11.2009
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11月30日 (月)
弊社では、スタッフを募集している。
昨日、ご来店いただいたお客さまから
「良いスタッフさんは見つかりましたか?」
とご質問された。
「いえ、まだ決まっていません。」
とぼくは、答えた。
ぼくの会社は、常勤の社員が、まだ社長のぼくひとりだけの
小さな会社である。
いま必要としているスタッフは、将来の副社長であり
未来の社長である。
そのため、その人には、自分の舵を、自分で操れる器量が必要なこと。
責任感があり、明確な願望を確固たる行動に
転化できる人でなければならない。
募集要項には、いろいろ、資格や経験など書いているが
資格や経験は後からでも身につけることができる。10年もあれば充分だ。
それよりも大切なことは、人生を賭ける度胸と、健全たる信念、絶対の願望を
持ち合わせているか、どうかである。
「私には、できます。」という一言をまっているだけなのだ。
「わたしはできる。」と思っているひとが
その信念と、具体的な計画に基づいて、行動すれば
不可能を可能にすることができるのだ。
弊社が必要としている人は、何事でも実現できる人である。
・・・早く見つかればいいけど、3年から5年ほどかかてもいいかな。とも考えている。
11月29日 (日)
BCマウンテンクラブ女性会員のNさんが、ご来店されたとき
「山は終わったから冬はおとなしくしとくわ~」
とNさんらしくない消極的なことを言っていた。
「ようやくお待ちかねの冬山のシーズンですよね~」
とぼくが言うと
「その手には、のらないわよ~」
「わたしは、冬山にはのぼらないわよ~」
とNさん・・・
山登りを楽しむためには、軽い雪山(冬山)も経験しておいたほうが
自分の経験や知識の幅も広がり、日本の登山の全体像も見えてくるので
できることなら、厳しくない、つらくない、危険でない程度に冬山を
楽しんだほうがいい。
冬山と聞くと、多くの方は、3K(険しい・厳しい・危険)な山を登るという
イメージがある。
山スキーにしても、急斜面を命がけで滑るというイメージがあるようだ。
冬山も、そんなに険しく、厳しい山だけではない。
どちらかというと、軟弱な冬山の楽しみ方のほうが多いくらいだ。
ポカポカ陽気で、気持ちよく、楽しく歩く冬山もたくさんあるのだ。
山スキーも、傾斜のゆるい林道をお散歩するだけでも気持ちがいい。
冬も、自然や山とうまく付き合えば、ぼくたちを感動させてくれる。
Nさんのような方、はじめの一歩を踏み出しませんか?
そう言えば、今週末に、マウンテンスクールの雪山安全講習会(日帰り)があるよ。
雪山をはじめるための基礎知識や装備のこと。
雪山安全講習会でたくさん学んで、楽しむコツを知れば
あとは、簡単な雪山を安全に自分のペースで楽しめるよ。
1年の半分(6ヶ月)もある信州の雪山シーズンを、いっしょに楽しみませんか?
今度の雪山講習会は、初冬の八ヶ岳or白馬栂池を楽しみしながら講習予定です。
参加するには・・・今すぐお申し込みください。
11月28日 (土)
朝6時から、雪崩ビーコンやスノーシューのレンタルのお客さまで、途切れることなく、気がつくとお昼になっていた。
BC穂高では、2年前のオープンした年からスノーシューや雪崩ビーコンのレンタルをはじめた。
最初は、レンタルに来られるお客さまも少なく、ビーコンを10台用意していたけど、すべて貸し出されることはなかった。今年は、PIEPS DSPを5台増やして、15台にした。そして、今日は、立山へ入るお客さまに、スノーシュー4台、ビーコン12台、ショベル、ストック、プローブなど、レンタルショップのようにレンタルの受付がつづいた。
夕方にも、ご予約いただいていたOさんが来店され、ビーコン、プローブ、ショベルが1セットレンタルをご利用いただいた。
雪山に入るとき、雪崩対策セットは、必需品だし、無いと不安だけど、年に数回しか出番がない。というようなお客さまには、お役に立てるだろう。と思う。
11月27日 (金)
登山靴のフィッテングの男性のお客さまは、きれいな足型の持ち主だった。きれいな足型と言っても、基準のようなものはなく、ぼくが見た目に「ほっと」できるシンプルな足型ということである。幅が広くなく細くなく、整った足型というべきか、へんな出っ張りもなく、LOWAにぴったりというか、ぼく好みの足型だった。
11月26日 (木)
膝の痛みをかかえている人、不安を抱いている人は、実に多い。膝の痛みには、いろいろあるが、慢性的な症状の場合は、専門医に相談して、場合によっては、早めに手術したほうが、これから先を考えてもよい場合があるようだ。そうなると、整形外科医のお仕事になるが、医師の先生によって、得意不得意もあるという。膝には、膝専門の先生に相談したほうが良いそうだ。
なんだか、痛い話になったが、BCマウンテンクラブのメンバーさんに柔道整復士の資格をもつKさんにそんな話を伺った。松本近郊にも膝を得意とされているお医者さんがいらっしゃることもお聞きした。症状にもよるのだろうが、膝の半月板のまわりを調整してもらうと良い場合もあるそうだ。
膝の痛みに対する現在の登山グッズは、サポーターやタイツくらいしかなく、ダブルストックは必需品である。予防には、太ももの筋肉を鍛え、靭帯(じんたい)の働きを助け、膝の動きを安定させるほかない。膝に負担をかけずに太ももの筋肉を鍛えるには、山ではのぼりで負荷をかける。スイミング、自転車、スケート、スキーなど。
11月25日 (水)
ガーミンのオレゴン300をご購入された会員Fさんから、電話をいただいた。
「太田さんにすすめていただいたオレゴンは、奥さんが気にいってるので、もう一台お願いします。」
Fさんは関東都心にお住まいで、奥さまはお仕事で、外出されることが多く、新規お客様の会社などを訪問されるときに重宝されているという。
Fさんからのご要望は、TOPOをインストールして、初期設定を完了して、すぐに使える状態でお送りすることである。作業開始時刻は、午後3時。終了時刻は閉店時間の7時を少し回ったところである。
11月24日 (火)
けさ、中房渓谷にある有明荘の売店のお片づけに行ってきた。今年の有明荘は、例年よりご宿泊されるお客さまが多く、スタッフのみなさんは、ヘロヘロになられている。それも、今日1日で、今シーズンの営業を終了される。
燕山荘さんも、下山され、北アルプスは、ふたたび原始の世界にもどる。冬山シーズン開幕である。
11月23日 (月)
ディナフィットのGUIDEスキー163に、FT12というTLTビンディングを取り付け、Zzero4ブーツセットでご購入されたSさんのスキーのビンディングの取り付けをはじめた。今シーズン1本目は、いつもながら緊張する。
スキーを作業台に丁寧にのせ、ブーツセンターにゲージをセットする。今のところ、間違いはないはずだ。何度も確認する。インパクトドライバーに3.8専用ビットをセットする。皮のグローブをはめ、ゲージの位置をさらに確認する。ビンディングの取り付けは、失敗が許されない。失敗=破損なのだ。
ウィン、ウィン。ドリルを握る手に、緊張感が走る。ここで、空気を吸って呼吸を整える。
ゲージの穴にビットをセットする。ウィーーン。ドリルが低速で回転する。もういちど、空気を吸って気持ちを落ち着かせる。
息を止めて、ゆっくりデッキに回転するビットの先端を当て、ゆっくり、切削していく。
緊張の中、ビンディング取り付け穴がひとつ、ふたつと開いていく。TLTビンディングは、取り付け穴が、前5つ、後ろ4つで9つのビスで固定する。
穴を開け、ゲージを外し、バリをとり、ネジ穴をタップで整え、専用のシール剤を流し込み、ビンディングをセットして、ビスを1本ずつ締めていく。ビンディングの取り付けが完了したら、ブーツをセットして、位置を調節。TLTは、通常かかとのパーツとブーツとの隙間を約4mmでセットする。スナップオンのレンチで確認しながら、プラスドライバーを回していく。適切な位置にセットでき、開放値を工場出荷値にセットされていることを確認すれば、作業は完了である。
今期のスキービンディング取り付け作業1本目は、完璧に完了した。いよいよ、スキーシーズン開幕である。この連休は、大勢のスキーヤーやボーダーが、恒例の立山に初滑走の目的で入っている。
カマキリの卵情報は、毎日お店に寄せられる。やはり、今年は、去年よりはるかに高いところに卵を産んでいる。カマキリさん、ありがとう。
11月22日 (日)
BC穂高では、足が痛くなる登山靴のご相談が持ち込まれることが多い。そのほとんどは、他店で購入された靴で、たとえば、アルペンなどの大型スポーツ店で販売されている登山靴ではないアウトドアシューズであったり、登山靴だけど、足型に合っていない。サイズが大きい。など原因はさまざまである。
しかし、足の痛みは、なにも靴が原因でおこるとは限らない。
最近、足の痛みのなかで、つま先が先端にあたり、爪を傷めてしまうというご相談で、ある共通点が2つあることに驚いている。それは、あるアウトドアメーカー某社のソックスをご使用されている場合と、スーパーフィートというインソールを使われている場合が多いのだ。
両方同時に使っているから・・・というわけではなく、どちらかを、お使いの場合が多い。
さて、どうしてなのだろう?
ぼくなりに分析すると、まず、某社のソックスは、硬くて厚いわりに弾力性に欠けている。そして、表面が硬いため、靴の中で滑りやすいのだろう。また、そのソックスでは、足裏、甲、親指の裏、踵などの靴擦れもよく聞く。
スーパーフィートというインソールは、まず、表面の材質がツルツルしていて滑りやすい。形状は、踵が高く、つま先へ向かって前下がりになっている。よくある土踏まずのアーチを作るような形状ではなく、ただ、前傾になり、おまけに滑りやすいツルツルした表面は滑り台のようだ。こういったインソールが、どうして、足や身体に良いのかは不明だけど、靴の中で足が前に向かって動くことはその形状と材質から想像できる。おそらく、快適にご使用されている人もたくさんいるだろうから、これだけが原因とも限らないが、弊店で、この夏に持ち込まれたご相談で目立ったのが、この2社の製品を使っているケースで、そこを改善するだけで、登山靴の履き心地が良くなったということである。
弊店でご購入されたシリオの登山靴がどうしても、つま先が当たるため、つま先を伸ばしてほしい。というご相談が持ち込まれた。お客さまは、その登山靴をご持参いただいたため、さっそく、サイズと足型を確認する。ぼくの目には、ぴったりのはずである。そのとき、お持ちいただいた靴下は、例の某社のソックスと、登山靴には、スーパーフィートのインソールが入っていた。お客さまによると、いくら靴紐をしっかり締めても、下りで足が前にあたり、爪を3回も剥がしてしまったそうだ。お客さまのお住まいの地域にも、某社の直営店があり、スーパーフィートを取り扱っていて、同時に、その某社のソックスとインソールを購入されたという。
最近、登山業界でも、むずかしい医療用語を用いて一時だけ大量に販売されている商品が多いことに戸惑う。MBTだっけ、靴底が丸くなった変な靴や、いろんなパーツを組み合わせる高価なインソールなど。ほんとうに、それがいいのだろうか・・・
お客さまには、スマートウールの試し履き用ソックスに履きかえていただき、登山靴を購入されたときに付いてきた純正のインソールに変えて、履き比べていただいた。
「あれ、これなら、足が動かないわ。」

どう見ても何の変哲も無いただの滑りやすいインソールである。これらの健康系商品に、ご注意ください。
11月21日 (土)
ぼくは最近、モンチュラというブランドのウエアにはまっている。弊店で取り扱うようになったからはまったわけではなく、ぼくがファンになったから、弊店で取り扱うようになったのだ。ぼくは、細部までこだわって創られたモノやブランドにしか興味が無い。BC穂高は、今後とも、こだわりのブランドに絞ったセレクトショップで行きたいと考えている。
モンチュラは、1998年イタリアで設立された会社で、設立者のロベルト・ジョルダーニ氏は、ドロミテ生まれで、モンチュラ製品には、アルピニズムに対する愛情と情熱をブランドに注いでいる。
モンチュラは、ヨーロッパアルプス、ドロミテなど、クライマーや山岳ガイドのために開発されたブランドなのだ。モンチュラは、ヨーロッパアルプスの山岳救助隊のユニフォームにも採用されていて、ヨーロッパアルプスでは絶大な人気ブランドなのである。
11月20日 (金)
最近、穂高駅ロータリーにオープンした「こぶたのさんぽ」というお店は、お昼はラーメン、夜はぶたのなべのお店である。ぼくは、お昼にはじめてラーメンを食べに行った。店内は、小さめで、お客さんがいっぱいだった。さて、ラーメンのお味は?
とんこつスープに太麺で、あっさりしながらも酷がある。ぼく好みだ。お店を出たときは、順番待ちの行列ができていた。
11月19日 (木)
奥さんのユカが、インターネットで購入したダウンのシュラフのような赤ちゃん用カバーオールが、歩海(あゆみ)ちゃんにはまっている。ダウンがいいのか暖かいのか、このダウンのカバーオールに歩海ちゃんを入れていると、気持ちよさそうに、ぐっすり眠ってしまう。赤ちゃんがよく寝てくれると、お母さんはうれしいようだ。
夕方、モンベルの部長さんや営業担当のOさんが、来店されたとき、モンベル製品に足りない登山装備を絵を描いて数種類アドバイスした。その中に、世のお母さんたちのために、赤ちゃん用の快眠ダウンシュラフをリクエストした。
11月18日 (水)
閉店間際に、東京から立山へ滑りに来られた中高年スキーヤーのグループが来店された。お客さまのお一人が、スキーのチューンナップから帰ってきたばかりのスキーで、ベースワックスを塗ったまま持ってこられたようで、クレーパーを探していらっしゃるようだった。弊店にも在庫はあったけど
「スキーあれば、ワックスおとしましょうか。」とぼくがお店の工具棚に置いてあるクレーパーを指差して提案すると、お客さまは、半信半疑、車からスキーをおろしてお店に持ち込まれた。ぼくは、スキーを受け取り、ストッパーにストッパーを噛ませて、スキー台にセットして、ワックスを削りはじめた。つぎに3種類のブラシで仕上げ。45分で完了した。スキー台の回りは、ワックスの削りカスや粉で真っ白になった。作業は、もちろんぼくのボランティアである。しかし、ぼくがスキーを丁寧に磨いている間、皆さんたちは、お店を物色して、いろいろお買い物されていった。閉店間際から40分間の残業の出来事だった。
今の雪は、フワフワで、見た目より雪が少ない所もある。石ころも見えにくく新しいピカピカの板の場合 ガリッ といくと、頭のてっぺんまで響く。お気をつけください。
11月17日 (火)
里は一日雨が降っていたけど、気温はグンと冷え込んできた。山は、雪だ。今週は、いい感じで冷え込んで雪雲が山にかかっている。どのくらい降っただろうか。夕方、山岳スキーレースの実行委員会が白馬で開催され、ぼくは、お店のため出席できなかったけど、来年開催の第6回大会は、弊店が、大会事務局となり、ポスター製作や、受付業務、大会中に開催する大会オフィシャルイベントの準備など、これから忙しくなる。実行委員会の帰り、夜の9時過ぎに、大会運営責任者のSさんが、BC穂高にて、ぼくと打ち合わせのため来店された。
11月16日 (月)
昨日は、ACTの忘年会にお店の閉店後に参加した。今回も、穂高温泉にある常念坊という宿で忘年会。宴会後は、そのまま温泉につかって宿泊した。だから今朝は、宿から直接の出社である。宿の朝食は7:30。ぼくは、朝食後、8時すぎに宿を出てお店に向かう。弊店の営業時間は、あさ6時からである。きょうは、遅刻ついでに、さんぱつ屋さんによって、伸びた髪をきれいに刈ってもらった。
ACTは、雪崩や山岳遭難の救助チームである。ぼくは、仕事を理由に、あまり現場や作業に参加できないが、代表の元村さんに、ACTの雪崩救助法、セルフレスキューをマニュアルにして、ACTの基準を一般に公開いただく必要性について提案した。
11月15日 (日)
立山は、雪が降っているそうだ。
今日は、3台のPIEPS DSPのアップデートをお受けした。1台は、初代DSPでバージョンは2.6からのバージョンアップだった。あと2台は、5.0からのアップグレードで、3台ともエラーも無くアップグレードで、解析スピードが向上し、最新兵器に変身した。
BC穂高は、今期からPIEPSのアップグレードセンターとして、DSPのアップデートを店頭にて受け付けさせていただいている。12月からはマムートのパルスバリーボックスもアップデートが可能になる。両方の3アンテナビーコンは、店頭でいつでも、デモ機を触れるように設置している。
ゲレンデでも、雪山登山でも、山スキーやボードでも、時には、スノーシューでも雪崩に巻き込まれる可能性があるのが雪山である。実は、砂防などの工事現場などの雪崩による事故も多いので、最近は、工事現場の作業員の方や、高圧線の作業員の方も、雪崩に備えてビーコンを携帯されている。
山は、これからシーズンに入る。ビーコンの携帯と、雪崩を回避するための知識や、雪崩捜索の技術など、もう一度、装備品と一緒にチェックしよう。
11月14日 (土)
今日は、DYNAFITのパンツを履いて出勤した。このパンツは、今年のサンプルで、4月の山岳スキーレースのときに履いて以来である。早いもので、もうスキーの準備をされるお客さまや、連休の立山の雪の具合にハラハラされているお客さまが来店される。
今日は、年末年始に槍ヶ岳に登る予定のお客さまがお2人で、モンチュラの上下アウターシェルをご注文されていった。雪崩ビーコンのお問い合わせもいただくが、昨日までで立山雄山の山頂付近の積雪は30cmほどだそうだ。今後の大雪と、山だけ大寒波に期待しよう。
11月13日 (金)
冬用の暖かいウエアが、毎日大きいダンボール箱に入って入荷する。
弊店の主力ブランドである、モンチュラ、マムート、ノースが豊富にそろった。
いま、弊店のウエアは充実している。
今日は、スキーのDYNAFITのウエアも大きい段ボール箱3個分入荷した。
箱を開ける度に、ぼくの心の奥から、物欲の神様が目を覚ます・・・
「・・・いいじゃん、買っちゃえばぁ。」ぼくの感性が刺激される。
BC穂高は、取り扱いブランドにこだわっている。ブラッドって何だろう?
と、考えたとき、ブランドとは、「品質の約束」という言葉に
おきかえるとわかりやすい。
良いモノ、感性が豊かで、上級の良質がわかる
トップ5%の人々の感性を満たす場所であったり
価値観を磨くモノやサービスのことである。
そう、ブランドとは、希少価値が高く、品質が約束された、人々の感性を満たす
モノやサービス、エンターテイメントのことである。
けして、ロゴであったり、ネーミングのことをブランドというわけではない。
そのモノを見たときに、手にしたとき、その場所に入ったとき、感性が満たされ、
エネルギーとパワーを心が感じるモノ、感情を刺激されるモノをブランドと呼ぶにふさわしい。
そう、それが、人々の心に届いたモノだけを、ブランドと呼べるのである。
これからさき、BC穂高は、感性を満たす場所として、新しい価値観を創りだし
常に進化させながら、BC穂高というブランドを築いていきたいと考えている。
ときどき、お客様のなかに「なんでもいいから、安いものありますか」
「安くしてください。」と来店されたお客様に尋ねられることがある。
そのお言葉をお聞きすると、少し悲しくなってしまう。
バックカントリー穂高というお店が、まだまだブランドの域に達していないことである。
「安いものありますか。」そのお言葉をお聞きするたびに、弊店では、未熟さを反省し、改善を進めている。
そう、永遠と続く、お店の改造計画も、ブランド(品質の約束)づくりの一環として
位置づけられるだろう。
11月12日 (木)
今シーズン初のスキーブーツフィッテングがお二人続いた。お一人は、3点セットでご注文いただいた。まだ、シーズンはじめなので、ビンディングの取り付けに緊張しそうである。
相変わらず、好調の雪崩ビーコンも含めて、今シーズンのバックカントリーパラダイスのスタートは順調だ。あとは、雪が降ればの話だが・・・
11月11日 (水)
あさから、どしゃ降りの雨である。日中の気温は、18度。今月の3連休までに、たくさんの積雪を、多くのスキーヤーやボーダーが期待している。そう、11月3連休の立山は、バックカントリーパラダイス。本州では11月の3連休の立山から、バックカントリーシーズンから始まるのだ。
今日の、立山は、きっと、大雪が降っている。

歩海(あゆみ)ちゃんは、茜空(あかね)ちゃんの赤ちゃんのころにそっくりだ。
11月10日 (火)
バックカントリースキーコーナーのレイアウトがようやく一段落。弊店では、世界最軽量マウンテニアリングスキーのディナフィットのニューモデルがすべて揃うことになる。
そして、今期は、ノリちゃんがリーダーとして、バックカントリースキースクールがオープンする。これから、DYNAFIT試乗会やスクールのオープニングイベントなども計画しようと考えている。

11月9日 (月)
DYNAFIT2010モデルの第一便が入荷した。輸入元のアクタス社のIさんが、あさいちから応援に来てくれた。バックカントリースキーコーナー(珈琲コーナー)を大幅にレイアウトをチェンジ。今回の入荷は、2010モデルのスキー板、ブーツ、今期マイナーチェンジされたTLTビンディングが全モデル入荷した。
第2回入荷予定は、13日。そこで、DYNAFIT流スキーウエア、残りのブーツ、什器なども入荷する予定である。つぎの入荷で、確実に弊店の狭いストックスペースはパンクする・・・
11月8日 (日)
ようやく、入荷したダンボール箱の商品を店頭に並べる作業は、一段落した。しかし、明日、DYNAFITスキーが大量に入荷する。輸入もとのアクタス本社からIさんが応援に来てくれる予定。あすもダンボール箱と格闘だ。
11月7日 (土)
弊店は、店内がだいぶ冬仕様に入れ替わってきた。
雪崩ビーコンは、今年もPIEPS DSPが好調で、すでに15台売れてしまい。昨日在庫が一時完売した。昨日のうちに、今月分を16台追加注文して今朝入荷した。また、弊店のカウンターにPIEPS DSPが、何事も無かったかのように、山積になった。
DSPのアップデートにも、何台かご来店され、数分でバージョンアップと、エラーチェックを行い、DSPオーナーさんにお渡しした。今日のアップデートは、みなさん5.0からのバージョンアップだった。
あさ6時20分に埼玉から来店されたお客さまは、先日、お電話でオスプレーのバリアント52という、レッドカラーが特徴的なリュックサックをご注文いただいたお客さま。今日は、リュックを引き取りに来られた。お客さまは、これから白馬で開催される、雪山の講習会に、2日間の日程で参加されるそうだ。
弊店の新しいウエスタンな玄関ドアは、丸太師匠のなかでも最高傑作の5本の指に入る作品のひとつと言ってもいいだろう。師匠の昔は、あやしい彫刻なども作っていた。いまも、こっそり作っているかもしれないが、ここ数年は、いたって正統派のようである。その師匠の最高傑作である玄関ドアには、ガラスが入るようになっている。
先日、東邦航空の荒川さんが来店されたとき、八ヶ岳の山小屋、黒百合ヒュッテの友樹さんがステンドグラス工房をされていることを教えていただいた。そのとき、荒川さんから友樹さんへ電話をかけていただき、ガラスの製作を依頼した。数日後に、友樹さんが来店され、正式にガラスのデザインをお願いした。玄関ドアには、アンティークなデザイン入りガラスが入ることになった。ステンドグラスの場合、ガラスの厚さは約1cm強になるようだ。師匠、ガラスを押さえるサンの改造が必要なようですよ。どないひましょ?
11月6日 (金)
昨シーズンは、ゲレンデレベルの雪が少なく、里では全くと言っていいほど、雪がなかった。ぼくは、街から少し登った里山で、DYNAFITスキーを履いて、林道歩きを楽しもうと考えていたけど、まったく雪が無くそのチャンスは一度もなかった。
今日は、里山スキー愛好家のための(ボーダーも)朗報が舞い込んできた。夕方、Aさんが来店され、雪の話になった。すると「今年は雪が多そうなんですよね。」とAさん。話はつづく。「カマキリの卵が今年は、去年より高いんですよね。」
今シーズンは、里にも、積雪が期待できそうです。
11月5日 (木)
今日は、会計事務所さんから、良いニュースがはいった。弊店は、オープン前に、ぼくがなんと、代表取締役社長として、株式会社にして起業した。自分で会社を立ち上げるとき「こんな簡単に社長になれた。」と、ぼくは驚いた。会社は、2007年の1月31日に設立し、今年の9月末の決算で3期目が無事に終了した。良いニュースとは、開業から3期を迎え、3期連続で黒字経営が確定し、減価償却も順調に進んでいる。この3年間は、設備投資がすさまじく、2期目からは、ぼくの給料も支払われるようになった。黒字とはいえ、利益は微々たる物で、税金もようやく二桁を支払う程度である。なんといっても、3年間は、品揃えを充実させることに専念した。それと、ぼくの趣味にも近いけど、お店の改造計画(投資)にも、ぼくの労働の半分以上をつぎ込んできた。お店の改造計画は、まだ続く予定であるが、ひとまず4期目に突入した。起業という段階は、とりあえず成功した。そして、次のステージへ、気合が入る。
11月4日 (水)
娘の茜空(あかね)は、5才になり、9月に妹ができてお姉ちゃんになった。茜空は、ぼくが仕事を終えて、お店から自宅に帰り、玄関ドアを開けると"ドタドタドタッ"と、必ずかくれんぼする。ぼくは、廊下をゆっくり歩き、茜空が、隠れるのを待ってからリビングのドアを開けて中に入る。茜空は、まいにち隠れるところを変えている。ぼくが見つけるまで、茜空のかくれんぼはつづく。ぼくが、茜空をみつけると、家族みんなで大爆笑する。茜空のおかげで、ぼくは、仕事から気持ちを切り離してもらえる。これが、我が家の毎日の日課となっている。
11月3日 (火)
夕方に、Mくんが、新しいマウンテンバイクに乗って、来店された。マウンテンバイクは、近所のショップで組み立ててもらったそうだが、海外のメーカーフレームをオーダーされたそうだけど、入荷するまでに半年以上もかかってしまったようだ。Mくんは、ガーミンのハンディーGPSの購入を検討されているようで、弊店に展示しているOREGON300と、コロラド300の電源を入れて真剣に比較されている。マウンテンバイクでも、もちろん登山にも、おまけにMくんは、オートバイにも乗っている。オートバイのツーリングでは、皮のグローブをはめるため、タッチパネルでの操作が気になるところだ。クルクルボタンのコロラドのほうがいいような。しかし、最新モデルもすてがたい。Mくんと一緒に考えていると、ぼくも自分のことのように悩んでしまった。どっちがいいかな~。

今朝の気温は、氷点下4度
手とほほが少し痛寒(いたさむ)い朝だった。
山は真っ白。雪だスキーだ。
11月2日 (月)
カウンターの上に山積しているPIEPS DSP雪崩ビーコンを指差して、「ピープスのこれください。」というお客さまは、埼玉県からご来店された。お客さまは、今シーズンから徐々にバックカントリーに出て行かれるということで、まずは、雪崩ビーコンを購入されたそうだ。メンバーズ会員さま登録していただき、雪崩講習会へのご参加もおすすめした。今夜は、雪になりそうである。
11月1日 (日)
ぼくは、10年前に自然の成り行きで、ここ安曇野へ移り住んできた。そう、当時お友達だと思っていたカモシカスポーツ社長のダンプさんは、パラグライダーの師匠のひとりである。そのころのダンプさんは、パラグライダーから少し手を引いていた。ぼくも、フライトに賭ける情熱が薄れかけていた。空を飛ぶことより、山を歩くことに魅力を感じはじめていたときだった。
そのころ、伊豆でパラグライダーに携わる仕事がしたかったが、業界に陰りが見えていた。ぼくは、パラグライダーを本業にできないことを悟り、裸一貫で、ダンプさんのお店に飛び込んだ。そして、無理やりダンプさんから山登りや道具のことを学んだ。とはいえ、お店番は365日のうち350日は、ぼく一人でお留守番をしていた。ダンプさんは300日は留守だった。わからないところを教えてもらうのは、お隣にあったヘリテイジ(テントメーカー)の先輩か、東京の本店の先輩方に電話で教わった。
10年ほど前の話しである。パラグライダーは、10年以上の経験があり、そこそこプロの域に達していた。
ぼくは、正直に白状する。実は、10年前のカモシカスポーツで働き始めたころ、ぼくは、山登りに関して、ほとんど経験がなく、本当に初心者で、「どしろーと」だったのだ。今では、ありえないことだけど、涸沢に行くのも道を間違えるほどだった。
今でもそうだけど、ぼくは、そんなにすごい人ではない。どちらかというと、落ちこぼれのほうである。でも、ときどき、お客さまから、すごい人だと言われることがある。なんとも、後ろめたい気持ちになる。
その当時は、道具のこと、山登りのことが全くわからず、お客さまから質問されるのが怖かった。ぼくは、お店で経験を積みながら、とにかく学んだ。お客さまにも教えてもらうこともあった。
しかし、ぼくは、人から恥をかくこと、失敗を積み重ねることで、自分が成長していくことを学んだ。ぼくは、自分の目標を設定した。自分のお店を持つことである。登山ショップが持てるほどに、ぼくはお店のすべてを学んだ。そして、カモシカスポーツ穂高店が、自分のお店であるかのようにお客さまと接し、そして、全くと言っていいほど、休みなく働いた。
ぼくは、2人の師匠に恵まれた。その一人はダンプさんだ。20才のときから、パラグライダーを通じて、自然と対話することを、日吉さんから学んだ。自然の掟は、自然に従え。山の掟は、山に従えである。
カモシカに勤めて5年目の冬に、子供ができたことを知ったぼくは、最後のチャンスだと思い、カモシカスポーツを退職し、自立する道を選んだ。
そして、退職して、自分のお店を作ることをダンプさんに伝えに行った。ぼくは、仁義を通すつもりで行ったが、ダンプさんや、カモシカの先輩方に抵抗された。実は、それがぼくに幸運を与えてくれたのだ。ダンプさんから「おまえにできるはずがない。目障りになったらおまえを潰すだけだ。」と言われたこと、取引先に妨害されたことにより、ぼくは、ものすごいスーパーパワーをもらった。
ダンプさんの「お前には、ぜったいできない。無理だ。」という言葉は、ぼくを不死身にした。その頃のぼくは、独立することの不安と恐怖で、もがいていた。あのときのぼくに、不死身のスーパーパワーを与えてくれたダンプさんに、今では感謝している。
ぼくは、まず、プロを目指すには、現場のプロになることが重要であると考え、山岳ガイドの資格試験にチャレンジした。驚くほどの競争率だった。これが奇跡とまぐれで合格した。また、ぼくはパワーをもらった。
それから3年後、自分のお店が持てた。2年間は、お店を維持することが目標になった。ただ維持するだけではなく、お店を常に進化させながら維持することに情熱を注いだ。そして、3年目の春、目標をさらにスケールアップした。夢は必ず実現するものだ。そして、夢には、さらに向こう側が存在する。夢の向こう側を覗き込むと、また、遥か彼方につづいていく。
足元をしっかり視ながら、常に軌道修正を加え、夢のその向こう側へ
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