登山靴と山岳テント専門店 バックカントリー穂高


Jul.2008
7月31日 ()
6月はじめから始まった、新店舗スペースの工事は、ほぼ完成した。正確には、まだ未完成な状態である。照明器具を取り付ける予定のところがまだ数箇所取り付けていない状態である。正面玄関前に設置したウッドデッキはなかなかのできばえで、丸太の師匠のフクロウのカービングアートは、すばらしい。ウッドデッキの脇から新しく作ったスペースの玄関を正面玄関と呼び、今までの玄関を北口と呼ぶことにした。

長崎から北アルプスを登りに来られている柿木さんの6人グループがお昼頃、下山してBC穂高に立ち寄られた。柿木さんグループは、以前、グレゴリーのレスキューザックを2台、山岳会で購入されたことをきっかけにお知り合いになった。遠く九州の長崎からである。先日、沖縄から燕岳に来られたグループさんもBC穂高でいろいろお買い物をされて帰られた。明日は、広島からの団体ツアーさんから52個もお弁当をご注文いただいている。バックカントリー穂高駅前店は、これからも日本全国から、北アルプス登山に来られる多くの方々への情報基地、登山基地、またオアシスのような存在になれるようにしていきたい。







7月30日 ()
ほぼ初めての登山で、北アルプス常念岳での単独テント山行を計画されているTさんが、先週、登山靴から大型のバックパックやシュラフ、マットなど、基本的な装備を一式揃えられた。そのTさんが今日も来店いただき、コンロやコッヘル、ストックなどを調達され、ほぼ準備は整ったようだ。常念岳へのルートは、テントを担ぐため、三股から前常念を辿るルートではなく、一ノ沢から常念小屋の建つ常念乗越までテントを担ぎ上げ、キャンプ場にテントを幕営してから山頂を往復するルートを選んだ。だれでも、初めての登山では、ペース配分をうまく掴むことができず、気持ちだけが競ってしまい、出発時のウォーミングアップどころではなく、いきなり、出発時からオーバーペースで歩いてしまうことがある。そして、そのペースで歩いてしまうと、ほんの1時間もしないうちにヘロヘロになって、あとは、自分との辛い戦いを強いられてしまうのだ。登山のペース配分は、歩き始めが肝心で、「自分は、亀さんだ。」と言い聞かせながら、いろんな人に、後ろから追い抜かれようと、平気でゆっくり歩くといい。ゆっくりスローペースで歩くと、景色や花などに意識が写り登山の前半を楽しむことができる。前半にいいペースができれば、あとは、先のことを考えず、足元を見ながら一歩ずつ確実に歩いていけばいい。初心者の方には、息切れしなく、心臓がバクバクしない程度のスピードで歩くことは、いがいに難しいのかもしれない。要領もわからず、自信がないため、どうしても不安な気持ちになり、知らず知らず、気持ちが焦ってしまうのだ。いくらゆっくりスローに歩いても、あまり立ち止まらず、一歩一歩あるき続ければ、必ず辿り着けるのもなのである。ぼくは、いままで、いくらゆっくり歩いていても、目的地に辿り着けなかったことは一度もない。だから、『歩き始めはゆっくりと。』と自分に言い聞かせなが、気持ちを抑えること。Tさん、はじめの1~2時間のウォーミングアップが大切なのですよ。


7月29日 ()
登山靴を見に来られた女性のお客さまは、足が痛い靴を買い換えられるため、痛くならないぴったりフィットの登山靴を捜されている。 ひとまず、足のサイズを測り、足の形を見せていただいた。その女性のお客さまの足型は、親指が長く、横幅はすらっとして、甲もそれほど高くないヨーロッパ人型の足の形だった。足型からするとライケルの登山靴がぴったりだったけど、足首の骨の所が少し気になるご様子で、いろいろ微調整して試してみたけど、靴下の厚さをかえるか、足首に何かでガードする方法しかなく、ぴったりフィットとまではいかなかった。
足型からすると、他に細めの木型を採用している登山靴が思い浮かばない。少しお時間をいただくようお願いして、お客さまが帰られた後、今まで扱ったことのある登山靴メーカーの記憶をめくり、カタログもパラパラめくり、良さそうなモノがないか探してみた。



7月28日 ()
あさから雷が鳴り響く。雨の音に混じり「ババババババーン。」という強烈な雷音が鳴る。しばらく続き、あさの10時ごろには、天候が回復した。お昼頃、下山されてきた登山者の中には、昨日から今朝の大雨で散々な目にあわれた方もいらっしゃるようだ。

昨夜の蝶ヶ岳のテント場では、激しい雨と雷と突風が吹き荒れていた。若い男女お2人が1張りのテントで、激しい雨と落雷と突風の中、撤収を考えながら、耐えていた。2人が小屋に逃げ込む決断をされたのは、夜中。テントが壊れてしまい、ポールも曲がり、これ以上耐えることは不可能と判断された。お2人は、テントを撤収する余裕もなくテントが飛ばされないようにポールをたたんで石を乗せて、山小屋に非難された。というのが昨夜の出来事である。そのお2人が下山してBC穂高に来店された。お2人が、テント場から撤収するときには、周りに張ってあったテントのパーティは全員、一足先にテントをたたんで、山小屋に逃げ込まれていたそうだ。最後まで耐えていたお2人は、テントをたたむ余裕もなく、石を乗せたままそのテントを放置するしかなかった。そして翌朝、一晩放置したテントを見ると、昨夜の風で、ビリビリのボロボロになっていたという。2人は、お話しをお伺いすると、かなりがっかりされているご様子。
ただ、壊れたテントの原因をお聞きすると、少し気になるところがあった。テントが最初に壊れたところというのが、テントを立ち上げるためにポールを差し込むポールを受け部分だそうである。そのポール受け部分は、袋状に加工された布製であり、それが4箇所とも破れてポールが突き抜け、自立することができなくなったということだそうだ。それでも耐えていたが、しまいにポールも曲がってしまい、テントとしては機能しなくなった。
そのテントは、プロモンテという旧ダンロップのテント、購入されて2ヶ月ほどの新品だそうで「ライトな山岳テント」として販売されているモノである。山岳テントのポール受けには、通常、厚手のナイロンベルトにグロメットというドーナツ型の金物を取り付け、そこにポールエンド部分の石突を差し込んで立ち上げるタイプが主流である。しかし、最近、ライトタイプのテントには、ポール受けを布の袋状にしているテントが目立つようになってきた。エスパースにしてもアライテントにしても同じようなポール受けを採用しているモデルがある。強風時には、針綱をしっかり張り、テント本体の4すみにもペグを打って固定すると、風に煽られたとしても、そのポール受けを破損させることは回避できるかもしれない。しかし、ペグをしっかり打てないテント場では、そうもいかないだろう。しかも蝶ヶ岳のような稜線では、まともに風を受けるため、煽られてテントがしなったり、動いたりすることは、普通に考えられることである。そのときに、ポールと地面の間に挟まれているポール受けの布部分が、擦られることで破損してしまうことも考えられることではある。
雷と雨と強風が吹き荒れる北アルプスの稜線で、テントを張るという行為は、状況判断として間違っていなかったか、ということはさておき。最近流行のライト山岳テントの使用できる環境の許容範囲、ポール受けの布袋の強度面は、今後気をつけなければならない課題のひとつなのかもしれない。



7月27日 ()
昨年より、弊店の登山弁当を毎週のようにご予約いただいて、ご賞味いただいていたSさんご家族から、今シーズン初めてご予約いただいた。ご注文のとき、今期の新作である自慢の信州弁当をおすすめした。今朝、ご予約のお時間に、Sさんご家族は、トレッキングスタイルで、お弁当を受け取りに来られた。ぼくは、信州弁当を3つお渡しし、お見送りした。Sさんは、信州弁当をはじめてお召し上がりいただくため、お味の感想が気になるところである。また、ご注文いただけることが、その評価だと思うので楽しみだ。

お昼まで、お客さまのご来店もパラパラで、のんびり営業し、お昼ごろには、厚さ35mmの杉板を加工して看板をこしらえたり、まったりすごしていると、看板が完成したころから、お店は絶好調に忙しくなった。狭くてエアコンを入れていない店内は、熱気につつまれ、ときどき外に出て身体を冷やす。(野外の方が風があり涼しいのである)汗をかきながら店内を走り回っていると、外は強烈な雷と、スコールのような雨が降ってきた。お店が落ち着いたころ、あたりの空気はすっかり冷えたため、ひんやり涼しい。これがまた、真夏とは思えない快適さである。蒸し暑い夜が続いていただけに、今夜は、ひさしぶりに涼しい夜になりそうなので、うれしい。


BC MOUNTAIN SCHOOLコーナーに、秋の表銀座縦走・槍ヶ岳と、穂高岳&北穂高岳のスクール企画を更新しました。



7月26日 ()
昨年の夏にも燕岳登山に来られ、BC穂高にも立ち寄られた。という2人組みの女性のお客さまが来店された。昨年ご来店された時は、お店が忙しくて、店員のぼくに、話しかけることもできなかった。と、そのお客さま。今回は、パンツやシャツなど、選ぶお手伝いをさせていただいた。おまけに、新しくできた珈琲コーナーで、珈琲もサービス。また、来年もお越し下さい。

ENZANSO STAFFユニフォームが出来上がってきた。ノースフェイスのトレランベストに光反射インクで燕山荘のロゴをプリントした。さっそく、中房のケーブル事務所へユニフォームを送った。そのユニフォームは、ぼくの分もあり、さっそく今日から、ENZANSO STAFFと胸にプリントされたベストを着て仕事をする。ユニフォームは、今日中には山荘に上がるだろう。今回制作したノースのトレランベストは、プレミアとして、数枚は、希望の方に販売してくれるかも・・・?



7月25日 ()
梅雨も明け、真夏な日々が続いている。真夏の登山シーズン、いま弊店で一番売れているアイテムの一つは、玄関先に色とりどり並んだタオルマフラーである。きょうも、山帰りの登山客の方が、何枚も手にもって「すみませ~ん。これくださ~い。」とレジに持ってこられる。タオルマフラーを愛用されている方には、女性が多いようである。でも、実は、ぼくも山には必ず2枚は持って行くタオルマフラー愛好者の1人である。最近、娘の茜空(あかね)も、幼稚園に必ず持っていくらしい。暑い夏の登山では、帽子代わりに頭に巻き、長い裾で汗をふく。川や水場で絞って首を冷やしたり、帰りは、そのままお風呂にざブーン。まったく無駄がなく、とても便利なのだ。 今日も、何十枚か売れたため、品切れカラーがでた。在庫をとり、メーカーさんに補充の注文を入れる。
登山の基本装備表に、あると便利な物「△」で、タオルマフラー。と書かれる日は近い・・・はずだ。



7月24日 ()
他店で購入され、2年ほど履いているトレッキングブーツが合っていなく何度も足の爪を剥がしてしまう。というお悩みの女性のお客さまが、そのトレッキングブーツをご持参でご相談に来られた。さっそく、靴下を履き替えていただき、サイズを確認する。サイズは問題なくぴったり。そのトレッキングブーツは、アゾロというメーカーで、最近はあまり見なくなったブランドのキャンパス地のトレッキングブーツ。お客さまの足型と、トレッキングブーツの形状をじっくり観察してわかった。アゾロは、つま先部分が細く中央に向かって丸くなっている形状で、お客さまの足先の形状は、親指がいちばん長く、小指にかけてなだらかに短くなっていく扇形。靴の足先の形状が微妙に合っていないことが原因のようである。ぼくは、仕事で、数百か数千人の方の足を見ながら、その足型に合った登山靴をおすすめしてきた。ほんとうにたくさんの足の形がある。当然すべての身体の形には、個人差はあるものの、足の形はもっと複雑なように思うのである。
そして、今回、お悩みの女性の足型の特徴は、全体的にきれいな足をしているが、足先にかけて徐々に広がっているタイプ。けして幅広ではなく、甲の部分は少し低い。それに比べ、アゾロのトレッキングブーツの形状は、つま先が狭くキュッと細くなっている。おまけに、靴紐の締まり具合があまりよくない。履いた感じは、サイズがぴったりでも、小指と親指が少しまん中にむけて押され、おまけに甲が低くく靴紐が締めにくいため、しっかり締めたつもりでも遊びができてしまうのである。そして、下りで足が前に動いてしまい、足先が靴の壁にぶつかってしまうのだ。そこで、中敷にスペーサーを入れることで、甲部分をしっかり締まるように調整してみた。その女性は、明日から山に出かけられるということで、試してみて駄目なら、もう一度ご相談に来られるそうだ。



7月23日 ()
ライケルの年期の入った皮製トレッキングブーツのソールの張替えのためご来店された50代くらいの男性のお客さまは、地元の山岳写真家さん。ソール張替えに3週間くらいかかることをご承知で、お持ちになられた。そして、同じタイプの新品のライケルを同じサイズでご購入された。ライケルの登山靴の特徴は、フィット感重視の木型である。履いた感じは、シリオやローバーと比べると少し横幅がタイトな感じがするが、けして狭いわけではなく、足全体を包み込むような感じで、靴擦れのしにくい靴でもある。足の幅が細めで、靴擦れでお悩みの方にはおすすめ。ライケルのお客さまも足が少し細めで、試しにシリオを履いていただくと、同じサイズでもシリオは横幅がブカブカで靴の中で、足が横にズレル感じがした。この方には、ライケルがぴったりフィットだった。


7月22日 ()
お弁当のご予約分が15個。一度に8個くらいしかできないため、2回戦で作った。

弊店で登山靴やリュックサックをご購入いただいたお客さまから「具合いいよ~。」とお聞きするのは、たいへんうれしい。登山靴やリュックサックが身体に合っていなかったり、誤ったサイズのモノを販売してしまうと、楽しいはずの登山が、辛い登山になってしまう。また、登山靴は、足を痛める可能性があり、登山の危険性を増加させてしまう恐れがある。だから、登山靴のフィッテングは、真剣である。お客さまの足型じっくり見て、サイズを確認し、ほとんどの場合、ぼくがお客さまの足型に合った登山靴をチョイスさせていただく。しかし、中には、ご予算や色、デザインの好みを優先して選ばれる方も少なくない。そんなお客さまでも、できる限り、登山靴で失敗しないよう、サイズや、ソックス、インソールなどで微調整し、まったく合わないモノは、丁寧にご説明して、あきらめていただく。また、もう一つ重要なことは、靴紐の締め方である。とくに初心者の方にありがちなのが、登山靴を履くとき、足を靴に入れて、紐をそのまま縛ってしまい、紐が緩く、靴の中で足が動いてしまい、靴擦れをしてしまうこと。いくら、登山靴がぴったりフィットでも、肝心の靴紐をしっかり締めないと、まったく意味がない。だから、登山靴のフィッテングの時、必ず、最初にぼくが、登山靴をしっかり締め上げていき、靴紐の締め方や、加減などをしつこくご説明させていただいている。また、登山靴の具合が悪く、お悩みの方には、弊店での購入品には限らず、登山靴と靴下ご持参いただき、ご相談いただけると、できる限りの解決策を考え、調節させていただいている。しかし、中には、まったくサイズが合っていなかったり、足型と不一致なタイプの登山靴で、お気の毒に、手の施しようのない方もいる。

先日、ある登山ショップで購入された、サロモンの冬靴が、ブカブカで大きいサイズを購入してしまい、歩いていると靴が脱げてしまう。というご相談をお受けした。そのお客さまには、いちど、靴下といっしょにお持ちいただくようお願いした。許容範囲であれば、ソックスやインソールで調整できるけど・・・。



7月21日 () 海の日・山の日
海の日3連休の最終日。午後の3時すぎには、賑わっていた穂高駅前の人通りも少なくなり、平静を取り戻した。週末登山客は、ほとんどの人が今日までに下山した。6時40分ごろ、少し早めに閉店準備をはじめると、先日、登山靴をご購入いただいた、庭師のKさんが、同僚の庭師の女性といっしょに来店された。その女性庭師さんは、登山靴を見るためにご来店された。あわてて、閉店準備をもとに戻し、登山靴の種類と、用途などを一通りご説明し、登山靴のフィッテングをはじめた。その女性庭師さんは、以前にご来店されたとき、クライミング教室についてご相談をお受けしたが、このあたりで、クライミング教室をしているスクールなどないのが現状である。スポーツクライミングを始めるには、最初に誰かに教えてもらわなくてはならない。そのための施設やスクールなどは近隣にはなく、誰か、個人的にお願いするか、山岳会などに入会するしかないようだ。登山靴のフィッテングを終え、女性庭師さんと、クライミングの話になった。そして、BC CLUBでも、クライミング教室をはじめるか、どうか? まわりのご意見やご要望などもお聞きしながら、検討することにした。


7月20日 ()
夏山シーズンに入ったが、北アルプスの各地、夏でも雪渓が残る斜面には、例年よりたくさんの雪が残っているようだ。雪も多かったが、今年の梅雨の雨が少なかったことも影響しているのではないだろうか。

閉店では、ここ数日で、軽アイゼンが完売してしまった。軽アイゼンは、4本爪から6本爪くらいの簡易アイゼンで、雪渓を渡るときなどに滑り止めとして使用する。今年の北アルプス、とくに北部地域では、例年より雪渓が多く残っているため、雪渓を歩くこと想定するルートの場合、安全のためにアイゼンを携帯されることを、おすすめしている。



7月19日 ()
今日から、夏山シーズンの最盛期を迎えた。接近していた台風は、太平洋高気圧の力により大陸へ押し上げられた。日本列島は夏の高気圧に覆われ、バカンス日和になった。

あさ4時にBC穂高はオープン。オープン前から駐車場の利用者さんが何人か、お店の前でお待ちになられていた。さっと、営業準備をして、まずは穂高駅南登山者専用無料駐車場の受付を開始。ひきつづき、お弁当の仕込をして、モーニング珈琲を一杯。さすがに海・山開きの当日。登山に来られたお客さんで、朝4時からお客さんがしばらく途切れく、一旦落ち着いたのは8時のバスが出たあとだった。その後も、テント、登山靴、など地元のお客さまも次々にご来店され、息つくひまもあまりなく閉店時間になった。



7月18日 ()
朝一番に、和歌山から丸太工房さんがやってきた。今朝は早朝から、どしゃ降りの雨。今回の丸太さんの工事は、お店の外にウッドデッキを取り付けていただく作業のため、大雨の中のびしょ濡れ作業となってしまった。びしょ濡れになりながら、午前10時ごろウッドデッキ工事は、ほぼ完成した。ちょうどそのころ、今までのどしゃ降りの雨は嘘のように止み、青空が広がり、夏空になった。「・・・なんでやねん。」ということで、BC穂高マイビアガーデンが完成した。


7月17日 ()
先日、リュックサックのご相談に来られたお客さまが再びご来店された。この夏からテント泊を楽しまれるご予定で、最新鋭のコンパクトテント装備なら、60リットルくらいでちょうどいい。荷物が増えたり、長期山行き、ロープなどのクライミング装備も持つと、70リットルから80リットルくらいの大きさが理想である。いずれにせよ、荷物は少なく軽いにこしたことはない。弊店では、大型リュックは、グレゴリー社の製品をおすすめしている。大きさも100リットルまで、10リットル間隔でラインナップされていて、サイズも豊富に用意され、ショルダーやウエストベルトまで、体型により交換できるのもありがたい。だから、目的や、体にぴったりフィットのリュックサックをおすすめできるのは、妥協しない専門店にとっては大変ありがたい。


7月16日 ()
今日は、2件の登山靴のソール張替え依頼をいただいた。通常、ソールの張替えは2週間から3週間。この時期に、あわててソールの張替えに出される方が多く、集中する時期でもある。だから工場は、今がピークな忙しさとなってしまい、通常より修理期間が長くなってしまうことも少なくない。お客さんにもそのことをご説明すると、夏山シーズンが始まっているだけに、絶望的な顔をされる。それでも、ソールが剥がれかけた登山靴や、ツルツル滑る登山靴で歩くことは、危険も伴うため、そのままお使いいただくことは、おすすめできない。ここは、心を鬼にしてお預かりするしかない。


7月15日 ()
登山靴をお客さまにご購入いただく場合、とくにはじめての登山靴のお客さまには、登山靴のサイズの合わせ方から目的にあった選び方、そして、最後に登山靴のお手入れの仕方を必ずご説明する。お手入れ方法は、皮製の登山靴の場合、何度か山を歩いていただいた後にそのままお持ちいただき、実演にてお手入れしながらご説明している。そのとき、何度か山に登られた時、足の痛みや不具合がなかったかお聞きする。もし、不具合があれば、ついでに微調整させていただけるのは一石二鳥なのである。
そういえば、最近、ぼくは、登山靴を履いていない。自分のローバーの登山靴がどうなっているのか心配になり捜してみると、お店の隅で、ほこりをかぶって白くなっていた。とりあえず、洗って磨いた。ぼくのローバーもそろそろソールの張替えに出したほうがいいかも・・・。



7月14日 ()
あさ4時にお渡しするお弁当の準備のため、いつもより少し早い3:20分にお店に出勤した。空は、まだ薄暗く夜が明けきっていない。路面は昨夜の雨で濡れていた。穂高駅周辺は降ってはいないけど、山は降っているだろうか。ほぼご予約どおりお弁当をご注文いただいたお客さんが来店され、3つお渡しした。そのお客さんは3人で中房登山口から燕岳に登りに行かれた。「仲間どうし、仕事の休みの都合がなかなか合わせられないので、来れた時にのぼらないと・・・。雨でも登ります。」とお聞きした。日本の乏しいお休み事情を考えさせられた。

ぼくも、お休みがほしい・・・。



7月13日 ()
しなの山楽会のメンバー16名さんが、あさ早くBC穂高のある穂高駅に集合し、中型の観光バスで、羽田空港に向かい、北海道へ遠征に行かれた。しなの山楽会さんは地元の山の会なので、BC穂高の常連さんが多く、BC CLUBへ団体登録もしていただいている。しなの山楽会北海道遠征隊は、網走に降りたち、北海道の東、知床半島にある羅臼岳、斜里岳に登られる。

アメリカのTEVAテバのサンダルを玄関の什器に並べた。TEVAは、昨年まで大人気だったクロックスやウォルディーズサンダルに代わり、材質やデザインなどをさらに進化させたサンダルで、つま先がつっかかりにくく、少し硬めの素材でできている。その反面、足裏には、ソフト素材が使われていて、履き心地もやわらかくて気持ちがいい。足の甲をおさえるホールド感が良く、クロックスなどの特徴であるストラップは無い。いたってシンプルでシャープなデザインになっている。カラーも原色系の派手な色ではなく、ブラウン系、ブラック系、グレー系、紺系、アメリカンビューディーという赤系のカラーで少し落ち着いた色合いだ。今年の夏は、TEVAサンダルとメレルのHEMPカジュアルシューズがおすすめ。





7月12日 ()
今年の梅雨は、夜に雨が降って、日中はほとんど雨が降らず、蒸し暑い日が続いている。今日も、ジリジリと太陽の日が射し、暑い一日だった。夕方、マウンテンバイクでご来店されたご夫婦は、BC自転車倶楽部のメンバーであるBC07260Tさん。ほぼ完成した新店舗スペースには、テーブルとベンチが置いてあり、そこは、風の通りもよく、暑い日中も爽やかな風が通って気持ちがいい。お店は、そこそこ忙しく、1日走り回っていたせいもあり、喉はカラカラだった。BC07260Tさんご夫婦もマウンテンバイクで走ってこられて喉が渇いていた。お店が少し落ち着いた頃、BC07260Tさんご夫婦とテーブルに腰を下ろして、お話ししていると、生ビールのお話になり、たまらなく飲みたくなった。


7月11日 ()
新店舗スペースの内装工事はほぼ完成した。あとは、照明器具の取り付けを待つだけである。照明器具は、普通の電気メーカーのモノはやめ、船舶用に作られた船の照明器具を流用して使うことにきめた。

北アルプス奥穂高岳直下の白出のコルに建つ山小屋、穂高岳山荘の風車。穂高の荒風にも壊れない、風きり音の少ない風車開発プロジェクトチーム『HODAKA WINDMILL CLUB』のホームページ制作をぼくが担当することになり、ようやく公開した。そして、いままで無いことが不思議だった、穂高岳山荘の公式サイトも同時オープンした。穂高岳山荘のWEBサイトは、山荘スタッフが担当している。



7月10日 ()
いよいよ夏季営業がはじまった。あさ4時からの営業である。朝の夜行バスや夜行列車が穂高駅に到着するのは20日過ぎから。今シーズンより、公共の駅前登山者用無料駐車場の受付もはじまり、ますます、寝坊ができなくなった。


7月9日 ()
これからテントセットを揃えて、テント山行を計画されているお客さんがご相談のため来店されることが多くなってきた。とくにソロ、バックパッキングなどを趣向とされている方が増えているようで、目的は必ずしも登山だけではなく多様化してきている。以前、バックパッキングのすすめ(堀田 貴之著書)という本を読んだときから、ぼくもバックパッッキングに行きたくなった。日本では、何日間もかけて歩いたり、自転車で旅ができるロングトレイルは貴重である。最近、山岳地方の地域団体や行政が、バックパッキング、トレラン、マウンテンバイク、ツアースキー、スノーシューのために、何日もかけて楽しめるようなロングトレイルの整備をはじめたという話も、ちらほら聞くようになった。北アルプスにもロングトレイルがたくさんある。というか、北アルプス全体がロングトレイルのようなものである。稜線を歩くもよし、郷を歩くもよし、テントでも温泉宿でもよし。・・・準備と計画は万全に、あとは気の向くままに・・・。


7月8日 ()
朝から、新店舗スペースの電気工事がはじまった。電気屋さんが、分厚い電話帳のような照明器具のカタログを4冊。ドーサッ、とテーブルに置いた。この中から選ばなくてはならない。

涸沢ヒュッテスタッフのYさんとYさんが、来店された。Yさんと、Yさんのお2人は、数日後には、涸沢の夏山シーズンに向けて、入山される。次に山を下りてこられるのは、秋である。いよいよ、2ヶ月間の夏山最盛期が、はじまろうとしている。午後には、燕山荘のスタッフや有明荘のスタッフが来店された。BC穂高も、あと2日で、夏季営業時間 (am4:00~pm7:00)がはじまる。今年の梅雨は、早めに明けそうな予感。しかし、山には、まだ雪が多く残っているため、梅雨が早く明けると、雪が例年よりはるかに多く残ってしまう。夏の高山植物が咲き乱れるお花畑も雪に隠れている場所が多いようだ。今シーズンは、残雪の多い夏山になるのかな。



7月7日 ()
BC穂高には、店内に倉庫が無く、いままでは、入荷した段ボール箱や、はみ出したカタログ類、並べる準備をしている商品類が、お店に散乱していた。しかし、現在のお店拡張工事をしているスペースには、ビルの倉庫があり、今回の拡張で、その倉庫が店内になるため、その倉庫もBC穂高で使わせていただけることになった。念願の店内倉庫なのだ。今日は、早朝から、Tさんにお手伝いいただき、お店のリュックコーナーで使っていた什器を、倉庫の棚として使うため少し改造して、現在空っぽの倉庫に運び入れた。それに伴い、リュックコーナーを少し、模様替えし、先日、丸太工房さんが届けてくれた収納式ベンチタイプの宝箱を2台並べて置き、その上にリュックサックを展示した。ごちゃごちゃしていたリュックサックコーナーが、すっきり見やすく、明るく広くなった。店内倉庫は、午前10時までには完成。新店舗スペースも、おおむね完成に近づいてきた。


7月6日 ()
昨年、オープンしたばかりの時に作った小さなベンチ3つを新店舗スペースの雰囲気に合うように改造した。ベンチをいったんバラして、順番に得意のサンダーで削り、また、組み立てなおし、塗装した。

午後1時ごろから、お店は、絶好調に忙しくなった。登山靴、リュックサック、レインスーツなど、また、狭い店内を走り回る。今は、工事のためお店も散らかっている。落ち着いたのは夕方6時すぎ。薄暗くなりかけた空の下、お店の外に出しっぱなしだった木工工具類をせっせと片付けた。



7月5日 ()
今朝は、早朝マウンテンバイクの日。朝5時に池田町立美術館の駐車場に集合だ。朝はやく、携帯電話の呼び出し音。携帯電話を取りに起きたとき、電話の相手と、自分の犯したミス(寝坊)に気が付いた。「もしもし。」バイク倶楽部リーダーのスーパー池田人さんからである。「すみません。1本目はパスします。2本目参加します~。」と伝え電話を切り、バイクの準備をする。2本目までは、まだ1時間半ほど時間があるため、いつも車にバイクを積んで出かけていたが、今日は自走することにした。穂高駅前から、以前ぼくが勤めていた、Kスポーツの跡地、島新田工業団地を抜け、高瀬川を渡り、池田美術館までの急登を登り、駐車場に到着したときは、まだ、皆さん、1本目を走っているところで、10分ほどすると、なから泥んこで、全員もどってこられた。しかし、今日は、皆さんこれから予定があるそうで、本日のトレイルライドは1本で解散した。残念・・・。


7月4日 ()
安曇野市内の中学校では、年に一度の学校登山ということで、二学年生全員が、北アルプス常念岳や燕岳を1泊2日で登山する。学校登山は、毎年、燕岳だけでも約20校ほどが、山が混み合う前の梅雨時に計画されるため、これからの梅雨時、毎日のように各学校が順番に登山される。地元の方のお話では、「学校登山は、雨が降った想い出しかない。」とおっしゃられる方が多く、悲しいことに、「学校登山でこりて、二度と登山しない。」なんて考えられている地元の方がけっこう多いようだ。できれば、登山者が少なくなる頃で、天候も安定している日が多く、秋の空が気持ちいい爽やかな季節の9月に学校登山が計画されれば、もっと山登りを好きになる地元の人が増えるように思う。

この時季、学校登山のための装備のご相談が多く、今日はレインスーツや登山靴のご相談のため、お2人のご両親がご来店され、ご注文いただいた。今年の学校登山シーズンは、いい想い出になるよう、晴天の日の多い梅雨になってくれると・・・。



7月3日 ()
朝から事務仕事に追われ、午後は、登山者専用駐車場の件で安曇野市の担当の方と打ち合わせ。なんだか、最近、登山ショップの仕事をしていないような・・・。とにかく、新店舗スペース完成までがんばるぞ。


7月2日 ()
昨日の塗り残し部分を朝一で塗り、師匠を待つ。木工の師匠は、和歌山の丸太工房のアーティスト。ぼくは、いつか、師匠に弟子入りしたいと考えている。

丸太工房は、朝の9時ごろ、予定通りやって来た。ワンボックスの車に積みきれない作品は、屋根のキャリアに載っている。さっそく、丸太工房の作業がはじまった。歩道に並べられた作品を一つずつ、最終加工しながら店内に設置。道行く人は、師匠の作品を感心しながら通り過ぎる。師匠の作品は、いつでも想像以上の作品で驚かされる。今回も、想像をはるかに超えていた。



7月1日 ()
石積みも接着剤が固まり、のこる作業は、ケイソウドを壁に塗る作業である。明日は、木工の魔術師、丸太工房の師匠がはるばる和歌山から、制作していただいた作品を持って作業に来ていただけるため、それまでにケイソウドの塗り壁を完成させなければならないのだ。ケイソウドは、天井部分に塗るとき、ドバドバっと垂れたり、ボトボト床に落ちるため、しっかりビニールやブルーシートで床を隠し、木の部分にコーキングテープを貼り、塗り進めていく。少し塗り残して今日の作業は終了した。