登山靴と山岳テント専門店 バックカントリー穂高


Aug.2008
8月31日 ()
日本列島に停滞している前線は、本州の南海岸に大変な被害をもたらしている。幸いぼくが住む信州の中心地あたりには、大きな被害がでていないが、先日の白馬の大雪渓での崩落事故などもあり、自然災害や気象災害の怖さを思い知らされた夏ではなかっただろうか。

明日、燕岳に日帰りで登るため、奥さんのユカが靴を合わせるため、茜空もつれてお店に来た。ユカは、メレルのカメレオンをお気に入りで、23.5cmと24.0cmを入念に履き比べ、ぼくは、茜空を背負うため、ドイターのカンガキッドという、一見普通のディパックだけど、ベビーキャリーに変身するパックを試しに茜空を乗せて遊んでみた。カンガキッドには、チャイルドシートのようなシートベルトも装着され、背負っているぼくがバランスをくずしても、子供が飛び出して落下することはない安全設計のキャリアである。茜空も気に入ったようで購入することにした。本当は、グレゴリーのレスキューザックのプロトサンプルがるので、それを使おうかと思って茜空を乗せたところ、やはり大人用なので安定しなく、座り心地も悪そうだ。しかも、ショルダーハーネスが装着できないので、背負っているぼくが、バランスを崩すと、茜空が地面に落ちてしまうかもしれない。これは、大変危険なのでやめた。今回カンガキッドベビーキャリーをテストしてみて、調子がよければ、世のお父さんお母さんたちのために、お店でレンタルしてもいいかな?



8月30日 ()
今日は、BCマウンテンスクールの企画で、涸沢から穂高連峰3座を登山する計画だったけど、日本列島に停滞する前線の影響で悪天候が予想されるため、中止させていただいた。山は、逃げないので、また、快晴の穂高登山をねらって計画をたてることにしよう。

今日は、富山ガイドさんにもお店番をお願いしていたため、富山さんの研修もかねて2人体制での営業した。そして、今日の研修にふさわしく、朝から足の痛くなる登山靴のご相談が2件と、同時に、登山靴のフィッテングが重なった。お店は狭いため、ふたてにわかれて、行ったり来たり走り回る。富山さんは、ぼくの助手として、ぼくについてまわり、登山靴のフィッテングのあれこれを体験してもらった。

燕岳日帰り登山へのお誘い。
9月1日(月) 燕岳へ登ります。平日ですが、お時間のある皆さま、ご一緒しませんか?
プライベート登山で、うちの茜空(あかね3才)の北アルプスデビューの予定ですからゆっくり歩きます。
あさ6時ごろ、中房登山口を出発する予定です。ペースが遅いと思うので、別パーティでもOKです。抜きつ抜かれつ歩きませんか?



8月29日 ()
毎日、足が痛くなる登山靴のご相談に、お客さまが来られるようになった。さて、今日の足が痛くなる登山靴のご相談は、3件だった。そのうちのお1人は、Kスポーツ穂高店からの常連のおばさま。数年前に松本の大型店にてローバーの登山靴を購入され、山に履いたところ、15分歩くと足が痛くなり、購入店に相談したところ、インソールを購入し、3時間くらいは履けるようになったけど・・・。というご相談。「わかりました。いちど、お持ち下さい・・・。」

明日からの涸沢・穂高のマウンテンスクールの日程を延期することにした。明日(30日)も日本列島に停滞している前線の影響で、局地的な豪雨も予想される。穂高界隈の地盤は白馬ほどもろくない。しかし、今日1日ぼくは、空の様子を観察していた。朝から一面に広がった高層の雲(寒気の雲)の変化と、湿った暖かい風、低く重たそうな積雲はなんとも奇妙な感じがした。明日は涸沢までなので、何とかいけるかもしれない。しかし、奥穂高岳と涸沢岳に登る予定の31日は、前線の影響が残るか微妙なところ。微妙なら、明日の前線と戦う必要はない。だから、明日の登山は中止に決めた。





8月28日 ()
今日、営業時間中だけど、しばらく休店し、携帯電話の機種変更のため近くのドコモショップに出かけた。ぼくの携帯は、何年前だか忘れたけど、ドコモで初のワンセグ携帯として発売された初期モデルだった。最近、バッテリーの寿命のため、常に充電器に接続していないと、1分も話すと、BATTERY EMPTY という表示が出て電源が切れていた。また、バッテリーパックが収納されている裏側が、最近、ぷっくりと膨らんでいるのを見つけて、爆発なんてしないと思うけど、薄気味悪いので、買い換えることにした。

ドコモショップカウンターのお姉さんの対応は、マニュアル化されているのだろう。と感じさせる完璧である。ぼくの質問にもテキパキと必ず納得のいく返答が帰ってくる。ある意味、同じサービス業をしていて、見習わなければならない所もたくさんありそうだ。数年前の機種変更のときも、分厚い取り説を眺めながら、新機能満載にわくわくしていたが、また、さらに機能が満載になっているのに驚く。ワンセグは当たり前、GPS機能もさらりとついていて、なかでも、フルブラウザでインターネットに接続すると、フレーム機能に対応しているため、弊店のHPもパソコンと同じレイアウトで見ることができる。今後は、携帯でインターネットがより便利になることだろう。

お店に戻り、今朝入荷してきたグレゴリーのレスキューザックを新しい携帯電話のカメラで撮影してみた。カメラの性能アップもすばらしい。


MOUNTAIN SHOPコーナーに、グレゴリーレスキューザックを追加しました。





8月27日 ()
北アルプスの山小屋、涸沢ヒュッテのYさんが休暇のため降りてきて来店された。そのあと、アンドラッシュも休暇で今日、安曇野に戻ってきてBC穂高に来てくれた。2人は、別々に涸沢ヒュッテを出発し、横尾から蝶ヶ岳へ登り、常念山脈を越えて、三股の登山口へ下りてきた。Yさんは、蝶ヶ岳から常念へ周り下りてきたそうだ。ぼくは、今週末、お客さんたちをご案内して、涸沢から穂高を三座登りに行く予定。・・・だけど、ぼくはこの夏もやはり運動不足のため、皆さんに置いていかれないか、心配だ~。


8月26日 ()
現在、BC穂高で取り扱いしている山岳テントの代表的なブランドは、アライテント、モンベル、プロモンテなどである。山岳テントとよべる条件としては、山岳地帯の厳しい気象条件に耐えることができること。設営が簡単で、シンプルな構造をしていること。軽量・コンパクトなこと。などが挙げられる。そして、山岳テントには、冬期仕様と、夏を中心としたスリーシーズン仕様、またオールシーズン仕様など大きく3つの仕様がある。弊店でいちばん取り扱いが多いブランドは、アライテント。次にモンベルテントの2社で、これらのテントで同等モデルの性能は、ほぼ互角といっていい。選び方としては、使用する目的に合わせて選べる仕様、豊富なサイズ構成、価格、デザイン性、ブランドイメージ。そして、アフターサービスの充実度も大切な要因の一つである。それらを兼ね備えた山岳テントブランドが、アライテント、モンベル、プロモンテなどである。それ以外には、ゴーライトやBD、小川テントなど、ときどき山岳以外の目的でご使用されるテントをご注文いただく事もある。

M君とS君がそろって夕方のお勤め帰りにご来店された。M君たちは、よく3人グループで山やバイクツーリングなどを楽しまれている。そして、3人とも、テントの購入を検討されていて、3人ともどこのブランドのどのモデルにするか決めかねている。M君は、無難にアライテントのトレックライズ2にするか、男のロマンであるMSRテントのニューモデル「ハバハバHP」に手を出すか、1ヶ月以上も考えられている。
そのM君が、いよいよ今日、3人の中でトップを切ってテントのご注文に来られた。そして、M君は、悩んだ結果、無難なアライテントではなく、男のロマンを選ばれた。夕方で、メーカーさんに在庫の確認は取れなかったが、ぼくは、M君の目の前で、注文書をメーカーさんへFAXした。MSRテントは、弊店では初の取り扱いとなり、ぼくにとっても、Kスポーツ時代も扱うチャンスがなかったため、初の取り扱いとなる。とりあえず、M君のテントが入荷したら、お店の前のロータリーの芝生の上で、張ってみよう。ということになった。





8月25日 ()
ぼくは、昔からポカが多いことで有名である。とくに、顔見知りのお客さまや常連さんなど、馴れ合いになりがちな皆様からいただいたご注文にたいして、「は~い。了解で~す。」なんて、簡単にご返事して、その数分後には、忘れてしまっている、ことがある。いつも、北極点にたたされて初めて事の重大さに気がつくものである。しかも、そのときは、反省するものの、また、時間がたつと失敗を繰り返してしまうことだけは、何とか改善しなければならないことなのだ。

お店の電話がなり、いつものように受話器に出ると「東○航○の△□×です。」と、受話器の向こうから、聞き覚えのある声がした。その瞬間、ぼくは、過去に大変な失敗をしてしまったことに気がついた。ご注文いただいたメレルのシューズを取寄せてお送りするお約束をしたはずだけど、ぼくには、お送りした記憶がまったくないのだ。・・・てことは、この瞬間まで、完璧に忘れていた。ぼくは、ただ、受話器を通して謝るしかなかった。いくら親しい間柄とはいえ、お客さまにとって、ぼくは、ただの店員にしかすぎないのだ。ぼくには、謝るいがいなすすべがなかった。もういちどご注文いただいた内容を確認し、電話を切った後、すぐに手配した。△□×さんは、怒りもせず「・・・では、お願いしますよ~。」とやさしいお言葉が身にしみる。今日は、ほっぺたを、おもっきりピンタされて、目が覚めたような・・・反省である。



8月24日 ()
BC穂高の雨の日曜日は、忙しい日が多い。まさに今日がその日だった。観光客や登山客など、雨で行くところがなく、とくに目的のないお客さんも多い。お店にはお客さんが途切れなく入店されるが、ぼくは意外に暇で、常連さんたちとお話しをしながら珈琲を飲んでいたり、カウンターの中にいる時間が長いので、忙しいながらも、リラックスした一日であった。

今週末に白馬の大雪渓を奥様とお2人で登られる計画を立てられていたKさんが、結局、天候も悪く、通行止めが解除されないこともあり、今週末は山に行きそびれてしまった。お昼頃ご来店され、お店でうだうだ珈琲を飲んだり、女性のグループたちと、カフェルームでワイワイ楽しそうにお話をして過ごされていた。そして、夕方になり、犬のお散歩の時間のため帰られた。今日は、そんな一日だった。



8月23日 ()
居候たちの巣立ちの日が来た。お店の看板と玄関外の床は、このツバメのヒナたちの糞だらけ。みんな巣立ったら、ようやく掃除ができる。今年は、2回で10羽のツバメのヒナが巣立ったようだ。





8月22日 ()
午前中は、まったりした時間が流れていた。午後になっても、来店されるお客さまも少なく、まったりしていた。
ご夫婦で今週末に白馬の大雪渓を登る計画を立てられていたKさんご夫婦のご主人が来店された。「白馬雪渓だめだね。天気もわるそうだし。」とKさん。残念そうだ。Kさんは、インソールを合わせるためご愛用されている登山靴をご持参されていた。さっそく熱成形インソールをそのまま入れてみると、Kさんの登山靴はサイズがギリギリぴったりのため、少しきつくなるようだ。ほかにもいろいろ試していただき、そのあと、珈琲を飲みながらいろいろまったりした会話で、渓流釣りや山の話など、楽しい時間を過ごさせていただいた。Kさんが帰られてしばらくして、登山靴を忘れて帰られたことに気がついた。ぼくは、また、取りに来られるだろうと、そのまま放置。

夕方5時、今日はこのまま、まったりと閉店時間をむかえるつもりで、パソコンの前に座り、事務作業をしていると、ご年配のご夫婦が、役場のJちゃんのご紹介でご来店された。ご夫婦で、雨具やリュックなどの軽量化のご相談をいただき、ぼくがチョイスさせていただいた。ご夫婦のレインウエアのカラーも決まり、サイズ合わせのための試着をはじめると、今まで、まったりしていた店内が、嘘のように戦場と化していた。1人ずつ、ご来店された順にご相談をお受けしながら、ご夫婦のレインウエアやリュックサックのフィッテングもこなし、レジをお待ちのお客さまと、順番に走り回っていると、先ほど登山靴を忘れて帰られたKさんが、いつの間にか来店されていた。Kさんに靴を手渡し、また戦場へ向かう。Kさんは、しばらく店内をうろうろされて帰られた。

忙しいピークが過ぎ、ご夫婦の軽量化のためのレインウエアをスタッフバックにつめていると、奥様が、持参された登山用ソックスを履いて、棚に展示している登山靴の試着しはじめられた。ぼくは、しばらく様子をみていると
「あの靴より履き心地がいい。」
と奥様が、ご主人に話されているのが聞こえた。
「あの靴?て、サイズが合わないんですか?」
とぼくがお聞きすると
「そうなんです。実は・・・・・・・・・・・」
と登山靴を購入したときからのいきさつと、お悩みをお聞きした。

昔から履いている登山靴がだいぶ痛み、水漏れもしてきたため登山靴を新調するため、松本郊外の某大型登山量販店で、数ヶ月前に登山靴を購入された。店長さんに強くすすめられて、あの靴(足に合わない登山靴)を購入されたという。購入される時、少し横幅がきついことは気になっていたが、1時間ほど試し履きをさせられ、慣れてきたら「大丈夫かな?」と思い込んでしまい購入されたそうだ。それが、いちど、光城山で試しに歩くと、横幅がきつく、痛くてどうしようもなかったそうだ。当然のことながら、購入した大型登山量販店に相談したところ
「当たりだしができますよ~。」
と信じられないことに、店員さんは、ナイロンに皮で補強した現代のトレッキングブーツに、昔の皮の重登山靴で用いていた型押しの方法で、当たりだしだと言って作業をはじめたそうだ。現代の登山靴を型にはめても、伸びるわけがないことを知らないようである。おまけに、現代の登山靴は、1000dほどの丈夫なナイロン生地に皮で補強し、それを細い糸で縫っている。ラバーソール付近は、ラバーをボンドで接着してあり、裏地には、ナイロン素材にゴアテックスをラミネートしている。そんな靴を型押しすれば、縫い糸が変に引っ張られたり、ソールの接着が緩んだり、ゴアのラミネートが破損したり、新品の靴を傷めてしまうだけである。作業をする前に、店員さんから
「靴が壊れてしまうかもしれませんが、よろしいですか?」
と確認されたそうだ。
当然ながら、ナイロン生地やゴムは、型押しで変形させても、2-3日もすれば、もとに戻るため何の効果も無い。
「・・・痛いから、もう履いていません。」
とお客さま。「とりあえず、確認してみますから、その登山靴をお持ち下さい。」とぼくがお願いすると
「あの靴は、幅もきついし、つま先も当たるのです。」
と小さい声でいいながらうつむいたまま試し履きの靴紐を締めている。
「では、靴を脱いで、足を見せてください。」
そして、ぼくが、倉庫から持ってきた一足の登山靴に足を入れた瞬間、奥様の顔色が変わった。



8月21日 ()
ここ数日、お盆も明けて、ようやく涼しくなってきた。日中の暑さも和らぎ、朝晩は、窓を開けて寝ていると寒いくらいである。今年の夏はほんとうに蒸し暑い日が続いた。

涼しい朝のまったりした時間に、風が気持ちよかったので、店内の正面玄関に設置した展示ハンモックに揺られながら読書していた。ときどき、うとうとしながら、快適なハンモックの上で過ごしていると、北口(以前の正面玄関)から来店されたお客さまに、ぼくがハンモックの上からご挨拶すると、皆さん一様に驚かれる。早朝から営業している登山ショップも珍しいけど、店員さんが、店内のハンモックで本を読みながら店番している姿も珍しい。6時すぎに、ご来店された学生さん3人も、いちど驚かれた。部員のお1人が、ヘッドランプを忘れてこられたため、登山口の一ノ沢に向かう前に来店されたようだ。今日は一ノ沢から登り、明日は、ご来光を山頂から見るために、夜間から山頂へ向けて歩くため、ヘッドランプが不可欠なのである。「こんなに早く開いている山屋さんがあるとは思いませんでした。たすかりました。」と言って登山口に向かわれた。



8月20日 ()
お店のカウンターのCAFE BARマシーンを置いてあった場所に、昨日届いたオークリーのショーウインド什器を設置することに決めた。ただ、お店には余分なスペースがほとんど無く、カウンターを削らなければ、よりいっそうお店が狭くなるため、什器設置するのは難しい。仕方が無いのでお店のカウンターの天板をくり抜くことにした。まずは、カウンター周りの物を移動し、カウンターの表面に、カットする部分を鉛筆でマークして、大胆にジグソーで切り始めると、カウンターに置いていたガラスの灯油ランプがひとつ、振動で床に落ちて割れてしまった。カウンターをカットして、切り口をサンダーで削って、オスモで塗装して短時間で工事は完成。オークリーのショーケースは、くり抜いたカウンターの隙間にぴったり収まった。ケースにサングラスを並べ、ライトオン。さすがにオークリーのウインドだけあり、ゴージャス。お店の雰囲気に合ってるかどうかは別にして、弊店でいちばんゴージャスな空間になった。

午後いちに、地元のラジオ局FM長野の取材のため、レポーターさんやスタッフの方が来店された。ラジオの出演とはいえ、録音で、生放送だけは免れた。打ち合わせのあと、収録し、30分ほどで、無事終了した。やっぱり、マイクで話すのは苦手だなぁ。



8月19日 ()
大型冷蔵庫ほどの大きさの荷物が届いた。その大きな荷物は、パレットに載せられ厳重に段ボールで包装されていた。運送屋さんから2人、ぼくも手伝ってトラックから荷物を降ろし、店内に運び入れる前に、厳重な包装を解き、中の本体だけにして包装材は運送屋さんにお願いして引き取っていただき、たまたま冬シリーズの営業に来られていた、モンベルスタッフの方にも、手伝っていただき、店内に運び入れた。

その大きな荷物は、サングラスのオークリー専用のショーウインドで、先週入荷の案内をオークリージャパンからいただき、アメリカから直送されてきた。ウインドのフレームは、鉄板にブラック塗装されていて、上のプレートにはオークリーのロゴが埋め込まれ、電気で光るようになっている。ウインドは3面がガラス、1面はミラーになっていて下からも照明で照らすようになっている。天井には、ハロゲンのスポットライトが4基、蛍光灯が3本装備されていて、中は4段のガラスで仕切られている。さて、どこに置くかな?



8月18日 ()
今シーズンの山は、北アルプスに限らず、蚋のような虫が大発生しているようで、昨日、西穂山荘へラーメンツアーに行かれたNさんとKさんが来店されたとき、虫が多かった。と話されていた。すると、店内にいらした男性のお客さまも「わたしは、先日、蝶ヶ岳に登った時、蚋の大群にやられました。」「息をするだけで、鼻や口の中に虫が飛び込んできて、服のいたるところに小さな黒い虫がとまり、振り払いながら、大軍の中を歩きました。気持ち悪かった。」ということである。そして、みなさん、虫除けネットと、虫除け用のハッカ油スプレーを購入されていた。虫の話は、梅雨の頃から、異常に多いということを聞いていた。蒸し暑い今年の気候が原因なのか、何でも地球温暖化にこじつけるべきなのか、比較的、害虫が少なく快適だった北アルプスでも、今は虫対策が必要のようだ。


8月17日 ()
前線の影響で、安曇野の空はどんよりした曇り空。前線が下がったためか、真夏とは思えないほど涼しく爽やかな1日だった。こんな日は、外でぼーっとしたくなる。お店は、1日中、お客さまが途切れることもなく、でも、楽しく淡々と時間がすぎていった。今日さいごのお客さまは女性お2人で、明日から燕岳に登られるご予定。夕方も空は相変らず、どんより曇り空。明日、明後日晴れますように。


8月16日 ()
関東方面から、Nさん(女性)が、登山靴のフィッテングのために、 Kさんと遠方よりご来店された。登山靴は、Nさんの現在履いているシリオを前もってお送りいただき、その靴の状況を確認して、新しい登山靴を取寄せておいた。Nさんが今まで履いていた登山靴は24.5cm。Nさんの足には0.5mm大きいので、取寄せた登山靴は3E+の24.0cm。Nさんが来店されて、さっそくフィッテング。緊張の瞬間である。サイズは、Nさんの靴の中敷の状況で、ぼくがサイズを判断した。フィッテングの結果は、ぴったりだった。

明日、Nさんの靴慣らしのため、Kさんとお2人で、新穂高温泉から西穂に登られる予定。その計画の第一の目的は、西穂山荘のラーメンを食べることだそうだ。西穂山荘には、何度か泊まっているが、ぼくは、まだそこのラーメンを食べたことない。西穂山荘のラーメンて、そんなにおいしいのだろうか。ぼくも食べてみたくなった。



8月15日 ()
ここ数日の天候は、非常に不安定である。連日、夕方には、雷雲が発達し、あちこちでドンドンと雷が落ちている。前にも書いたが、今シーズンの北アルプスは、遭難事故が多発している。また、落雷事故も数件おきている。

弊店には、毎日、北アルプスを登りに来られた登山客の方々が立ち寄られる。中には、天気のことを、あまり気にせずに入山される方が意外に多いことが気になるところである。「落雷は急に来る。」という勘違いをされている方も多いようだ。だから、落雷現場に、たまたま?居合わせてしまうのだろう。安全登山の基本は、下調べ、登山計画書の提出、地図とコンパスと観天望気。



8月14日 ()
新穂高温泉より北アルプスに入山し、3泊4日の日程で縦走される計画で、山仲間3人と関東地方から夜行列車に乗って来られた男性パーティのの中のおひとりが、雨具を忘れて来られた。夜行列車の中で、雨具をリュックに入れるのを忘れたことに気づかれたそうだ。一行は松本駅で降り、さて、どうしようか?いろいろ思案しながら、早朝4時に携帯電話の検索サイトで「松本 登山ショップ」で検索したところ、ICI、カモシカなど松本のショップが引っかかり、そこに、弊店の信濃毎日新聞で以前記事として紹介されたサイトが引っかかった。ICIやカモシカ、というよりは、全国的に登山ショップの営業開始時刻は10時前後である。その男性は、検索に引っかかった弊店のホームページを探し、弊店の営業時間を確認したところ、一瞬、目を疑ったそうだ。弊店の営業時間は、午前4時~午後7時。半信半疑、5時ごろ電話をかけてみたところ「はい、バックカントリーです。」とぼくが出た。おまけに「営業していますよ~。」と言う一言に少し声が震えたように、「これから雨具を買いに行きます。」とおっしゃられた。そのパーティは、これから4日間の縦走に出かけられる。今の天気予報からいくと、必ず雨に降られることは確実。無事に縦走するには、レインウエアは不可欠である。

午前6時30分ごろ、その男性が、松本駅から大糸線の電車で穂高駅に到着した。そして、帰りの電車は7時5分。新調されたゴアのレインウエアを手に、仲間の待つ松本駅へ戻られた。7時30分ごろには、仲間と合流し、10時には、新穂高温泉登山口から歩きはじめていることだろう。

弊店は、穂高駅前という立地条件で営業している登山ショップで、松本から車や電車でも約30分である。また立山、白馬方面へは、通り道であり、上高地や新穂高から入山される場合でも、松本から往復約1~2時間のロスで、忘れ物を補充することができる。登山者にとって、時間のロスは、その後の行動に支障を与え、焦りが時にはミスや事故につながることもある。
ここ、北アルプス山岳の中心地域で、「海の釣具屋さん」のように、早朝から営業している登山ショップが一軒くらいあってもいいだろう。



8月13日 ()
「富士山に行くんですけど。」というお客さまが、ここ数日、たてつづけにご来店されるようになった。富士山を登られることは、とくに珍しいわけでもない。東京都心部にある大手登山ショップでは、軒並み「富士登山コーナー」を設けて、大々的に富士登山キャンペーンを行っているそうだ。
富士登山の登山者層は幅が広く、若い世代から80才代のご老人まで、しかも、登山経験が全く無い人や、会社のグループなど、気楽に登る人が多い山としても特異な山のひとつである。「一生に一度は、富士山に登りたい。」日本人なら誰でも考えているのではないだろうか。
弊店は登山専門店であり、北アルプスの玄関口にある登山案内所でもある。弊店に来店されるお客さまのほとんどが、登山を目的に装備のご相談や、北アルプスなどの山岳情報収集のために訪れる。登山が目的に来店されるお客さまへのアドバイスや対応は、自然とこなせるのは、登山専門店の店員として、あたりまえのことだけど、困ってしまうのが、富士登山のお客さま。北アルプスなど、他の山なら、目的は登山である。しかし、富士登山の場合は、目的が登山なのか、富士山に登った結果なのか、ということから判断しなければ、的確な装備のアドバイスができない。また「初めて登山します。」という富士登山の方には、低山から経験を積み重ねるという考えが無く、いきなり富士山なのである。「その後?登山をするつもりは?ありません。」的な方も多いのが富士登山なのである。

9月に富士登山に出かけられる、女性お2人が、登山道具を見学に来られた。店内の商品を見ながら、あれこれ、けっこう長い時間、真剣にリュックから雨具、ウエアなどを順番に、見られているものの、どうも、店員のぼくに相談しようという気は全くなさそうな気配だった。「どこに登るの?」と聞いてみると「富士山なんです。」とその女性たちが元気に答えた。「登山は初めて?」とお聞きすると「はい、まったく初めてです。」とニコニコしながら、元気に返ってくる。「これからも、登山を続ける?」と、続けてお聞きすると「・・・・・・んんん、登山なんて、わかりません。」ぼくは、調子が抜けるのを抑えながら「とりあえず、これを読んで勉強してきてください。」と言って、富士登山のための小冊子をお2人に手渡し、一通り、必要なモノを簡単にサラッと説明した。「富士山のあとも登山を続けてください。」とぼくがお願いすると「・・・え~え。わかりません。」とお2人。それが、富士登山なのである。
だから、富士山とお聞きすると、一瞬テンションが下がってしまう。しかし、必要なアドバイスをして、その方が無事に登山を楽しんでいただくことが、登山ショップの店員の仕事だと自分に言い聞かせながら、高価な登山装備を押し売りしているように思われないように、必要なことだけ、サラッと説明する。



8月12日 ()
松本の大手登山店で10年ほど前に、そこのオリジナルブランドのA○Uという登山靴を購入され、先日ソールが剥がれたため、ソール交換の依頼に購入した大手登山店に持ち込んだところ、店員さんに「この靴は、ソールを張り替えるより、買い換えた方がいいですよ~。」と言われ、頭にきて帰ってこられた。という男性のお客さまが来店された。その登山靴は、その大手登山店では、必ず、店員さんにすすめられるオリジナルブランドで、一人一人の足型とは関係なくすすめられる。
その男性も店員さんに「この登山靴は靴擦れしません。履き心地も抜群で、おすすめです。ソールも張替えができるので安心です~。」と言ってすすめられて購入されたそうだ。
「もうその靴はあきらめます。見たくもありません。」とお客さま。店員さんの一言が、かなりショックだったようである。そして、まずは、足型を見せていただき、ゲージで採寸し、3Eのヌバック革製のシリオをフィッテングさせていただいた。するとお客さまは「今まで履いていた靴は、つま先がもっと狭く、小指が痛かったんですが、この靴はちがいますね。」と驚かれていた。時間をかけて試し履きをしていただき、いつものように、お手入れ方法をご説明して、BC CLUBにもご入会いただき、シリオの登山靴をご購入された。「これからは、このお店でお世話になります。」とお客さま。うれしい一言の反面、店員の何気ない一言で、お客さまからの信用を無くしてしまうことも肝に銘じた。



8月11日 ()
九州から日本アルプスを登りに来られたおじさんは、50代くらいの元気なお父さん。1ヶ月ほど前から信州方面の八ヶ岳連峰、南アルプスの主峰北岳や、北アルプスは槍穂高連峰を登り捲くられているようだ。明日から扇沢より入山し、鹿島槍を登られるそうだ。

「ゴアのカッパはこのあたりかな?」と元気なおとうさん。「わしのカッパは、出はじめの頃のゴアテックスやで、軽いのがほしいなぁ。」なんて言いながら、旅の途中にたまたま立ち寄った弊店で、最新のゴアテックス素材のレインスーツを新調された。先日、備え付けていただいたエアコンがさっそく大活躍。いちばん弱い設定で、温度も29度で、静かだけど、快適に涼しい。いままで、奥のウエアコーナーやフィッティングルームのまわりのどんよりと居座っていた、蒸し風呂のような空気は、どこかに行ってしまい、嘘のような快適さである。玄関は今までどおりフルオープンだけど、店内は、ほどよく涼しくなった。何より空気がドライになったため、真夏の炎天下の店内でも、汗だくにならず、レインウエアなどの試着が、さらりとできてしまうのはすごい進歩である。

今日は、早朝のお弁当の仕込みで、午前2時から働いていたため、一日はひじょうに長かったようだけど、お客さんが絶え間なく来られて、ほどよく忙しかったので、途中、眠気にも襲われず、いつものように閉店時間を迎えることができた。



8月10日 ()
今日から、奥さんと、娘の茜空(あかね)は、三重の実家と大阪のおばあちゃん家へ旅にでかけた。ぼくはしばらく、ひとり暮らしである。・・・とはいえ、今夜は、閉店後に中房の有明荘に届け物をして、おそらくその足でもう一度、お店に戻り、明日のご予約分のお弁当32個を仕込まなければならない。いちばん早いお渡しは、午前3時30分。登山用駐車場の受付は午前4時から。明日もなが~い1日になりそうだ。


8月9日 ()
お盆の夏山最盛期の初日である今日。早朝5時5分の中房登山口行きバスは、大型バスが3台、ジャンボタクシー数台が待機していたけど、登山客の入りは例年より少なく、バスが連なって登山口に向かう様子は見れなかった。弊店の登山弁当は、午前11時に仕込んでいた分はすべて売り切れ、午後は、売れ残りを作らないように、ご予約いただいた分だけ作って販売。バスや電車の待ち時間で、約25分のお時間をいただけない方は、申し訳ないがお断りしていた。売り切れでお断りすることは、申し訳なく、ご賞味いただけないことは大変残念だけど、見込み違いで作った分があまってしまうことを考えると仕方がない。

お盆休みも初日の今日、DYNAFIT山岳スキーの来期モデルのお問い合わせが電話で3件、来店されたSさんも「今年は、山岳スキーだー。」と気合を入れていらっしゃった。今期のニューモデルは、10月から11月の入荷となるだろう。ぼくは、まだ、この暑さの中では、実感がわかないが、お盆が過ぎれば、あっという間に9月、10月が来るのか、と考えると・・・。

ここまでの内容で、今日の日記を更新して、メールをチェックすると、PIEPS フリーライドという雪崩ビーコンのご予約注文メールが届いていた。
冬よ、早く来い。



8月8日 ()
今年の夏は、まさに猛暑という言葉がよく似合う。ここ信州でも、毎日、毎晩、蒸し暑さとの戦いである。ぼくは、眠気と暑さで今日一日あたまがボーっとしていた。とうとうお店に小型エアコンを取り付けることになり明日の夕方には取り付け工事である。お店に備え付けの大型ガスエアコンは、パワフルすぎて、ガスや電気など天文学的な光熱費がかかってしまう。それに、いくら暑いとはいえ、信州では、エアコンが必要な時期はせいぜい1ヶ月ほど。そのためにのこりの11ヶ月間のガス基本料金というのも無駄である。弊店では他にガスを使うことはないため、昨年の秋に閉栓していただいた。また、弊店は、夏期間は、玄関をフルオープンにした営業となるため、エアコンの冷気は、外に逃げてしまいあまり効果はない。しかし、風の通らない店内で、とくに衣類のコーナーが一番奥にあり、試着室が蒸し風呂のような状況では、まずい。ということで、電気のみの小型エアコンを設置することに決めたのはおとといのことである。とにかく、明日の夕方の工事となるため、あさってには、快適な環境となることに期待している。


8月7日 ()
夜行バスが、穂高駅前に到着するのは、午前4時前後。シーズン中は、毎日、大阪、東京から穂高駅前通りの穂高神社前に到着する。夜行→穂高駅→松本→上高地→涸沢→穂高岳の計画で登山に来られた、若い女性お2人が、夜行で来られた。穂高駅から上高地までは電車とバスを乗り継ぐご予定のため、電車の待ち時間が1時間以上もあり、あさ4時から営業しているBC穂高に時間つぶしのため、来店された。「これから、穂高岳へ行くんですが、穂高は寒いですか?」とその女性のおひとりが心配そうに訪ねられた。「朝晩は10度前後かな。」と答えると「フリースとか必要ですよね?」とさらにその女性。「シャツに長袖の衣類、フリース、カッパ、があればなんとかなりますよ。」とアドバイスすると「カッパはやはり、必要ですか?」というご質問。おやっ?と思い、「カッパは持っていますか?」と逆にぼくがご質問すると、ポンチョのようなビニールカッパだという。「まずいですよね。」という女性に「んんんんん~ん。」とぼくも強くは言えないけど、登山用レインウエアの必要性をご説明すると、納得され、ゴアテックスのレインスーツを購入された。他の装備も簡単にチェック。登山靴や衣類は大丈夫そうだった。そして、その女性たちは、元気に上高地にむけて、出発された。


8月6日 ()
夏山シーズン真盛りの今日この頃。ここ信州の山岳事情は、梅雨時から雨が少なく好天が続いたこともあり、山岳遭難事故が多発している。今の勢いで遭難事故が頻繁に発生していたら、ワースト記録になってしまう。現在の登山人口の主流である中高年層とよばれる方々に集中していることは言うまでもない。転落、滑落、転倒、落雷、落石などによる事故が目立つ。みなさん、くれぐれもお気をつけて、夏山を存分に楽しんでいただきたい。


8月5日 ()
中房登山口から合戦尾根を燕岳へ登り、表銀座コースを槍ヶ岳まで縦走されるご予定で入山された男性の登山者の方が予定を変更して下山してこられた。その男性の左手の小指には、割箸で固定したうえに包帯が巻かれていた。「みてくださいよ。」とその男性は、まっ2つに折れたストックを見せてくれた。「ストックが折れることはありますか?」

その男性が槍ヶ岳へ向かうため歩いていた喜作新道の槍と常念の分岐点の手前の鎖場の下りで、ストックを突いて下っていたところ、突然ストックが折れて、バランスを崩し、転倒されたそうだ。幸いにも、2mほど滑落した程度ですんだそうだが、そのときに、左手の小指を痛められたという。たまたま転倒された場所は、それほど険しい鎖場ではなく、幸運にも大事故には至らなかったものの、折れたストックをみて、背筋がゾクっとした。ただし、岩場では通常、ストックはリュックにしまい、両手両足で3点支持にて移動することが望ましい。岩場でストックを使うことにより、転倒や滑落、また落石を起こしてしまい下の登山者に迷惑をかけることも想定されるのだ。現実にそんな事故もあり、岩場ではストックの使用を避けるよう指導もされている。その男性は、数日前に、東京の某有名登山店で、店長のおすすめということで、このストックを新品で購入されたそうだ。このストックには、カーボンとだけプリントされているが、実際は、薄いアルミに、薄くカーボンのような黒い繊維質のモノが巻かれているような構造である。強度面は、見るだけでは判断できない。普通に体重をストックにかけただけで、ストックが折れるということは考えにくい。もし、男性の言うことが本当なら、とても危険なストックとしか言いようがない?

午後4時ごろ、強烈な雷とともに、スコールのような雨が降った。すさまじい雨がお店に吹き込んでくるため、北口玄関は一時クローズした。雨は30分ほどで止み再び平静を取り戻したが、今朝から白馬へ登山に向かわれたNさんや他の登山中の皆さんのご無事が心配である。





8月4日 ()
登山から帰ってこられたご婦人が「すみません。これを修理する接着剤はありますか?」と、お店の前で声をかけられた。ふと指差す方を見てみると、登山靴にロングスパッツ姿である。常念岳からの下山中に登山靴のソールが経年劣化のために剥がれてしまったそうだ。スパッツのゴムをソールに引っ掛けることで、かろうじてソールが完全に剥がれ落ちないで、残っているご様子だった。「接着剤で着けることはできないので、ソールを張り替えるしかありません。」とぼくが答えると、そのご婦人は「東京までもちますか?」とさらに訪ねてこられた。「いや~。さ~。わかりません。」とぼくも困っていると、そのご婦人とご一緒に登山されてきたと思われるお仲間の2人のご夫人のうちおひとりが「常念岳のすごいところから、下りてこれたのですもの。だいじょうよ~。」「そうね。東京までですものね。」と言いながら、3人のご婦人は、立ち去っていかれた。


8月3日 ()
今日は、穂高駅前通りのお祭りで、歩行者天国のストリートダンス。昔の竹下通り(同世代以上しか知るまい。)の面影が匂うお祭りである。 さまざまなダンサーがチームコスチュームをまとい、たくさんんチームが集結している。そして、審査もあり、チームが順番にダンスを披露する。外は大音量でのダンスミュージックが響き渡る。たまにかかる、一世風靡セピアの「前略、道の上より」は久々に聞く懐かしい曲の一つである。お祭りなので、たくさんの地元の人たちが穂高駅前通りの沿道に集まり、夏の日差しの暑さに、大音量のスピーカーに負けないくらいの大歓声もときどき聞こえて、盛り上がっている。

今日のBC穂高には、初めて立ち寄られた、通りがかりの地元の人が、たくさん来店される。来店される方の中には「へーーー」というような表情で、店内を仰ぎ見る方もいて、道行く人も「こんなところに登山ショップがある。」なんていう話し声も聞こえてくる。BC穂高がオープンしたのは昨年の4月。まだまだ、地元の方にも知名度の低いお店なのである。登山客の中には「こんなお店、ありました?」というご質問も少なくない。世間でも、まだまだ、新しくできたお店なのである。BC穂高は、あまり知名度を上げることを考えず、それより、なにより、素敵なお店を目指していきたい。いつまでも、オープンしたての新鮮な空気が漂うお店でありたいのだ。「こんなすてきなお店、以前からありました?」といつまでも聞けるように・・・。



8月2日 ()
ご注文いただいていたMくんの3季用シュラフは、NANGAのナノバック410。総重量820gのボックス構造で、-6度まで快適に使えるスペックである。ダウンの725fpというロフトは、最高860fpよりは劣るが、羽毛の中では最高級とされている。
Mくんが友人3人で、ご注文のナノバック410を受け取りに来店された。Mくんは、725fpというダウンの軽さと、ナノテックスという撥水素材のソフトな肌触りに驚いているご様子だった。Mくんは、山登りは昨年からはじめられて、今シーズン中のテント山行を目論んでいる。Mくんは、もう一つの趣味である、バイクツーリングにもテントを活用される計画のようだ。Mくんのシュラフデビューは次のバイクツーリングだそうだ。



8月1日 ()
午前2時に出勤し、お弁当の仕込みをはじめた。お弁当は、いちどに15個で約30分かかる。2時間で60個の製造能力である。4時すぎにご予約分のお弁当56個を作った。その後、当日販売分を20個作り、午前中には一時完売。タイミング悪く次の仕込み中に何人かのお客さまが、登山口に向かうバスの時刻が間に合わず、お弁当の購入を断念。午後になってもパラパラとお弁当は順調に売れてゆき、今日のBC穂高は、オープン以来最高販売数を記録し、2008お弁当Dayとなった。
明日からの週末をひかえ、夕方から足りない装備や食糧の調達のお客さまで賑わい、よる8時まで営業した。さっと閉店して、商品の入った段ボール箱を2箱車に積んで、地元の登山案内人組合さんにお作りいただいたユニフォームの納品に行き、自宅に戻ったのは、夜の10時をまわっていた。今日は、長~い1日だった。