づいていく、シンプルな構造である。初心者の方ほど、矢印の方角に進めばいいだけのDSPのほうが、1分1秒で生死が分かれる現場では捜索時間は短縮できるだろう。

あさ出勤すると、アルプスの山がきれいだったので、デジカメを取り出し、撮影してみた。ここ安曇野でも、スイスのように、地上から電線がなくなれば、すばらしい・・・。





1月18日 ()
あさっての20日(日曜日)は、雪崩講習会である。会場は、白馬の栂池スキー場に設定した。当日は、ACT(雪崩レスキューチーム)代表の元村さんに講習をお願いした。ぼくも、その日は、会場となる白馬に行くため、お店は、茜空とユカが可能な範囲で営業する。雪崩講習会は午後2時まで。ぼくは、夕方の5時ごろには帰ってくる予定。


1月17日 ()
いよいよ本格的な寒さとなる2月から3月。今朝は、うっすらと雪化粧。昨年は、2月に春のような暖かい日が続き過ごしやすく、雪も少なかったように思う。今年の冬はどうなることか。地元のある登山家が、今年の山の雪は、湿り気が多く例年雪が風に飛ばされる稜線でも、こびりついている。と話されていたことを思い出した。年末年始の燕岳でも、燕山荘の玄関先の広場は、例年雪は飛ばされ、溜まることはないけど、今年は、びっしり雪がこびりつき、小屋の窓がふさがるほどに雪が多かった。スタッフの方が毎日、玄関から小屋の周りをスコップを持って、雪かきをしていたのが印象的だった。





1月16日 ()
Iさんからお預かりした20年前のシャルレのウッドピッケルの錆を落とした。もうここまで錆がまわっていると手作業では限界がある。ここは手っ取り早くきれいに磨けるグラインダーを使うことにした。錆を根こそぎ落とし、仕上げは、やはり手作業。シャフトの表面も軽く磨き、新品のようになった。あとは、ヒッコリーにアマニ油を塗れば完成である。磨く前とは、別物のようにピカピカになったシャルレのピッケルをお店の玄関先にたてかけていると、夕方、別の用事で来店されたIさんが、帰り際にチラッとピッケルに目をやり、さすがに気がつかれた。新品のように輝いているピッケルを手にとったIさんのビックリしたような表情が印象的だった。





1月15日 ()
今日は、定休日だけど、溜まっている仕事が多く、また、月曜日が祝日だったため、連休中にご注文いただいた商品の発注などで、お店は普通にオープンした状態で、事務仕事に専念する。つもりが、通常の営業日と同じようにお客さんが来店され、いつもの1日となった。お店にいるときは、お客さんが来店されても入店を断ることなんてできるはずもなく、定休日というよりは、火曜日に臨時休業有り。としたほうがいいのかな?


1月14日 ()
連休の最後の日。朝からのんびりしたムードで、たまに来店されるお客さんと、珈琲を飲みながら、ゆっくりお話をしたり、ホームページの更新作業をすすめたり、たまっていたBC CLUBの新規会員さんをデータベースに入力したり、事務仕事もはかどった。

関西方面から志賀高原へスキーに来られたカップルさん。貸し出したスキーとスノーシューを返却のため、帰りにBC穂高に寄られた。昨日の志賀高原スキー場は、強風のため、あちこちでリフトが停止し、あまり滑れなかったそうだ。吹雪の中、平地で、貸し出した山スキーやスノーシューを使って見られたそうだが、楽しさまでは感じなかったそうだ・・・。が、無理もない。


BCマウンテンスクールで、3/22北八ヶ岳、4/26涸沢雪上トレッキングの募集を開始しました。



1月13日 ()
トップページのアイコンに使っているぼくの赤いランドクルーザーは、走行距離が21万kmを超えている。年式は平成2年。その年に生まれた赤ちゃんは、今年18才になる。地球の円周が約4万kmだから、ぼくのランドクルーザーは、地球を5周走ったことになる。そのランドクルーザーは、故障中のため現在、自宅の駐車スペースに止まったままである。今度は、修理費が3ケタかかるという見積り。んんんっ!今、ぼくは、ワゴン車がほしい・・・。


1月12日 ()
昨日の夕方から降りだした雨は、あさ6時に出勤のときも、どしゃ降りの雨であった。関西方面から志賀高原にスキーに来られているカップルさんは、年末に来店された時、彼女がガルモントのスキーブーツを購入された。そのとき、当店に熱成形用のヒーターがまだ到着していなかったため、そのときは、成形することができず、そのままお持ち帰りになられた。そして、今日から、再び志賀高原へ滑りに来られ、彼女のブーツを熱成形のため、9時ごろに来店された。40分ほどで、彼女のブーツのヒーティングは無事終了。その間に彼はお買い物をされていた。そして、話の流れから彼は、DYNAFITのデモ用スキーセットを試乗のために、志賀高原へお持ちになられた。・・・その頃雨は、真っ白い雪に変わっていた。

ピープス雪崩ビーコンは、年末から現在も、輸入元と弊店でも在庫切れとなっている。来週中の入荷が確定しているが、弊店では現在予約注文をお受けしている。DSPとフリーライドの両機種の予約合計が20台を超えてしまった。こんなに予約が多くなるとは思わなかったため、入荷予定数が、ちゃんと入荷してくるか心配になってきたぞ・・・。



1月11日 ()
ガルモントの山岳スキー用ブーツの上位機種には、ヒーティングにより熱成形することでフィット感を確実にするG-FITインナーブーツが使用されている。左の写真は、ぼくのブーツで、インナーブーツの熱成形をするために数日前にお店に持ってきた。熱成形するためには、ヒーティング時間も入れると約1時間ほどかかるため、なかなか手をつけることができなくて放置。それでも今日は、午前中忙しくお客さんが切れ間無く来店されていたが、夕方から雨が降り出すと、ポカーンとお店が暇になった。・・・いまだ~。ぼくは、インナーブーツ専用のオーブンヒーターのスイッチを入れ、約15分プレヒート後、ヒーターが適温に温まったところでインナーブーツをセットする。待つこと15分。素足のつま先に専用の皮製のカップ(これが重要)をはめ、その上からソックスを履き、テロテロに温まったインナーブーツをヒーターから取り出し、インソールを入れて、足を入れる。その足を、インナーごとアウターシェルに入れ、バックルを適量締めていく。インナーブーツがテロテロのため、バックルはどこまでも締まっていくが、熱成形する時には、締めすぎないことがポイント。10分ほどで、インナーブーツの温度が冷めて固まれば完成である。・・・来週あたり滑りに行こうかな。





1月10日 ()
北アルプスの主峰、奥穂高岳(3190m)と涸沢岳(3110m)の間に挟まれた白出のコル(2996m)に位置する山小屋、穂高岳山荘は、独自に工夫をして、風力発電、太陽光発電をはじめとする自然エネルギーによる発電を利用している山小屋のひとつである。穂高岳山荘の建つ白出のコルは、登山シーズン中の5月~10月の平均風速が、7m/sという日本有数の山岳高山の強風地帯である。風は主に西風で飛騨側の沢から30度の角度で吹き上がりコルでは、気流とぶつかり合い、乱気流となって通り抜ける。穂高岳山荘では、このあばれ馬のような穂高の風をうまく利用して自然エネルギーを利用できないか、何年も研究されてきた。風力発電に用いられる通常の風車は、ブレードに風を受けてローターが回転することで発電している。そのローターの径や枚数などにより発電量が変化する。大きいブレードで回転数を上げる、いわゆるよく回る羽は専門家のあいだで、研究し尽くされてきた。しかし、回転数が上がると風きり音が大きくなり耳障りにもなる。回転数と、風きり音を最小限に抑え、効率よく発電するという、あまり回転しない羽を作ることは難しい。

そんな穂高岳山荘のオーナーである今田英雄さんが率いるHODAKA WINDMILL CLUB (風車クラブ)にBC穂高も参加してホームページを製作することになった。テーマは、穂高と自然エネルギーである。今日、山荘支配人の裕二さんと、お店で打ち合わせをした。来週、ハードディスクを用意して画像データなどを受け取りに飛騨の事務所に行く予定である。



1月9日 ()
北アルプス槍ヶ岳山荘から、大キレットの入り口に位置する南岳小屋で支配人をされている坂本君が、先日、BC穂高に来店された時、当店で試乗用として置いてあるDYNAFIT(山スキーメーカー)のデモスキーセットを持って行かれた。そして、昨日、乗鞍の位ヶ原で滑られたそうだ。感想は坂本君のホームページ《冬季休業中》の1月7・8日のブログ。←こちら
今日は、その時に坂本君といっしょに行かれたボーダーの岡崎君が来店された。そして、先日の乗鞍で、顔が寒かったらしく、ORのバラクラバを購入された。

坂本君の掲示板を読まれて、ご興味をもたれた方は、DYNAFITデモ(ブーツサイズ26cm~27cm)セットは無料で試乗できます。どうぞ、滑ってみてください。軽いですよ。うふっ。



1月8日 () 定休日

1月7日 ()
今日、ぼくが所属する(社)日本山岳ガイド協会公認のガイド組織である信州松本ガイド協会 やまたみの会長さんが直々に来店されて、ぼくが、同協会の山岳ガイド事業○長という、えらい人のような役職をいただいた。ぼくにできることを、何かひとつでも、自分なりに、積み上げていければいいと思う。


1月6日 ()
雪山に入る人にできるだけ、雪崩ビーコンを装備していただくため、当店で雪崩ビーコンのレンタル事業を開始するための準備をすすめている。ビギナーの方へビーコンを貸し出しする際に、たとえ一言でもアドバイスや相談も受けることができることも大切なことだと考えている。今日は、このホームページに、レンタル装備についてのコーナーを作成した。ピープス社のフリーライドビーコンは、現在、販売用も含めて入荷待ちである。次回のビーコン入荷次第、レンタルをスタートさせる予定。雪崩ビーコンを持つことで、雪崩への警戒心や興味が生まれ、将来的な事故が未然に防げれば・・・と期待している。


1月5日 ()
静岡から、冬の燕岳を登りに来られたFさんは、おとといの夕方、BC穂高にご来店されて、シモンの12本爪アイゼンと、氷にも使えるアイスアックスを帰りに購入されるということで、取り置きされた。そして、昨日の朝、宮城ゲートから5時間半で燕山荘まで、ダイレクトに登られたそうだ。そのFさんは、今朝、大天井岳を往復されてから下山されるということだったけど、それはやめて、燕岳からおりてこられた。「静岡では、冬装備を揃えられるお店がない。」とFさん。取り置きされていたアイスアックスとアイゼンを購入された。「年に一度は来ます。」と言って、パワフルなFさんは電車に乗って帰られた。・・・山装備は、できるだけ充実させて、お待ちしています。


1月4日 ()
ぼくは、じつは、まだ、年賀状を出していない・・・。
年末年始の燕岳ツアーで、元旦の初日の出を撮影して、それを編集し、昨年購入したカラープリンターで印刷し、少し遅れで皆様にお届けするつもりでいた。今朝から制作作業をはじめた。写真は決まり、パソコンのイラストレーターを使い年賀状を作成し・・・たまではよかった。とりあえず、1枚試し刷りをしてみると、インクがうまく乗らない。そのあと、何枚か印刷しても同じである。レーザープリンターなので、焼き付けるような感じなんだけど、黒いインク部分が浮いたような感じで、指でこするとパラパラ剥がれ落ちてしまう。紙質のせいだろうか、こんなのは初めて。普通紙の年賀はがきを購入したのが悪かったのか?ぼくの年賀状計画は暗礁に乗り上げてしまった。はがきを交換してもらおうか?明日から週末なので郵便局はお休みだろう?あ~どうしよう。



1月3日 ()
2008年、仕事初めである。朝一番のお客さんは、これから仲間と山に入られるという男性のお客さんが、マムートのパルスバリーボックス雪崩ビーコンをはじめ、プローブやスコップを3点セットで購入された。お客さんは、マムートか、ピープスか、どちらか?ご相談されたが、仲間の方がマムートのパルスバリーボックスをお持ちのため、ぼくは、同じ機種をおすすめした。

BC穂高では、次回ピープスフリーライド雪崩ビーコンが入荷したら、そのうちの数台をレンタル用に貸し出すことに決めた。これは、BC CLUB会員さん、ガイド資格を有するガイドさん、登録いただいている山岳会など団体さんを対象とした、貸し出し用とする。ガイド登山ツアーにも冬山では、全員に持たせることは必修である。そして、山岳会の登山でも、冬山をはじめてチャレンジする人も含めて、全員にビーコンを揃えさせることも大変なものである。レンタル料金は、ピープスフリーライド1日1000円。2日目以降は、延長料金として、1日につき+600円とする。電池は別途、新品をご用意いただくか、当店で購入していただく。ご希望があれば、DSP(料金別途)も数台ご用意する予定である。これで、一人でも多くの方が、雪崩の災害から助かればと願っている。ビーコンもやはりお守り代わり。雪崩にあわないことが重要で慎重な行動が必要だが、常に携帯したいものである。BC穂高のレンタルビーコンは、一時的な使用にご利用ください。



12月30日 () ~ 1月2日 ()
A HAPPY NEW YEAR.

●バックカントリーマウンテンスクール 雪山入門 新春の北アルプス燕岳 参加3名 リーダー(R)太田、サブリーダー(SR)アンドラッシュ
バックカントリーマウンテンスクール開校記念となる第一回スクールは、厳冬の北アルプス燕岳2763mへチャレンジ。参加者された3名は全員登頂できました。

12/30(日)
午前5時にBC穂高前に4名集合。宮代ゲートまでタクシーで移動し、5:30ゲートにスタッフも入れて5名が集合した。空はまだ暗く、ヘッドランプをつけて準備を整え、雪の中房線を歩き出だす。
今日は、約12kmの距離を約4時間かけて、雪の舗装道路を歩いて中房温泉登山口まで移動する。今夜は、中房温泉に宿泊し、明日朝から合戦尾根を登山する。
年末年始にかけて、西高東低の冬型の気圧配置が強まる予報となっている。この冬一番の強烈な寒気がやってくるのだ。日本列島は、日本海側を中心に大雪が予想され、各地には大雪による警報がでている。北アルプス北部では、大荒れの天候が予想され、中・南部地域でもまとまった積雪となるようだ。当然のことだが、これから北アルプスを登山しようとするわれわれは、気象予報と現実の状況を見ながら慎重に行動しなければならない。幸い合戦尾根は、冬型の気圧配置では、その地形からあまり荒れることは少ない。稜線にでると、冬将軍のパンチをまともにくらうが、すぐに山小屋に入れる。問題は登山ルートの積雪状況である。
10:30中房温泉に到着。チェックインを済ませ、部屋で1時間の休憩後、午後から雪上講習を開始する。雪は、ちらちらと降り続いている。ピッケルの使い方、滑落停止練習、アイゼン装着から歩き方の基礎など、約2時間、基本的な練習を繰り返した。
14:00 雪山講習は終了。中房温泉に戻り、あとは自由時間の温泉三昧である。中房温泉は、知る人ぞ知る渓谷の秘湯の湯。日本の屋根とも呼ばれる北アルプスの山脈を築いた地球のパワーが、ここの源泉に込められている。といった感じで気持ちの良い、お湯である。今日の宿泊客は約100名ほどだろうか。これだけラッセル隊がいれば、明日は何とかなるだろう。夕食後、明日に備えて早めに布団に入る。(あとで知ったことだが・・・ぼくのイビキがひどく、同室の人たちにとって、長ーい夜になってしまったようだ・・・・。ごめん。)





12/31(月)
6:00朝食。7:00出発。中房登山口での気温-6度。天候は雪。中房では、ちらついてる程度の降り。今日は、仲間のガイドツアーや、燕山荘のオーナーである赤沼さんのツアーなどが企画されていて、ほぼ同時に登山を開始。われわれも含め、50名ほどの大名行列登山となった。歩き初め、雪はちらちら舞っている程度で、西風の巻き込みもそれほど強くない。燕山荘までは、なんとか行けそうだ。ぼくは、参加者のみなさんに、歩き初めのペースづくり、休憩、ウエアのレイヤリング、アイゼン歩行のポイントや、ピッケルの持ち方など、ワンポイントアドバイスを交えながら歩く。ペースは、先頭のパーティの福ちゃん登山隊、続いて赤沼登山隊がペースをつくり、われわれも、先行したり後ろを歩いたりしながらほぼ同じペースで燕山荘まで登った。14:30に燕山荘に到着。合戦小屋を過ぎたあたりから、時々西の強風が巻き込んで地吹雪がわれわれを飲み込む。一瞬目の前が真っ白になり周りが見えなくなる。それでも、状況はそれほど悪くない。程よいペースで小屋まで登り、小屋の東側から西側を回り込む時、西の強風をまともにくらった。-20度の気温に、風速20m ほどの強烈な歓迎をうけ、体感温度は-40度。おまけに砂まじりの雪が顔にパチパチと当たって痛い。5分もまともに皮膚を風にさらされていると凍傷になるだろう。みんな、凍傷にならないよう、フードやゴーグルで顔を守りながら、山小屋に入り、ほっと一息ついたら、たったいま体験した、厳冬の北アルプス稜線の強烈な風に、みんな顔をあわせて、わらけてしまった。










1/1(火)
昨夜は、大晦日から元旦へ、燕山荘では、年越しの振る舞い酒や、年越し蕎麦、赤沼オーナーのホルンで盛り上がり、12時過ぎまで起きていた。とはいえ、今朝は、5:30に朝食。7:00には全員で登頂し、そのまま下山する予定だった。しかし、昨日からの強風と地吹雪は吹き止まず、全員で協議した結果、今日の下山を予備日に設定している明日まで伸ばし、今日1日状況を見ながら登頂することにした。
8:00ごろ、ぼくとサブリーダー・アンドラッシュの2人で、風の様子を見るため、装備を整え山頂に向かう。そこに、参加されているT君も加わり、山頂を往復してきた。風は強いが、お昼頃、もう少し気温が上がれば何とか全員行けそうだった。午後の天候回復も期待して、13:00に全員で頂上を目指すことにした。燕山荘では、恒例のもちつきが行われ、昼食にカレーの大盛を食べて出発時間を待つ。12:40 少し明るくなったけど、風と雪煙は止まず厳しい状況ではある。全員フル装備で山小屋の玄関に集合し、準備を整え、13:00に山頂へむけて、強風と地吹雪の中出発した。通常冬山ではこの状況での行動は、あまりない。ゴーグルは、くもるとすぐに凍りつき前が見えなくなるので、まったく使い物にならない。目出帽やジャケットのフードで顔を保護するが、目の周りや頬は風にさらされた。
13:28 厳冬の燕岳 2763mの頂上に全員登頂。360度の大パノラマ・・・ではあるが、まっしろ。でも雪と氷と岩の燕岳は美しい。景色は見えなくても十分楽しめた。山頂に立っているのは、ぼくたちだけ。強風と地吹雪に殴りつけられる厳しい状況は変わらない。10分ほどで、頂上を降りて、山小屋へ引き返す。途中、雪煙に薄っすらと、太陽が見えた。われわれにとっての、初日の出であった。











1/2(水)
7:30下山を開始。風は、今日も吹き止まず、雪煙に閉ざされて、大パノラマを見ることはできなかった。しかし、冬山の厳しさと、雪と氷の美しい世界を体験したわれわれには、思い残すことも無く、すっきりした気持ちで下山する。アンドラッシュが先頭で、みんなを引っ張る。
10:30 中房温泉登山口に到着。少し休憩して、中房線をてくてく歩いてゆっくり下界を目指す。眼下には、安曇野の街が見えてきた。振り返ると、北アルプスの稜線は、遥か彼方に見えた。つい先ほどまであそこにいたことが信じられないほど遠くに見えた。稜線がくっきり見える。今頃は、晴れわたっていることだろう。しかし、われわれは、ビールを片手に、有明神社のくるま屋のそばをすすりながら、2008年という年の初めに、すばらしいスタートができたことに感謝する。つぎの年末年始にも、また・・・楽しみである。